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拡張CPC(eCPC)が廃止!改めて向き合う入札戦略の選び方と成功事例をご紹介

こんにちは!SaaS Growth Partnersです。

Google広告の運用者にとって、ビッグニュースだったかと思いますが…2024年10月より、Google広告の入札戦略の一つである拡張クリック単価(以下:eCPC) が、新たに設定できなくなりました。2025年3月にはeCPCを使用している既存のキャンペーンも個別クリック単価へ自動的に移行されることになります。

eCPC廃止までのスケジュール
2024年10月:新しいキャンペーンでの適用ができなくなる
2025年3月16日:eCPCを適用している既存キャンペーンは、自動的に「個別クリック単価(CPC)」へ移行

※拡張クリック単価(eCPC)とは

拡張クリック単価は、広告主様のウェブサイトでユーザーが商品を購入したり、コンバージョンを達成したりする可能性が高い(または低い)と判断した場合、手動で設定した入札単価を自動的に調整します。

参考:https://support.google.com/google-ads/answer/2464964?hl=ja

最近は『コンバージョン数の最大化』や『目標コンバージョン単価』といった入札戦略を活用するケースが多いかと思いますが、自動入札と手動入札両方の要素を含んでおり、キーワードごとの入札の調整がしやすい(クリック単価の高騰を防ぐ)ため、eCPCを使用している企業様は多かったのではないでしょうか。

今回のGoogle広告アップデートにより、入札戦略の見直しを図っている企業様は多くいらっしゃると思います。そこで、改めて入札戦略の見直し方と、見直し後の成功事例をいくつかご紹介します。

入札戦略の選び方


eCPCを適用された方のほとんどは、「クリック単価の高騰を防ぐ」「特定のキーワードのみ上位に掲載する(逆に言えば、特定のキーワード以外はクリック単価を抑えたい)」といった理由で、eCPCを適用されていたかと思います。

結論から申し上げますと、以下の場合は個別クリック単価を適用し、運用することを推奨します。

特に、BtoB商材の場合、CV数が少ない傾向にあるため、過去30日間のデータ数により学習最適化がうまく作動しない場合もあり、そういった場合は個別クリック単価に切り替え、運用することを推奨します。

逆に言えば、それ以外の目的や状況の場合は、目的やKPIに応じた自動入札戦略を適用し、運用することを推奨します。

目的:サイトアクセスを増やしたい
推奨入札戦略:クリック数の最大化

目的:検索結果上部に広告を出し、認知を向上させたい
推奨入札戦略:目標インプレッションシェア

目的:指定予算内でコンバージョン数を最大限増やしたい
推奨入札戦略:コンバージョン数の最大化

目的:目標コンバージョン単価以内でコンバージョン数を最大化したい
推奨入札戦略:目標コンバージョン単価

目的:目標に設定したROASを目指して運用したい
入札戦略:目標広告費用対効果

※BtoB商材の場合、CV数が少ない傾向にあるため、過去30日間のデータ数により学習最適化がうまく作動しない場合はマイクロCVやオフラインCVの導入もご検討いただくと良いかと思います。

参考:https://support.google.com/google-ads/answer/2979071


自動入札による成功事例


「過去に自動入札を適用したが、失敗したので自動入札にするのは不安…」という方は多くいらっしゃると思います。そこで、弊社メディックスが運用したアカウントでの成功事例をご紹介します。

BtoB企業 A社:手動→自動入札による成功事例

※数字は丸めております。実態とは多少異なります。

2022年12月に手動入札から自動入札(コンバージョン数の最大化)に切り替えた事例です。最初の数カ月はCPCが高騰しましたが、徐々にCVRが安定し、CPAの改善に大きく寄与しました(※その他の改善施策による影響も多少ございます)。

2023年6月には自動入札(目標コンバージョン単価)に切り替え、運用を開始。目標CPAに合わせて、CPCが低下し、コストも大きく下がりましたが、目標CPAの中で広告の配信が可能となりました。

自動入札「目標コンバージョン単価」を活用する場合、過去30日間で30件~50件のCVがあると安定します。こちらのアカウントでも、CV数が増えたことにより、CPAが安定しました。

BtoB企業 B社:目標広告費用対効果の導入による成功事例

※数字は丸めております。実態とは多少異なります。

別々の期間で配信し、ABテストを行ったところ、手動入札より自動入札「目標広告費用対効果」のほうが、CVR/CPAともに良い結果となった事例です。

コンバージョン値の重みづけの設計が重要になりますが、正しい運用や設定ができれば、BtoB企業様でも効果が出ます。

ただし、自動入札「目標広告費用対効果」の場合、過去30日間で50件以上のCVがある場合のみ推奨しております。CV数が少ない場合、インプレッションが大きく減少したり、CPAが悪化するなど、成果を出せない可能性が高いです。その点を注意しながら、取り組んでいただければと思います。

まとめ

eCPCの廃止に伴い、改めて手動入札と自動入札への向き合い方についてまとめました。
Google広告は日々アップデートしており、どのように運用すれば適切なのか不安だと感じる方も多くいらっしゃるかと思います。
SaaS Growth Partnersでは、様々な広告運用で培ってきたノウハウやTipsがございます。お困りな方がいましたら、ぜひお気軽にご相談下さい!