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英国パイレックス産業の歩みと現代ガラスアート-ガラス作家の視点から

carry coals to Newcastleの意味は,「むだ骨を折る」です.
ニューカッスルは,かつて石炭の積出港でした.豊富にあるものを豊富にある所へ運んで行っても無駄なことです.
周辺で採掘される豊富な石炭を船で運び,空になった帰り船は,ガラスの原材料の珪砂や,陶磁器の原材料の粘土や,製鉄の原料の鉄鉱石などを持ち帰ります.この地は,18世紀末から,ガラス,窯業,製鉄などの工業が興り,石炭エネルギー時代の産業革命の主役になりました.さらに,19世紀末には造船業が隆盛でした.しかし,20世紀後半になり,石炭需要の減少や重工業の衰退で,労働者で賑わった時代は終わりました.
ニューカッスル付近のタイン川とウィア川にはさまれた下流域のサンダーランドにも,ガラス産業の勃興,隆盛,衰退の歴史が見られます.この地で隆盛を極めたパイレックス・ガラスの職人も,アウトソーシングなどで散っていきました.造船業の隆盛の日々を懐かしみながら,職人技の粋を集めて,製作した「ボトルの中のガラスの船=ボトルシップ」は,職人の良い時代の思い出です.残念ながら,これらの作品は,今や顧みられることもなく骨董市などで散見されるようです.

発掘した「ボトルシップ」作品や,技術再現により作製したガラス作品を通して,英国パイレックス・ガラス産業や工芸技術を振り返るzoom講演です.ご興味おありの方はご参加ください.

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イスタんルーム ZOOM公開講座のお知らせ
ZOOMによるWeb形式公開講座の紹介です.
イベント名称: イスタんルーム(第1回)
(科学・芸術・技術に関する様々な話題を学ぶための、市民向け公開講座です)
実施日時: 2022年1月29日(土)17:00開始(18:30頃終了予定)
演題: 「英国パイレックス産業の歩みと現代ガラスアート-ガラス作家の視点から」
講師: 谷綾子(ガラス作家)
概要:試験管やフラスコなどガラスの実験器具の多くはパイレックス(一般名、硼珪酸ガラス)でできており、専門技術を持つ職人がガスバーナー等を駆使して制作しています。
イングランド北東部のサンダーランド市には、1922年から2007年まで英国全域のパイレックス製品の生産を担う工場があり、熟練のガラス職人が腕をふるっていました。工場が縮小傾向に入った1970年代以降、多くのガラス職人が工場を離れ技術も失われていきましたが、一方でこのような人材の流入により、ボトルシップ等ガラス工芸の隆興も見られました。
この講演では、英国パイレックス産業の歩みをたどり、現代のアート業界がいかにその歴史に支えられているかを実際のガラス作品をお見せしながらお話します。

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参加費: 1000円 (イスタ会員は無料です)
主催: NPO法人科学芸術学際研究所 ISTA (イスタ)、(理事長:高木隆司)
実施方法: オンライン形式(Zoomを使用) (講師は英国から接続します)
参加申込方法: 氏名(必須)、メールアドレス(必須)、お住まいの市区町村名(任意)、年齢(任意)を書いて
下記申込先にメールで申し込んで下さい(メールの件名は半角英数字で 「ISTA20220129」 としてください)。
参加申込期限: 2022年1月15日
申込先: yoshinori.teshima@gmail.com イスタ理事(イベント担当):手嶋よしのり(千葉工業大学)
問合せ先: 申込先と同じ
参加申し込みをされた方に参加費の振込先をお伝えし、入金確認後、1月26日までにZoomの接続情報をお知らせします。
イスタWEBサイト: https://npo-ista.org/






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