アニメ映画感想まとめ「君は彼方」&「海辺のエトランゼ」/2025/01/26の雑記

瑳神です。
dアニメストアってあるじゃないですか。最近あのアプリに加入しまして、せっかくだから観れるものいっぱい観るか〜となったので感想をちまちま書いていくことにしました。
今回は映画二本ですが、懐かしいアニメなどのテレビシリーズの感想も書けたらな〜と思っています。それでは行くぜ。


君は彼方


2020年公開の映画。オリジナル作品?ですね。
あらゆるアニメレビュアーの方々から酷評されており、気になっていたので失礼ながら怖いもの見たさで視聴しました。
先に感想をまとめるとしたら、え〜これそんな悪くなくない!?って感想ですね。
あらすじは、まあざっくり言うと幼馴染三人組のうちの女子二人の片方が男子に恋していると告げられて、自分も好きなのに応援するって言ってしまって……というベタなところから始まるファンタジーラブストーリーみたいな感じ。
序盤の主人公はとにかく煮えきらず何もかもやる気がなくて、見ていて確かにかなりモヤモヤするし、
ひょんなことから異世界に迷い込んでしまい忘れてしまった好きという気持ちを思い出さないと現実世界に帰れない……となってから何度も思い出せそうで思い出せない!を繰り返すのでストーリーがとっちらかってるな〜とは思うんですが、
演出や画面のレイアウト、メタファーの扱い方がかなりちゃんとしているので違和感なく見る事ができるし、ツッコミどころも二ノ国とかデビルマンと比べればそんなになかったです。
突然のミュージカルシーンとやたら絶叫するところはかなり笑えましたが。
主人公の澪ちゃんが恋する男子、新くんが実は霊能者で澪ちゃんを取り戻しに能力を使ったりする設定も、取ってつけた感自体はあるけどヤバい感じはしない……というか、そもそもそこがそんなに気になるほど新くんに魅力がないので別にって感じでしたね。
そして、この映画のレビューで一番多いのが新くんの声がひどいって感想なんですが、私は普通にいいと思いました。
叫ぶシーンの迫力はあるし、感情もちゃんと伝わってくるしセリフも聴き取れる。確かに上手くはないけれど、批判するほどではなかったと思います。
世界観が既視感だらけ(空を飛ぶペンギン、水面を走る電車、空を落ちる二人、でかい蜘蛛に変身する敵など……)なのがマイナスなのはそれはそうだし、途中でそれまでヒロインは死んでるんだよ!!!って連呼してたギーモンというマスコットキャラが助けてくれるシーンもお前にそんな好感度ないよ……と言いたくなるので褒められる点も少ないんですが、なんというか酷いというより薄いを感じましたね。
大ボケが波状攻撃のように襲ってくるというよりは、後からじわじわと今のとこ何?ってなるというか。
作画も映画としてはかなり良くはないけどテレビシリーズだったら別に悪いとも言えないラインで、全体的に40点くらいの映画だな〜と思うんですが、終盤の絶叫シーンが心の底から面白いので、観ていない人は観ても損しない映画だと思います。
実写デビルマンで笑えるタイプの友達を集めてパーティーしながら見るといいタイプの映画でした!
あ、あと池袋の描写が細かくてニヤニヤ出来る良さはあります。止め絵を多用するので映画らしさは薄かったですが……。

海辺のエトランゼ


2020年公開の映画。エトランゼシリーズはかなり人気のBL作品です。
すごく良かった〜〜〜!!!
原作を読んでいて、原作は正直あまり刺さらなかった(紀伊カンナ先生の漫画は雪の下のクオリアという作品が私の人生最推しBLレベルで好きなので、それと比較するとではあります)んですが、アニメーションの出来と間の取り方や演出の繊細さ、そして何より背景美術の美しさから紡がれる雰囲気の良さが素晴らしかったです!!!
攻めである実央が母親を亡くして人間を拒絶していた氷の壁のようなものを、受けである駿が優しく溶かしていく姿と、子供の頃から男が好きでトラウマで吐き気を催すほど怯えていた駿の恐怖心を実央が優しく吹き飛ばしてくれる姿が漫画に負けずとも劣らない美しい情景とともに丁寧に描かれていて、泣けるセックスを見せてくれる素晴らしいBLアニメになっています。
原作だとエロシーンが思った以上に直接的でびっくりしちゃったんですが、映画だと原作以上に「初めてのセックス」を大事にしているのが伝わってきて、エロの生々しさがそのままエモさに変換されていて良かったです。
……というか原作こんなにセックスセックス言ってたっけ!?となるくらい、映画自体がアニメというよりは邦画っぽいのでそこが印象に残りやすくなって/しているのでは?と思います。
いい意味でこれ本当に58分!?ってなるくらい、時間が気にならない間を大切にしている作品だと思いました。
そして何より、桜子さんが素晴らしい!!!
駿の婚約者である桜子さんが、駿にどれだけ思いを寄せているか、どれだけその報われない恋を大切にしてきたかが映像からも声からもすごく伝わってきて、本当に切なくなってしまいました。
桜子さん、原作でも正直一番印象的なキャラなんですよね。映画版の声がとても綺麗で凛とした声で、駿に対する感情を余すことなく伝えてきてくれて……なので本当にかわいそうでつらい。BLに出てくる当て馬女たち、み〜んなもれなく幸せになってほしい。
あとこれはホモの勝手な世迷言なんですが、セックスシーンを含むBL作品としては最もノンケ男性に見せやすいアニメだと思いました。紀伊先生の作品らしく女性キャラも多いし、雰囲気があまり少女漫画っぽくないので見やすいんですよね。まあ……別に見てほしいわけじゃないんだけど……。

はい。あらすじを書いたほうがいいのかなと思ったんですけどバランスが難しくて混ぜ込む程度になってしまった。君は彼方はツッコミ映画として、海辺のエトランゼはアニメだけど出来の良い邦画として観るとかなり楽しいと思います。あと、どっちも主題歌があんまり合ってないです(曲はすごくいいです)。
ブルスカのまとめのミニ雑記のつもりで書いてたんだけど意外と長くなってしまった……。そういやこの二本どっちもメインキャラがミオだな。完全にたまたまです。今月中に観たいアニメがあるが2クールは厳しいな……それではまた〜!

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瑳神わびすけ
キミもあわれな瑳神わびすけに恵みの手を差し伸べよう!