#16 調査PRを実施するシチュエーション③(ファクト補強)
こんにちは。
シグナルリサーチの木須です。
今回も覗いていただき、ありがとうございます。
前回の記事では「調査PRを実施するシチュエーション②(情報開発)」ということで、調査PRがどのようなときに効果を発揮できるのかについて整理しました。
今回は、その続きとして「調査PRを実施するシチュエーション③(ファクト補強)」というテーマで整理していきます。
どのようなときに調査PRを利用できるのか
おさらいになりますが、「どのようなときに調査PRは効果を発揮しやすいのか」というと、主に3つのシチュエーションがあります。
「注目が集まるような情報経路を作ってから施策をリリースしたい」
「認知度を上げたいけど、ネタがない」
「情報発信はしているけど、企業からの一方的な情報で説得力がない」
これらの課題の解決策として機能するのが調査PRです。
では、今回は「ファクト補強」について整理していきます。
ファクト補強とは
ファクト補強とは、調査で客観的なファクトを作ることで、商品/サービスに関する情報に付加価値(信頼性や納得感)を与えたり、施策を実施する理由付けを行なうものです。
#14でご紹介した「空気醸成」と同じように、調査はメイン施策をお膳立てするようなサブ的な立ち位置になります。
主に、メイン情報だけではメディアバリューが弱い、メイン情報に付加価値として説得力を付与したいときに使います。
具体的なシチュエーション
具体的には、下記のようなシチュエーションで使うことができます。
・新サービスのローンチが控えているが、新サービスに関する情報のみではメディアバリューが弱い
・プレスリリースの内容に納得感・説得力のある情報を載せたい
・なぜこのサービスを発表するのか理由付けをしたい
・発表会/イベントのコンテンツとしても使える情報が欲しい
調査の客観性を活かして「なぜ今行なうのか」という文脈や「なぜこれが必要なのか」という文脈を補強することができるところが特長です。
ファクト補強のポイント
ファクト補強の良さ(ポイント)として、下記が挙げられます。
・PRにおいて重要な「なぜ今行なうのか」という文脈を付与できる
・PRにおいて重要な「なぜ必要なのか」という文脈を付与できる
・発表会/イベントとの相性が良い
・調査はサブ的な立ち位置なので、5問程度の簡易的な調査でも成り立つ
「なぜ今」の文脈においては、時節に合った情報を出すのであればモーメントに合わせて情報を発信していることが自ずと伝わりますが、時節の概念のない商品/サービス(toB商材など)もあるので、そこに調査があれば時節の意味合いを持たせることもできます。
ファクト補強の事例
ファクト補強の事例を簡単に3つご紹介します。
■ROBOT PAYMENT
「なぜ今」の文脈を作り、調査をプロジェクト発足の根拠にしている事例です。
2020年4月に緊急事態宣言が発令され、テレワークが浸透しました。
しかし、経理の約7割は出社せざるを得ない状況であり、その原因になっていたのは「紙の請求書業務」でした。
そのような背景から、経理の新しい働き方を共創するプロジェクト「日本の経理をもっと自由に」を発足させています。
「なぜプロジェクトを発足するのか、なぜ今なのか」
というファクトを持った状態で企業姿勢を発信しています。
ちなみにですが、事後レポートとして発表会の様子もリリースとして届けることで、さらに情報に厚みを持たせています。
■エイチ・アイ・エス
サービスの提供開始に伴い、「なぜこのサービスが必要なのか」という文脈を付与している事例です。
①これから海外旅行に行くことに不安を感じている人が約9割
②渡航時のコロナ対策手続きを知っている人が5%を下回っている
このような実態があることを調査で明らかにしています。
「不安を感じている」→「だから充実したサポートプランを用意している」
という座組を成り立たせています。
■エカテラ・ジャパン・サービス
施策を行なう根拠を調査で明らかにすることで、情報に付加価値を付けている事例です。
週初めの月曜日を「ブルーマンデー」と称し、月曜日にポジティブなアクションをすることで、月曜日をブルーから、ハッピーでイエローな1 日にぬりかえていくプロジェクト「YELLOWMONDAY ~イエローマンデー~」をスタートさせています。
このようなエモーショナルなアプローチに加えて、調査によってロジカルに「本当に月曜日は憂うつだと感じている人が多いのか」
「対策をしているのか、どんな対策をしているのか」
ということを明らかにし、プロジェクト情報の補足を担っています。
最後に
以上、最後までご覧いただき、ありがとうございました。
今回は「調査PRを実施するシチュエーション③(ファクト補強)」というテーマで整理しました。
引き続き、よろしくお願いいたします!
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