#15 調査PRを実施するシチュエーション②(情報開発)
こんにちは。
シグナルリサーチの木須です。
今回も覗いていただき、ありがとうございます。
前回の記事では「調査PRを実施するシチュエーション①(空気醸成)」ということで、調査PRがどのようなときに効果を発揮できるのかについて整理しました。
今回は、その続きとして「調査PRを実施するシチュエーション②(情報開発)」というテーマで整理していきます。
どのようなときに調査PRを利用できるのか
おさらいになりますが、「どのようなときに調査PRは効果を発揮しやすいのか」というと、主に3つのシチュエーションがあります。
「注目が集まるような情報経路を作ってから施策をリリースしたい」
「認知度を上げたいけど、ネタがない」
「情報発信はしているけど、企業からの一方的な情報で説得力がない」
これらの課題の解決策として機能するのが調査PRです。
では、今回は「情報開発」について整理していきます。
情報開発とは
情報開発とは、調査情報単体でPR施策の情報コンテンツとして成り立たせるものです。
前回、#14でご紹介した「空気醸成」では調査はメイン施策をお膳立てするようなサブ的な立ち位置でしたが、「情報開発」では調査がメイン施策の立ち位置になります。
このパターンでは「調査結果のインパクト」=「露出・拡散力」の関係性になります。
具体的なシチュエーション
具体的には、下記のようなシチュエーションで使うことができます。
・既存商品/サービスなので、新しく出すことができる情報がない
・定期的に情報発信をしたいが、ネタがない
・メディアの気を引くようなワードを作って商品/サービスと一緒に流行らせたい
・「●●の日」のような時節事と絡めて情報を発信したい
・業界全体の認知を底上げしたい
・業界のソートリーダー(価値観の牽引者)として自社の立ち位置を確立したい
商品/サービス・企業などのブランドPRに活用できるのはもちろん、業界自体のカテゴリーPRに活用できるのが特長です。
情報開発のポイント
情報開発の良さ(ポイント)として、下記が挙げられます。
・ネタに困ったら使うことができる
・新規情報を発信しにくい業界(特にtoB企業)との相性が良い
・時節イベントと絡めて実施しやすい
・大企業や競合の少ない業界だと業界の牽引者を位置取れる
「出せる情報がない…」
「何を情報として出すか悩む…」
このようなときに調査はちょうどよく収まる存在になります。
情報開発の事例
情報開発の事例を簡単に3つご紹介します。
■松井証券
サービスが横並びで、競合との差別点を図りにくい構造になっている証券業界で、発信する情報の違いによって差別化を図ろうとしている事例です。
・夫婦間の隠し事で最も多いのは「お金関係」
・既婚者の半数以上が自分の貯蓄額を正確に伝えていない
・結婚3年以内の夫婦の貯蓄額のサバ読み額は50万円
結婚をテーマに、上記のような意外性のあるファクトを調査によって明らかにすることで情報コンテンツとして成り立たせています。
このように、調査コンテンツを用いてネタを作り、「面白い調査情報を出している企業」として認知させることで、競合企業との情報の差別化を図っています。
■コムデザイン
toB向けサービスで、サービスに関する新規情報がない企業での事例です。
・DXの理解が進まず、ITシステムを導入するも利用されない状態である
・その解決策として必要なことは柔軟性やスピード感
このようなファクトを明らかにすることで、サービスの特長に落とす流れを作っています。
①生活者が課題に感じていることを顕在化させる
②その課題はこのサービスで解決できることを認知させる
大まかに言うと、toB向け企業の調査PRではこの2つの事実を調査で導き出すケースが多いです。
このケースだと既存サービスでも情報を出すことができるので、toB業界では鉄板の手法になっています。
■エウレカ
業界のソートリーダーとしての自社の立ち位置を確立することを図っている事例です。
「アフターコロナの恋愛価値観最前線」と銘打ち、今までの価値観を振り返り、これからの価値観を先導しています。
自社だけでなく、競合や業界全体にも資するような情報を発信できる企業であることを調査結果を発信することによって伝えることができます。
最後に
以上、最後までご覧いただき、ありがとうございました。
今回は「調査PRを実施するシチュエーション②(情報開発)」というテーマで整理しました。
次回は「調査PRを売れるシチュエーション③(ファクト補強)」というテーマで整理できればと思います。
引き続き、よろしくお願いいたします!
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