超進学校の選民思想
2号は本当にほぼ学校に行かなくなった。
あれだけ幼少時から勉強して過酷な受験戦争を乗り越え、やっと入った学校ではあるが、たまに登校しても教室に行けず、校内をウロウロして帰ってきてしまう。
単位を取れないレベルで休むと中退になる事は、よくわかっている。
それでも嫌で嫌で仕方ないらしい。
最初は「二度と勉強したくない。もう疲れた」との事だった。
が、私が仕事休みの日にジックリ話を聞くと、別の話も出てきた。
とにかく一部の生徒の選民思想と差別発言が酷いらしい。
授業中であれ休み時間であれ、聞くに堪えない差別発言が飛び交っていて、先生によっては騒いでいる生徒たちを抑えきれず、一緒に爆笑している生徒達がザワザワしていてもどうにも出来なくて、授業になっていないと。
特に副教科が酷いらしい。これは「受験科目じゃないからどうでもいい」と考えている生徒達の思考がモロに出ていると思った。
女性の先生だと更に酷いらしい。
2号は公立出身だから、外国籍の子や生保家庭の子、ほとんど登校しない子、障害のある子も、たくさん見て育っている。
なので、超進学校へ入って、その選民思想の塊の集団の中で「もう無理」になっているというのが、本当の理由らしい(他にも複合しているとは思うけど、メインはそれ)
1学期の間に起こった事を色々きいていて、私自身「ここにいたら、世間では最強カードを持つ学生として生きていけるけど、凄く嫌な奴になっていきそうだ」と思った。
うちは経営者家庭でも無いし医者家庭でも無いので、エリート意識は育たない家だから、2号が「居心地悪い」のはメチャクチャ想像がつく。
プラス、私自身は支援職で「マイノリティ」と呼ばれる人たちの支援職だかが、違う意味のマイノリティ(超富裕層かつ超高学歴)の思考回路はわからない。ただ、2号が「無理」というのはわかる。
せっかく努力して入った学校だけど、卒業までもたないだろうなあ。
もし卒業まで耐えきったとしても、人格変わりそう。