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NPO組織の経営・ファンドレイジングとウェルビーング度の向上
NPO経営における資金調達とウェルビーングのバランス
NPO法人を運営する際、資金調達(ファンドレイジング)は組織の存続に欠かせない重要な要素だ。横浜コミュニティデザイン・ラボは22期目を迎え、これまで活動を続けてこられたが、スタッフや共に働く仲間に十分な条件を提供できているとは言えず、資金面での苦労が続いている。組織の持続可能性を高めるためには、単に資金を集めるだけでなく、スタッフやボランティアの幸福度(ウェルビーング)を高めることも重要だ。彼らがやりがいや精神的な充実感を感じることが、組織全体の成長や持続可能な活動に繋がる。
ダニエル・カーネマンのプロスペクト理論から学ぶ意思決定
ダニエル・カーネマンが提唱した「プロスペクト理論」は、人間の意思決定が必ずしも合理的でないことを示している。彼の研究によれば、人々は損失を避けるための行動が、利益を得るための行動よりも強く働く傾向がある。これは、NPOの運営にも示唆を与える。経済的な合理性だけに頼るのではなく、働く人々の心理的満足度や承認欲求を満たすことが、組織全体のパフォーマンスを向上させる重要な要因となる。
組織全体の幸福度を高める経営
NPOの成功には、資金調達と同時に、スタッフや関係者のウェルビーングを向上させる施策が求められる。資金の確保が不可欠であることは言うまでもないが、それと同様に、働く人々が充実感を持って活動できる環境を整えることが、組織の持続可能性に直結する。カーネマンの理論が示すように、ただお金が増えれば幸福度が上がるわけではなく、やりがいや社会とのつながりといった要素が、幸福感を大きく左右する。
資金調達とウェルビーングを両立させる経営を行うことで、NPOは単なる資金集めの場ではなく、全ての参加者が豊かさと達成感を感じられる組織となる。そして、社会に対してもより大きな価値を提供し、持続可能な未来へと導くことができるだろう。
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【参考】
ダニエル・カーネマンのプロスペクト理論から学ぶ意思決定についてより詳しく知るために
"プロスペクト理論とは?マーケティング施策の活用例も解説"
https://www.sprocket.bz/blog/20220627-prospect-theory.html"プロスペクト理論 - Wikipedia"
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%AF%E3%83%88%E7%90%86%E8%AB%96"プロスペクト理論とは|事例や概要、人材育成における活用法を紹介"
https://schoo.jp/biz/column/1235