変態 vs 悪 【 HENTAI VS. EVIL 】(PS4)
まさかのパッケージ版
ふとAmazonを眺めていると、意外なインディーズゲームがパッケージで売られていたりする。昨今では安価ですぐ遊べるダウンロード販売が主流になりつつあるし、パッケージ版は現物が手に入るというメリットがありつつも値段が割高なので、あえてパッケージ版を手にするのはレコード盤を買うような趣を感じる。まぁ趣味の世界なのだから全然アリな話だ。
そんなインディーズゲームたちの洒落たパッケージのラインナップに異質なゲームが混じっていた、「HENTAI VS. EVIL」…まさかHentaiゲームまでパッケージなっていたとは…買うしかない。
悪にはアサルトライフル
そんな本作「HENTAI VS. EVIL」はWIFE IMPACT、KAWAII SLIME ARENA等多彩なゲームをパブリッシングしているeastasia soft販売、Axyos Games開発の2021年発売のHentaiゲーム。
実はPS4、Switchなどの家庭用機で「Hentai」を名乗った最初のゲームである。そういう意味では記念すべきゲームでもあるので、パッケージ版があるのも納得か…うん…。
そんな本作はゾンビやオーク、死神とまさしく「悪」に占拠された街で、囚われた美少女(WIFE)を救うためにアサルトライフルやショットガン等の銃火器で薙ぎ倒していくTPS(サードパーソンシューティング)。
遊び方は二種類あり広大な3つのマップで死神を12匹倒して、美少女の閉じ込めらた檻に辿り着けばステージのクリアの「レスキューモード」と、大量の敵から生き延びる時間を競う「サバイバーモード」の2つだ。ちなみにいつもの事だけど本作もゲームを始めると同時にマップに放り出されるのでストーリーは無い。そのかわりオンラインランキングも搭載されている。
しかしストーリーが無いとはいえ、檻に閉じ込められた仲間を救うためというシンプルな目的をストーリーと呼んでも良いのかもしれない。昔のゲームが姫を助けるために悪が蔓延る敵地へ突き進んだように、現代のゲームがそうであっても良いのだ。なるほど…俺はまた一つHentaiゲームに教えられたな…。
TPSとしてはかなりシンプルながらも堅実な作りで、武器はアサルトライフル、ショットガン、サブマシンガン、スナイパーライフル、グレネードランチャーと定番武器が用意され、移動と射撃以外で他に出来ることはダッシュとジャンプだけとドッジロールなどは無いが、レティクルでヒット表示がされたり、射撃時に振動があったりとTPSとしては他と遜色ない操作感で遊べる作りだ。ダッシュした時のいつものTPS感に感動するぞ。
ただし本作特有のアクションなどは無いのが寂しい。
そしてマップには一定時間ダメージUPや燃焼ダメージを与えられる効果が得られたりするアイテムが点在しており、それを入手しながら戦っていくのでそこそこの戦略性も担保されている。
魅力としては敵の数が多めな事とマップがそこそこ複雑で広い事。大量の敵に対して銃を撃ちまくれるのは楽しいし、囲まれたら簡単にピンチになるのでスリルもある。難易度も二種類あるのでノーマルなら結構慎重なプレイが要求される。
そして肝心のHentai要素は、3人の名もなき美少女が用意されており、着せ替えや色の変更、そして体型のカスタマイズが出来る。胸の大きさが調整が出来るのはもちろん、太ももの大きさが調整出来るのは超嬉しい。ここは最大にしよう。
さらにカメラモードもあって、時間を静止させていろんな角度から女の子を眺めることが出来るぞ。この手では珍しくパッケージ絵よりポリゴンキャラの方が可愛い。ただし家庭用版だからか脱衣要素などは無しだ。
虚無では無いが物足りない…
そんなわけでHentaiゲームとしては、しっかり遊べるゲームとなっているが、本作は1時間でトロコン出来てしまうくらいボリュームが少ない。
レスキューモードを3ステージをクリアしてしまうと、サバイバーモード以外に遊ぶ要素がほぼなくなってしまう上に、エンディングなども無いので気付かないうちにこのゲームの全てを遊んでしまった事になっていた。本当にこれで終わりなのかこのゲーム…パッケージ版まであるのに…!
ということで本作は堅実なTPSとして遊べる代わりに、物足りないボリュームに悩まされる一本でありました。
このパッケージ版4000円もしたんだけどな…。
DATA
HENTAI VS. EVIL
発売:eastasia soft
開発:Axyos Games
対応ハード:PS4、PS5、Switch、Steam
発売日:2021年11月11日
ジャンル:TPS
ちなみにSteamでは続編と思われる「Anime vs Evil: Apocalypse」が販売されている。これはちょっと気になるな…。