強化骨格でなぎ倒せ【 コールオブデューティ アドバンスドウォーフェア 】 (PS4)キャンペーンレビュー
また近未来かよっ!
シリーズ11作目の本作が発表された瞬間そんな声をあげたのを覚えている。この時点でCoDシリーズはブラックオプス2、ゴーストと3本連続SFな未来世界が舞台のゲームになっており、少々というよりかなり食傷気味だったのだ。
そんな本作の開発はいつもの2社(Infinity WardとTreyarch)ではなくSledgehammer Gamesという新たなスタジオ。
本作は一体どんなキャンペーンだったのか改めてプレイしていきたい。
舞台は近未来2054年。元海兵隊員の主人公はジョナサン・アイアンズ(CV:大塚芳忠)率いる世界最大の民間軍事会社アトラスに就職し、対テロリスト任務をこなしていく。ついにCoDも国が率いる軍隊から民間軍事会社の社員が主人公なったのだ。
エグゾで超人パワーをゲットだ!
本作の見所はやっぱり未来描写。
政治的な所も未来だけど、心の中の男子を興奮させる未来ガジェットが本作にはたくさん登場するのだ。ドローンやハイテクスコープは当たり前、本命は常に身につける強化骨格スーツ「エグゾスケルトン」だ。ビーダマン的にいえばOSギアだ。(伝わりにくい表現)
このエグゾスケルトンは主人公に二段ジャンプや画面をスローにしたりと人間業で到底出来無い、様々な超人的スキルを与えてくれたり、怪力によって車のドアを剥がして盾にしたり、塞がった道を切り開いたりと未来な見せ場がそこら中で見せつけてくれる。接近戦もナイフではなくフィジカルにエグゾによる強化パンチをお見舞いしてやれば一発だ。
他にも敵を感知して自動で飛んで行くなど3種の機能を持つスマートグレネードや、特殊繊維で出来た弾丸を通さない布製即席バリケード、空間を一定時間無音にするミュートチャージなど他のCoDでは見たない未来ガジェットがわんさか出てくるのでとにかく楽しい。
任務もCoDらしい派手な市街戦から偵察から潜入、ドローンを使った狙撃などバリエーションもたっぷり。ステージも世界各国を飛び回るので景観に飽きのこない素晴らしいものになっている。特に中盤ギリシャのサントリーニのステージはかなり美しく、気分はまさにジェームズ・ボンドだ。
そんな本作は未来ガジェットで敵を圧倒出来る代わりに敵の量がマジで多い!あらゆる所からジョン・ウーの映画並みに敵が現れるから大変だ。
次世代機のマシンパワーがそうさせたのか、確実に今までのCoDより一度に出てくる敵の量が多く、圧倒されるぞ。
ストーリーは王道!悪い奴は悪い!
でもストーリーの展開はなんだかんだ中盤から先が読めるモノで、大塚芳忠が良い人である確率の低さを今回も痛感するものでした。でも本作の大ボスはストレートに世界征服を目論む奴だったので大変好感が持てますね。たまにはこのくらいシンプルな奴がボスでいいです。
あとは若干展開に荒さがあって、中盤まで戦友だったジョーカーというキャラが後半全く出てこなくなるのはかなり残念でした。吹き替えが関俊彦なだけに勿体ない!(ラストでギデオンの固まったエグゾを取り外したのはジョーカーという妄想はしておく。)
CoDの未来戦ブームはその後もブラックオプス3、インフィニットウォーフェアとWW2の登場まで後二本も続くことになる。両方面白いのだが大衆が待ち望んだモノはやっぱり現代か過去だったようで、最近では未来が舞台のCoDはからきしでお休み中ですね。
そんなこんなで当時は未来が舞台のCoDにうんざりしていて手を出していませんでしたが、こうして遊ぶとエグゾをはじめとした未来ガジェットはかなり面白く、吹き替えも素晴らしい。WW2やIWのような強烈なインパクトは無いもののキャンペーン好きとしてはとても楽しめる一本でした。
これならマルチプレイもさぞ面白かっただろうなと思ってしまいました。残念ながら既に人はいませんが…。
DATA
コールオブデューティ アドバンスドウォーフェア
発売:Activision
開発:Sledgehammer Games
対応ハード:Xbox ONE、Xbox360、PS3、PS4、PC
発売日:2014年
ジャンル:FPS
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