【フェルマータ保育園に笑顔を】第2回団体交渉で明らかになった法人のあきれた実態
私たち関口フェルマータ小規模保育園(運営:社会福祉法人くじら)で働く保育士や調理師などすべての職員が、介護保育ユニオンに加入し、今年3月7日から法人に違法な運営の在り方などの改善を求めています。 私たちの主な要求は、管理職によるパワーハラスメントをなくすこと、違法な保育所の運営を改めることなどです。笑顔を保育所に取り戻したいというのが私たちの思いです。
これまでの経緯については過去のnote記事をお読みください。
・【フェルマータ小規模保育園】保育園に笑顔を!~保育士が平和に過ごしていた日々を返して!~ (2024/4/5)
・【フェルマータ保育園に笑顔を!】本当にあった酷い話。第1回交渉で法人の違法な実態が明らかになりました (2024/4/22)
・【速報 フェルマータ保育園】ハラスメントで休職中だった園長の復職が実現しました! (2024/5/4)
去る5月24日19時半から厚木市内の会議室で第2回目の団体交渉が開かれました。
当日は関口フェルマータの職員10人はもちろん、他の職場の組合員、保護者の方々も数多く集まり、組合側の現地参加は22人、オンライン参加者も合わせれば、およそ30名での団体交渉になりました。
最初に声をあげたのは1人だったのに、こんなにも沢山の方々に共感していただき、一緒にたたかうことになるなんて本当に思ってもみませんでした。
この記事では第二回団体交渉の様子を皆様にお伝えいたします!
◎法人からの交渉参加はなんと1人だけ。違法行為を行った土山・飯田両氏は不参加
法人から団体交渉に現地で出席したのは神奈川ブロック長の江口氏のみで、パワハラや園長在籍偽装、運営費の不正取得をおこなった土山部長と飯田園長の2人の出席はありませんでした。
土山・飯田両氏は、3か所あるフェルマータ保育園の実務を一手に担っており、江口氏らは実態を何も知りません。土山・飯田両氏からの説明なしに違法行為について実質的に意味のある交渉は不可能です。
そこで私たちは土山・飯田両氏の参加を強く要求したのですが、法人は「団体交渉は事実を調査する場所ではない」、と頑なに応じようとしませんでした。そして実際の交渉では、法人は違法行為の実態についてほとんど把握しておらず実質的に意味のある交渉を進めることができませんでした。途中から電話で田﨑理事長が交渉に参加しましたが、やはり違法行為の実態はわからずじまいでした。法人の交渉に臨む態度は、不当極まりないものと考えます。
◎私たちが求めているのは、大きく分けると次の2点です。
1.妻田園の園長が昨年11月に退職した後、法人の土山部長が自分の妻を名義上だけ園長として登録し、新園長が出勤していないのに出勤したように見せかけ、補助金を不正受給したこと、飯田園長が園長在籍偽装を率先して主導したことに関する誤りを法人として認め、再発防止策を講ずること。
2.飯田園長や土山部長によるハラスメントを法人として認識し、2人のハラスメントによってこれ以上保育士や園長が退職しないようにすること
私たちユニオンは上記の点について法人も一定の誤りを認め、改善の方向に進んでいくものとばかりに思っていました。ところが全く違った状況であることがあきらかになります。
◎園長在籍偽装や補助金不正取得は「法人として良くないことをしているという判断ではない」?
ユニオンは、園長在籍偽装や補助金不正取得を行った土山部長が役職に就き続け、厚木市との窓口になっているのは問題ではないか、と法人に問いました。
すると、くじらの江口ブロック長は厚木市の窓口になっていることについて、厚木市は何ら問題としていない、土山部長や飯田園長は違法行為が疑われているが、「法人として良くないことをしているという判断ではない」と言い放ったのです。
私たちは愕然としました。それならなぜ飯田・土山両氏に対して懲戒・注意処分が下っているのでしょう・・・。
◎ 違法行為のことは、別法人のことだから事実は確認していない???
私たちは土山・飯田両氏に対する処分が、どのような手続きを経て、どのような行為に対して下されたものなのか説明をもとめました。
これに対し、法人側の江口ブロック長は次のように答えます。
(懲戒処分をしたのは)「くじらではなく、フェルマータなので。理事会を開いてると思います。 でも、私はそこにいないし、わからないです」。
実は、今年の4月、それまでフェルマータ保育園を運営していた社会福祉法人フェルマータは、保育園の事業を社会福祉法人くじらに譲渡しています。 土山・飯田両氏への処分は3月に社会福祉法人フェルマータで行われたことなので、懲戒に至る経緯も懲戒対象となった行為についてすら、社会福祉法人くじらの江口氏としては何も知らない、というのです。
私たちは驚きました。刑事責任すら問われかねないような重大な違法行為があったにもかかわらず、事情をほとんど把握していないというのですから。
社会福祉法人くじらも社会福祉法人フェルマータも理事長は田﨑耕太郎氏であり、土山部長は社会福祉法人くじらの監事を務めていた人物で、両法人は密接な関係があることは明らかです。それなのに何も知らないという理屈は通りません。
しかも社会福祉法人くじらは、違法行為を行った土山部長を神奈川ブロック長補佐に、飯田園長を鶴嶺フェルマータ小規模保育園の園長かつ保育を統括する立場に使い続けているのです。
◎ 「土山・飯田氏らの重大な違法行為に関する調査や処分の記録はとっていない」(田﨑耕太郎理事長)
江口氏は私たちの問いかけに対し、「わからない」という答えを繰り返しました。
全く話が進まないので、私たちは田﨑理事長に電話をして確認するようその場で要求しました。江口氏はその場から田﨑理事長に電話をしてくださり、田﨑理事長が電話を通して交渉に参加することになりました。
そして、私たちはさらに衝撃の事実を知ることになりました。
電話口に出た田﨑理事長に私たちは懲戒の経緯や違法行為の事実関係について問いただしました。最初は田﨑理事長は質問にも全く答えられず、無言の時間もありました。
そして、ようやく田﨑理事長の口から出た言葉は、そもそも土山・飯田両氏の処分に関して懲罰委員会を開いておらず、もちろん議事録などもなく記録が残されていないというのです。処分は誰が決めたのか、という質問に田﨑理事長は「私が決めた」といいます。事実関係の調査は田﨑理事長が個人的に行い、その記録もない、といいます。
順法意識も重大な違法行為に対する反省も一切ないとしか思えぬ常識外れの発言に、唖然とするほかありませんでした。
こんな重大なことをしておいて、戒告処分という処分の中でも一番軽い処分を出して、田﨑理事長の裁量で決定したにも関わらず、どうしてその様な結果になったのかを団体交渉の場で何一つ私たちに説明できず、お話しになりません。
これまでフェルマータ園は、些細なことで保育士に対して注意書が連発され、それが嫌で辞めていった保育士が多くいます。あのふざけた処分も同じように出されていたのだと私たちは確信しました。
私たちは子どもや保育士の尊厳を踏みにじっても平気な顔をしている法人を絶対に許しません。保育士を大切にできないということは子どもたちのことも大切にしていないということを、今後も法人に訴えていきます。
◎法人が交渉でユニオンと約束したこと
信じられないような発言が相次ぎましたが、法人に対しユニオンメンバーや保護者が皆で抗議し、しっかり対応するよう求めた結果、田﨑理事長はユニオンに以下の点を約束しました。これは大きな成果です。
・ユニオンが関口フェルマータ小規模保育園の入り口に保護者と情報交換するためのノートを置くことを許可すること
・土山・飯田両氏が妻田園の園長在籍偽装や助成金の不正受給に至るまでの経緯について改めて調査し報告すること
・土山部長に対する戒告処分、飯田両氏に対する注意書が出されるに至る経緯を調査し報告すること
・上記処分を決定した理事会等の議事録を提出すること
・土山・飯田両氏に対する処分を就業規則に則って行うこと
・助成金の不正受給と返還の事実があったことについて監査法人に報告すること
※6月11日に法人に代理人弁護士が付き、違法行為に関する調査とその報告の約束は反故にされました!
◎第二回交渉を終えて、関口フェルマータ保育園の組合員の想いです
・パワハラによって混乱した保育現場。子ども達の命を危険にさらしてはいけないと必死で守ろうとしました。それらが限界で子どもたちにしてあげたくても出来なかった事が多く心残りで悔しいです。絶対に法人の対応は許せません。
・ギリギリの精神状態ではあったが、現場の職員皆の人柄の良さや志しによって支えられました。
・子どもの為保護者の方々の為と保育園の運営を止めないように必死になって踏ん張って、辿り着いた先が労働組合に加入し法人と戦うという…それでも不誠実にまともに相手にしてくれない法人側に何度も心が折れ諦めかけてきたけど、関口の仲間やユニオンの皆さんが励ましてくれ、遂には保護者の皆さんが共感し協力してくれることとなりました。それでも法人側の怠慢な態度は変わらずにいます。ただきちんと保育をして子ども達の健やかな成長の為にと活動をしているだけです。社会全体の問題のひとつとして、1人でも多くの方のお力を頂けたらと思います。
◎関口園の保護者の皆さんの想い。(はじめて団体交渉に参加してくださった保護者の皆さんも想いを発言してくださいました。)
・相手側の対応がひどすぎてあきれてしまうほどでした。これでは先生方が辛すぎます。一刻も早く解決に向かうよう、親としてできることはさせて頂きたいと思いました。このような状沢の中素晴らしい保育を日々して下さる先生方には本当に感謝しています。いつもありがとうございます。
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