【CD紹介】「陰陽師」イメージアルバム
御代替わりでメディアなどで雅楽を耳にする機会が増えました。これを機会に雅楽のCDを聴いてみたい!という人がいるかはわかりませんが、入門編におすすめしたいCDがあるので紹介します。
夢枕獏原作の小説「陰陽師」と、岡野玲子による同名のコミカライズ作品をイメージした、伶楽舎とブライアン・イーノという異色の取り合わせによる、2枚組のアルバム。両者が1枚ずつのCDを収録しています。
ブライアン・イーノはシンセサイザーによるアンビエントの大曲で、伶楽舎が雅楽曲を全15曲収録しています。15曲のうち5曲が「調子」という曲で、調律と各曲の導入として演奏される種類の曲です。そのため非常に調性感が強く、各調の響きを感じ取ることができます。
他にも、定番曲としては「春庭花」、源氏物語に登場して名前は聞くことがあっても曲を聴く機会に乏しい「青海波」、廃絶曲の復曲、など、基礎・定番から希曲までを押さえた、他にはないラインナップです。
現在は絶版のようなのですが、Amazonでは中古で567円から出品されていました。個人的には10倍以上の価値のある作品だと思っています。