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ジェット旅客機 vs ナチス戦闘機【エアポート2015 (2015】)ネタバレ有

謎の乱気流の向こうは1940年ドイツ上空でした。

ダラスからロンドンに向けて飛び立ったAI42便。突如、目の前に現れた巨大な雷雲を抜けると、地上の街は炎に包まれていた。そして、複数の爆撃機が機体を取り囲んだ。機長は無線で助けを求めるが、繋がった先は管制塔ではなく、連合国軍の伍長を名乗る男。時は、ヒトラーが進撃する第二次世界大戦中であった…。(Amazon説明より)

アイデア一発勝負とはまさにこの事。
あらすじでコレでもかとワクワクさせてくれますが、やっぱりこのタイトルといい、雰囲気といい、アサイラム印という事といい、安っぽさは拭えません。
まぁそこがある種の『売り』であり『うま味』ではあるのですが。

このトンデモ事態に立たされた非武装ジェット旅客機(当たり前だ!)が戦地上空を切り抜ける方法は結構荒っぽい。
襲ってくるナチスのジェットエンジン戦闘機(当時存在しないはずのMe262)に対して取る方法は現代の英知であるレーダーと21世紀旅客機のスペック、そしてベテラン機長のテクニック。まぁめっちゃ撃たれますけどね。
そのせいで窓ガラスも割れたりするけど、添乗員は「窓が割れただけです!」とやたら冷静だったり、飛行機のドアをあけて落下傘でレーダーを落としたりと『本当にそれで大丈夫なのか?』と思わせる描写の連続。そこから連合軍が落とされた落下傘を回収する時の銃撃戦の手に汗握らない緊迫感の無さは流石アサイラムという感じです。

乗客も個性的で歴史学者や軍人、「ヒトラーを殺して英雄になってやるぜ!」と謎の強行手段に出る奴などいろいろ出てくるのも飛行機モノらしくて面白いですね。そして最後の最後に空に投げ出されるモブ乗客二人の取って付けた感もたまりませんね。言及も何もされないところが後腐れ無い感じで最高です。

第二次大戦でありながらパラレルワールドという設定にし、歴史の違いやナチスジェット戦闘機の登場などの描写にもとてもワクワクしました。
最後の乗客である白いおじいちゃんの正体もちょっと「?」が残りますが好きですよ。
ツッコミ所は多いのですが、なんだかんだで緊迫感のあるトンデモ展開と面白い設定で最後まで飽きずに楽しんで見る事ができました。面白かったです。


映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん