SGエンジニアリング SDGs宣言
SGエンジニアリングとは?
1988年4月に、現代表取締役 加川順一が設立し、防水材、シーリング材などの建築資材卸販売を始めました。その後、一般の低圧樹脂注入工法とは差別化した「IPH工法」の独自開発を始め、2012年に特許を取得しました。
現在、建築資材販売事業とIPH工法推進事業の2つを軸として、建物を健全化するための資材、工法を提供しています。
2020年12月には、国連が提唱する「持続可能な開発目標(SDGs)」に賛同し、積極的に取り組む企業としてSDGs宣言をしました。その取り組みについて紹介します。
SDGs取り組み①
「IPH工法(内圧充填接合補強)」(特許:第5941585号)は、経年劣化や地震などにより傷んだコンクリート構造物に樹脂を注入し、「強度回復」「長寿命化」を実現する補修・補強の技術です。
従来の注入工法は、躯体内部への雨水侵入防止が目的ですが、本工法はコンクリート内部に存在する空気と注入樹脂を置換し、微細なクラックまで高密度に樹脂充填を行い、構造物の耐久性の向上を目的とした注入工法です。IPH工法の活用により、災害から身を守り、安心安全な建物の健全化に取り組んでいます。
写真1は、広島県尾道市の「LOG」という施設です。1963年に鉄筋コンクリート造の共同住宅として建築されました。千光寺山の中腹にあり、進入経路としては階段のみで、壊すことも新しく建てることも難しい場所でした。
この建物の改修をすることになり、内装を撤去し、コンクリートを露わにすると、施工不良や劣化が目立ち、多くの人が利用する施設にするためには、構造的に補強しなければなりませんでした。構造設計者に、部材強度の回復が見込める技術であるとIPH工法を認めていただき、採用されました。(写真2)注入施工前後で部材の固有振動数を確認すると、各所で数値は向上し、躯体の健全化を図ることができました。
現在は、宿泊施設、カフェなどを併設した複合施設へとリノベーションされ、尾道を活性化する施設のひとつになっています。
SDGs取り組み②
オリジナル商品として「Pキャップ」(特許:第6557884号)があります。これは、屋上の端部アングルや鋼板パネルを取り付けたビスを長期的に保護し、漏水、鳥害対策ができ、美観を損なわない小さな優れものです。
従来の方法は、ビス頭をシーリング材で被覆するのみで、仕上げは作業者の技量によるので均一でなく、薄い侵入の起点となってしまい、防水の不具合が起こるなど劣化が早く進行してしまいます。
しかし、ビス部分にPキャップを使用することで、Pキャップとシーリング材で二重に保護するため、薄い侵入を防止し、劣化の進行を遅らせ、耐久性が向上します。また、取り付けのシーリング材も定量化でき、作業時間の短縮とともに綺麗な仕上がりを実現します。
建物を長く維持できるように施工することが、つくる側の責任と考え、取り組んでいます。
SDGs取り組み③
もうひとつのオリジナル商品として、構造物の表面を研磨する「VDRダイヤモンド吸塵システム」があります。
IPH工法の作業工程でも使用します。躯体の劣化状況を正確に把握する上で重要な工程のひとつです。躯体表面を削ると同時に吸塵するため、粉塵の飛散が低減され、作業者の健康や周辺環境にも配慮した機具としています。
人々の健康と地域環境を意識した技術開発に取り組んでいます。
歴史的構造物の保存
劣化した建造物だけでなく、歴史的建造物や土木遺産構造物、被曝建物にも補修した実績があります。今あるものを健全に残す、それが可能な技術が「IPH工法」です。
IPH工法で補修・補強された、土木学会推奨土木遺産「大宮橋」(愛媛県西条市)の修復工事が令和2年度全建賞・道路部門に選ばれました。歴史的・文化的価値を損なわない工法として採用され、建設当時の姿を復元している点や、地元の大学と協力し補修後の健全性の評価を行なっていることなど、産官学が連携して実施している点が評価されました。(写真4、5)
広島市内にある土木学会推奨土木遺産「猿猴橋」の補修事業や被爆建物の補修工事にもIPH工法が活用されています。広島の企業として、広島にある歴史的建造物の保存についても、貢献していきたいと考えています。(写真6、7)
SGエンジニアリング株式会社は「世代を越えて笑顔を守る」という理念の下、建物の健全化により人の命と生活を守り、未来に繋がる社会貢献を目指すと共に、経営者と社員が協働し、全員の物心両面の幸福を満たす企業を目指しています。
人々の笑顔を守り、未来へ繋いでいくために、建物を健全化し、地球環境を意識した事業活動、技術開発、地域経済活性化の実現など、SDGsに賛同した取り組みを積極的に行い、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
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