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【開かれた聖ヨハネ会を取り戻すために】第9回 このまま何もしないと何が起こる?
私の勤めている社会福祉法人聖ヨハネ会の特別養護老人ホーム・桜町聖ヨハネホームでは2023年から24年初頭にかけて職員の大量離職が起こりました。
改善を訴えた私に対し、法人は2023年と2024年と二度にわたって自宅待機を命じ、現在退職勧奨をされています。
聖ヨハネ会の運営が改善されないと何が起こるか、ぜひ多くの人たちに知っていただき、地域の大切な資源がなくならないように力をお貸しください。
これまでの経過については、以下のnoteをご覧ください。
第1回 社会福祉法人聖ヨハネ会は、介護施設の利用者の命を守ってください
https://note.com/sguion/n/n9c3aa48da1e6
第2回 桜町聖ヨハネホームで介護崩壊が目前に迫っています
https://note.com/sguion/n/n9242d51ab160
第3回 「見せしめと隠蔽」から、「対話」に基づく開かれた聖ヨハネ会へ
https://note.com/sguion/n/n8ab8a05c10f1
第4回 命と人権、民主主義を求めて市役所へ
https://note.com/sguion/n/n077b45ddc1f3
第5回 どちらが本物でどちらが偽文書?ー懲戒規程と懲戒要綱―
https://note.com/sguion/n/n70675a758ad4
第6回 法律や約束って守らなくていいんですか?ー対話をはばむもの
https://note.com/sguion/n/n6900112c3b3e
第7回 ウソから出たまこと―理想の職場への助走
https://note.com/sguion/n/ne3cdba44f344
第8回 「虐待」って、人を支配する道具なんですか?
https://note.com/sguion/n/na6497b9c24e7?magazine_key=m560f6f181cac
■虐待認定の理由を職員に知らせたら、書面回答を拒否
私たちが10月8日付で聖ヨハネ会からもらった回答には、小金井市が何を虐待認定したか具体的なことが書かれていました。
虐待認定は公益性があるので、利用者のプライバシーをはずした上であらましを書きます。
・5月中旬頃介護職員が生活相談員と相談の上ベッドにダミーのナースコールを設置した
・6月中旬ある利用者のナースコールをベッド柵に結び付けた
・また同じ日に別の利用者のナースコールをベッドと柵の間に挟み込んで利用できないようにした。
・7月上旬ベッドにダミーのナースコールを設置し、本物のナースコールを足元に置いて使えなくした。
という4点です。
私は2番目の疑いをかけられており、それ自体は否定していますが、別の日に足元の柵にコールボタンをかけたことは団体交渉の場で認めています。ただし私自身のしたことは小金井市の虐待認定事項ではありません。
これらは利用者がおもちゃがわりにコールボタン(呼び出しボタン)を連打してしまって、他の利用者のコールやセンサーコールが分からなくなってしまい危険であったりケアに支障が出るため、フロア単位でやむを得ずしてしまったという経緯があります。これは特養の運営基準に照らして明確な違反と言えないものの、グレーゾーンになります。
ただこれを小金井市が虐待認定したことは紛れもない事実で、私自身虐待認定された事項に関わってしまったこと、特にその利用者の気持ちに寄り添えなかったことを深く反省しています。
このように小金井市の虐待認定はフロア全体の問題であり、特にダミーのコールボタンを設置したことはよそで聞いたことのないような問題のある行為です。懲戒は法的にはすべての職員に対し平等に行われることが求められますので、私が自宅待機になり懲戒委員会にかけられている以上、他の職員も同等の懲戒に遭う可能性がありました。
また東京都福祉局の高齢者虐待マニュアルにも発生後の対応としてケースカンファレンス等が必要不可欠という趣旨が書かれていて、何が虐待であったか職員に周知することは必要なことです。
ところがなぜか聖ヨハネ会はこの虐待認定理由を職員に知らせていませんでした。
そこで私は虐待に関係するホーム職員が当然に知るべき情報であると考えて、組合と相談の上、職員数名にLINEで共有し、心配なら私か組合に相談するよう伝えました。これは法人による懲戒が職員に及ぶ可能性がある以上、職員の安全のため必要不可欠な対応でした。
ところがなぜかその私信であるLINEが法人の知るところとなり、法人は交渉書面を公開したことに抗議し、今後は書面での回答を差し控える旨回答してきました。
これまで一連の交渉経緯はこのブログによって広く公開してきたのに急に抗議してきたのはなぜか、小金井市の虐待認定は職員に広く伝える必要があること、もし秘匿したい情報があるのであれば法人側の要望について対応する旨伝えましたが、明確な返事は得られませんでした。
聖ヨハネ会が小金井市の虐待認定理由を職員に知らせないことで、虐待認定がひろくフロア職員全体に関わることを秘密にし、私のみ自宅待機にし懲戒委員会にかけることを正当化することが目的だったのではないかと、私たちは推測しています。
■突然の団体交渉拒否
11月の団体交渉まであと数日という11月6日、聖ヨハネ会は突然団体交渉延期を申し入れてきました。
私が今まさに自宅待機になっており、組合員の身分や権利についての緊急かつ重要な団体交渉であり、団体交渉延期は団交拒否であると再三警告し受け入れられないことを伝えましたが、ついに聖ヨハネ会は団体交渉を拒否しました。
使用者が正当な理由なく団体交渉を拒否することは労働組合法違反に当たります。
前回9月の団体交渉で小金井市の虐待認定が組織的なものであるなら組織の長が責任をとらないといけないと私たちは主張していました。もし今回団体交渉を行えば自分たちの責任問題が問われかねない状況でした。
でも私を辞めさせてしまえば、責任問題について話す必要がなくなる。
自分たちの保身のために団体交渉を拒否したのではないかと私たちは推測しています。
■やってる感―悪いことをした人は本当に責任を取る?
一方団交拒否でないというアリバイのためでしょうか、法人は11月1日付の回答書で、これまで無茶苦茶なことをしてきた竹川理事の問題行動について回答してきました。
・私を懲戒委員会にかけた根拠となる「高齢福祉部門表彰・懲戒委員会規程」は、正規の 手続きを踏んだものである確認はできない。
・でも綴りにつづってあったので、つい竹川理事が使ってしまった。ちゃんと注意してもらいたい
・でも偽造ではない
・私の出勤停止処分通知を貼って職員を誤解させて訂正していないのは、ハラスメントでした
・でも今年謝罪を貼ったから解決しました
・10月の理事会で竹川理事の処分について話し合い、正式に懲戒委員会に準じた委員会を開催して竹川理事の処分を検討することに決定しています。要求事項である竹川理事の退任などの検討は、懲戒委員会の判断次第です。既にお伝えしておりますが、コンプライアンス・ガバナンスという 議論は団体交渉事項の範疇ではないので話し合いには応じられません。
こんな返事でした。
規程とは法人における法律と同じです。その重要なものであるにもかかわらず、理事会で議決されていないおかしな文書が、なぜか規程用のファイルに入っていました。
しかもそのおかしな文書で私を裁いちゃったわけなんです。
これまで散々おかしなことをしてきた聖ヨハネ会の人たちならやっぱりかと思いますが、回答をくれた代理人の戸田哲さんは弁護士です。
そんな理屈が世間で通じると思っているのでしょうか?
それともう一つ、ハラスメントを受けた私が解決してないと言っているのに、ハラスメントについて解決したというのはどういうことですか?
竹川理事は来年理事の任期を迎えます。
聖ヨハネ会は竹川理事の続投を認めるのでしょうか?
■なぞの退職勧奨
私は11月19日にホームに呼び出され、退職勧奨を受けました。
法人は私をずっと懲戒委員会にかけていましたがその理由を明らかにしませんでした。それが10月末ようやく懲戒の理由が示され、私はそれに対し、極めて論理的に反論しています。
11月19日はその懲戒委員会の結果が出たということでの呼び出しでしたが、面談に出席した鈴木理事の口からは懲戒委員会の審査や結果について一切示されませんでした。さらにひどいのは職員の身分にかかわる重大な話だというのに文書すらなく、口頭で説明しただけでした。
これではよく分からないので、改めて聖ヨハネ会に文書を出すよう求めました。
法人から帰ってきた回答書の要旨は、お前は反省していない、虐待理由のうちお前だけが故意的だ、お前は去年も懲戒委員会にかけられている。お前だけが反省していない。
「法人としては、貴殿の変わらない法人への批判的な姿勢や考え方を踏まえて、当法人以外の別の事業所への転職を含めて考えていただきたく、懲戒処分の告知は保留し、数ヶ月分の特別退職金を提示して退職の提案を行った次第でした」
私には理解できない理屈でした。
小金井市が虐待認定したことは全部職員の故意だったと思うのですが。
私が反省していますといっているのにお前は反省していない、というのはどういうことでしょうか?
更にあろうことか昨年のでっち上げの懲戒事由を持ち出してきて、合わせ一本にしようとしています。0に1を足しても2にはなりません。二つも罪があるからという理屈はそもそも成り立たないのです。
聖ヨハネ会がついつい口をすべらせたとおり、本音は「貴殿の変わらない法人への批判的な姿勢や考え方」つまり、聖ヨハネ会改善のために物言う職員は邪魔だから辞めさせる、そういうことなんだと思います。
これまでそのようにして優秀な管理職が法人を去って行きました。
その結果が後述するようなことにつながったのです。
■行き場を失う児童ショートステイ利用者
12月9日の小金井市議会厚生文教委員会で聖ヨハネ会に関することが取り上げられました。
ヨハネホームに関しても、利用者数が90人から83人への減少は7名の死亡によるものでしたという、見逃せないような答弁があってびっくりしたのですが、それとともに強く心配になったのは桜町児童ショートステイのことでした。
聖ヨハネ会が今年度途中に来年度から障がい児のショートステイ施設(短期的なお泊まり施設)を閉所することを決めたため、それを止めてほしいと、市民から1600筆を超える陳情が寄せられました。
委員会の場で保護者の方が行き場を失う苦しさを切々と訴えていました。
慢性的な人員不足、施設の老朽化、採算が取れないことから聖ヨハネ会が受け容れる体力がなくなり閉所したいと言ってきた。設立当初6名いた職員は徐々に減り3名に。今年度末にはさらに1名が退職を検討しているとの担当課の回答でした。
私は議会の様子を動画で見てご家族の苦しさに胸が塞がれる思いでしたが、それとともに思ったのは、これはホームで起きた介護崩壊と同じ原理ではないかということでした。
それはどういうことかというと、
職員の離職
⇒職員の離職が起こった結果、サービスを提供できないため利用者の定員や利用数を削減
⇒利用数を削減した結果、収支が悪化
⇒不安定な事業所に職員募集しても応募が少ない上に、さらに離職が続く
⇒サービスを提供できない程度に職員が減少
⇒施設の老朽化や不採算で事業の見直しを検討せざるを得ない
背景には職員の意見やニーズが聞かれず、だからいつまで経っても事業が改善されないという対話性の欠如があるように思われます。
聖ヨハネ会は毎年億単位の事業収支赤字を継続していて、それを打開する方法が見いだせない状態です。
それに加えて大きな問題があります。
退職給与引当資産(預金)というものがあります。これは職員が辞めたときに支払う退職金を積み立てておくというものですが、病院では帳簿上あるはずの引当金が現金としては5億8千万円足りない状態だというのです。
これはどういうことかというと、昨年ホームで起こったような一斉離職が起こったら、病院の財務は一気に悪化するということです。
これは法人ホームページで公開されている会計資料からの単純な分析です。そう遠くない将来に聖ヨハネ会の財務は立ちゆかなくなり、櫛の歯が欠けるように事業所がボロボロと欠けていくのではないかと心配しています。
桜町児童ショートステイで起こったことは、その始まりなのではないか。
このまま聖ヨハネ会について、誰も何もしないとするとどういうことが起こるでしょうか?
私たちは利用者の安全を守るためには、聖ヨハネ会は経営を刷新し法人自らが行政に支援を求めることが必要ではないかと考えますが、これを読まれたみなさんはどう思われるでしょうか?
聖ヨハネ会が真に利用者の命と人権を守り、社会に開かれた法人になるためには、社会のまなざしが必要です。
どうぞこれからも聖ヨハネ会と私たちの活動にご注目ください。
【ボランティア募集・寄付のお願い】
総合サポートユニオンでは労働に関わる様々な社会活動を行っています。共感頂ける方は一緒に活動をしませんか?
また、活動は寄付で成り立っているため協力をお願いします。
ユニオンへのご寄付は下記リンクよりご協力ください。
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