#4 SDGsと教育について

イントロ

こんにちは。今回はSDGsと教育について紹介します。

SDGsとは

 皆さんは、SDGsという言葉聞いたことがあるかもしれません。SDGsとは
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、2015年の国連サミットで採択されたものです。国連加盟国193カ国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標で、17の大きな目標と169のターゲットで構成されています。

SDGsと教育

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 SDGsには教育と関連の深い目標があります。それが、目標4である、「質の高い教育をみんなに」というものです。これは、全ての人に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進するものです。このテーマは、10個のターゲットから構成されており、質の高い教育に向けて設定されています。

SDGs目標4の10個のターゲット

では、実際に目標4を達成する10個のターゲットを見ていきましょう。
 4.1 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ構成で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。
 4.2 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。
 4.3 2030年までに、すべての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。
 4.4 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。
 4.5 2030年までに、教育におけるジェンダー格差をなくし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子どもなど、脆弱者があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。
 4.6 2030年までに、全ての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身につけられるようにする。
 4.7 2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、すべての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。
 4.a 子ども、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、すべての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。
 4.b 2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、ならびにアフリカ諸国を対象とした職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術、高額・化学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。
 4.c 2030年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国における教員研修のための国際協力などを通じて、質の高い教員を大幅に増加させる。

では、なぜ質の高い教育が必要なのでしょうか?

質の高い教育が必要な6つの理由

2012年にパン・ギムン国連事務総長(2007~2016)が立ち上げたGEFIでは、質の高い教育が必要な理由として、以下の6つをあげています。

・低所得のすべての学生たちが基礎的な読解力を身につけて学校を卒業できれば、1億7,100万人が貧困から抜け出すことができる。
・低所得のすべての母親が中等教育を受けていれば、1,200万人の子供たちが発育阻害から救い出される。
・すべての女性が中等教育を受けていれば、子供の死亡が49%減少する。
・すべての女性が初等教育を修了していれば、出産における死亡が66%減少する
・すべての女児が中等教育を受けていれば、児童婚の64%が減少し、早すぎる妊娠の59%が減少する
・1年間の学校教育が収入を10%向上させる

まとめ

 今回は、SDGsにおける教育の目標について紹介しました。私たち日本人の感覚では、いい学校に行って、いい会社に就職するという価値観がまだまだ強いかもしれませんが、世界には「質の高い教育」を受けられないことで貧困などに苦しんでいる子どもがたくさんいます。「質の高い教育」がどれだけ必要なことか、少しでも伝わると筆者としても嬉しく思います。

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この活動は、STUDY FOR TWO青山学院支部が皆様に開発途上国について知ってもらうためのプロジェクトの一環です。
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