見出し画像

アジャイルのカギは経営にあり

はじめに

昨年から、IPAのアジャイルWGというところで活動させていただいているのですが、2021年度の成果報告という形で、「アジャイルのカギは経営にあり」という内容で、経営者に向けたアジャイルの実践事例について、執筆のご協力をさせていただきました。
折角なので、このドキュメントを作った経緯やメンバーのうちに秘めた想いなどをお話したいと思います。

そもそもどういう活動しているの?

簡単にいうと、IPAの立場として、企業にアジャイルを推進するために活動しています。IPAのプロパーメンバーにサポートをもらいつつ、残りのメンバーはそれぞれ所属企業で仕事をしながら、定期的に集まり、活動しています。
元々は、SIerの方が多かったのですが、今年からは事業会社の活動にも幅を広げたいということで、福岡銀行の松崎さんとともに、ジョインしました。

なぜ、これを書いたのか?

定期的に集まりながら、PMOBOKの改訂の話(ちょうど第7版が盛り上がっていること)とか、アジャイルの事例とかを参考に、話し合っていたのですが、「事業会社にアジャイルをもっと広めたい」というのが、想いとしてありました。DXの流れなどもあり、アジャイルの導入は必要という認識がある一方で、実態としては、
・経営層が構造の変革に踏み切れない
・経営層はアジャイルを推進するも、現場にまで浸透しない
・現場でアジャイルを導入したいけど、上が蓋をしてしまう
といった課題があり、中々導入できない企業が多いのではないでしょうか?

そのため、IPAの立場としても何かしらの後押しをしたいとなったわけなのですが、うまく行っている企業、うまく行かない企業を見ると、経営者にアジャイルの推進を訴えかけようということになったのです。
エンジニアならイベントを開けば集まるし、プレゼン資料をアップすれば共有される、でも、経営者はそれだと伝わらない。であれば、冊子を作り、まずは読んでもらおうという話になりました。

見どころは?

メンバー全員で協力して書いたので、もちろん読んでいただきたいのですが、「Ⅱ. ある銀行でのアジャイル実践例」にある地方銀行の経営者がなぜアジャイルに取り組もうと思ったのかというところは、他では読むことができない内容なので、お勧めです。実際にアジャイルWGのメンバーで、インタビューに伺わせていただいたのですが、業界のイメージが大きく変わる内容でしたし、一見安定している業界の経営者であっても、変わっていかないといけないという危機感が伝わってきました。
「Ⅲ. 老舗旅館でのアジャイル実践例」も、実際の現場の苦労を書いているので、是非読んでいただきたいです。

執筆の終盤は追い込まれており大変でしたが、執筆を通じてたくさんのことが学べて楽しかったです。この冊子をきっかけに、アジャイルに取り組んでいきたいという企業が増えることを楽しみにしています。