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ローンチはアイツが主役【 ルイージマンション 】(GC)

新たなハードはどれにする…?

時は2001年。小学生の頃、ゲーム雑誌を読むと新たなハード「ニンテンドーゲームキューブ」が発表されていた。当時小学生の自分にとって任天堂は好きなメーカーだ。新たなハードで一体どんなゲームを出してくれるのかワクワクしていた。

そして発表されたゲーム「ルイージマンション」はなんと永遠の2番手「ルイージ」が主役のゲーム。いや、ルイージは結構好きだぞ。マリオカート64やマリオテニスでもルイージを使っていたしついに主役を飾れるのは素直に嬉しい…だが、本作はホラーゲームでもあった。
無理!ホラーはやだ!怖いのはキツい!バイオハザードはもちろん、ゼルダの伝説時のオカリナだって怖くて遊べないのにホラーゲームなんて遊べるわけないだろ!なぜ人を選ぶジャンルにしたんだ任天堂!

そんな訳でビビりのSF007少年の欲しいハード候補からゲームキューブは発売前から落ちてしまった。思えばローンチタイトルが「ルイージマンション」「ウェーブレース」「スーパーモンキーボール」って尖りすぎだ任天堂。

それからマリオが主役の「スーパーマリオサンシャイン」が発売されたのは翌年2002年のこと、その頃には手元にはすでにPS2があり、中学校のクラスの中では真・三国無双2が大流行りしていた。
その後のゲームキューブの扱いは友人たちの間では「大乱闘スマッシュブラザーズDX」専用機となり「テイルズオブシンフォニア」が登場した時は友人にキューブを借りて遊んだりしたが、出番が多いハードではなかった。あの頃はPS2の勢いが凄すぎたんだ。

だけどその後ルイージマンションも3DS版や3やアーケードまで登場したりとなんだかんだ愛されているシリーズになっている。
自分も大人になりバイオハザード7が遊べるくらいにはホラーゲーム耐性も付いた。ここは改めて遊んでみようじゃないか。

囚われのマリオの情報は発売前から公開されていた。なかなかショッキングだったなぁ…。

バイオライクなオバケ退治

前振りが長くなったが改めて本作「ルイージマンション」は2001年にゲームキューブ発売と同時発売の謎解きとアクションを軸にしたアクションアドベンチャーゲーム。
巨大な洋館を探索し潜む幽霊やオバケを特製掃除機「オバキューン」を使って退治して、囚われのマリオを助けるのが目的だ。
そして洋館内を探索してオバケを倒しながら、謎を解き鍵を手に入れ、新たなエリアに行くゲームの流れはまさしくバイオハザードライクな作り。任天堂もホラーゲームで一世風靡したバイオハザードを黙って見ている訳なかったのね。

部屋はバイオ1の洋館や7のベイカー邸並に部屋がたっぷりあるので探索しがいがあるぞ。

オバケの方は簡単に退治できるが、洋館に住み着く幽霊たちを倒すにはそれぞれに方法が異なり、毎回謎解きをする事になる。これご本作のヒントの絶妙な少なさもあってなかなか歯応えがある、むしろバイオハザードより難しいぞ!?

釣りをする感覚でお化けをひっぱて吸い込むのだ!
個性的な幽霊たちの退治方法は千差万別。少ないヒントから退治方法を考えよう。

そしてボス戦もしっかりあるが、どれも一筋縄にはしない謎解きを絡めた歯応えのある戦いが楽しめる。しかし本作はビビリのルイージのアクションなので軽快ではないので、ここは好みが分かれそうだ。あと普通に全然ヒントが無いから迷うとマジでわからなくなる。
特に後半のボスの難易度はそこそこ高く、ラスボスに至っては5回やりなおすくらいには難しかった…。

コミカルながらもしっかり怖い

そしてホラーな部分は往年のディズニーの名作「ミッキーのお化け退治」を思わせるコミカルなオバケたちのおかげで楽しく見えるが、全体的な暗い雰囲気と音や演出のおかげでしっかり驚かせて怖がらせる作りもしてるので小学生なら余裕でビビらせるくらいには出来ている。

バイオハザードの怖かった要素も意識的に採用しており、軽快ではない操作性、ドアを開けるシーンや、初めて入る部屋の得体の知れない怖さは上手に作用している。
さらに回復アイテムなども結構心元無いバランスで作られているのも怖さを際立たせている。やっぱり小学生の自分にこのゲームは無理だったな…。特に中盤の停電して無尽蔵にお化けが現れる展開はありゃ泣くぞ。

バイオよろしくドアを開けるシーンもあるぞ。
ちなみにこの間にロードしている訳でもなく、演出として入れている。

GCのスペック見本市?

そんな本作の見所は、いろんな箇所にニンテンドウ64では出来なかった表現と技術が盛り込まれているところ。精巧なグラフィックはもちろん、バラバラと宙に舞う札束、オバキューンで引っ張られる布、そして光メディアながらロードを一切感じさせない読み込みの速さ。細かなところにGCのマシンパワーを見せつけるデモンストレーションを加味した作りはローンチタイトルらしい作りだ。

主観による探索要素もある。やはりGCのグラフィックは今でも見劣りしない。

まとめ

そんなわけでおよそ7時間半でクリアできた本作は、バイオハザードを意識しながらも丁寧な作りと、個性的な操作、そして楽しい探索と謎解きで最後まで歯応えある難易度で楽しく遊べるゲームでした。
まぁローンチタイトルとして本作を出した事にはいまだに疑問は残るけれど、皆に愛され続編が作られ続ける理由がわかる素晴らしい作品でした。


DATA

ルイージマンション
発売 / 開発:任天堂
対応ハード:GC、3DS
サービス開始日:2001年9月14日(GC版)
ジャンル:アクションアドベンチャー


⚠️注意!以降の文章にはネタバレを含みます⚠️

冒険の終わり

強敵キングテレサを倒した果てに兄を救い出した弟。情けないマリオとの再会に指を刺して笑うルイージ。どう考えても正気では無いくらい笑いすぎだが一晩のその冒険は彼にとっては孤独と恐怖の連続、緊張の糸が解けた疲れの果ての笑いと、そして安堵と嬉しさのあまりに流れる涙にこちらも少し泣けてきた。
これはマリオシリーズの中でもかなり好きなシーンに入りそうだ。

ルイージお前はよくやったよ。
ちなみにクリアランクはDでした。ちょうどいいサイズ!

ちなみに

ちなみに好きな幽霊はピアニストのピアン。
突然往年のマリオBGMイントロクイズがはじまるのは面白すぎました。

映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん