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ウエルカム北朝鮮!【 工作 黒金星と呼ばれた男 】(2018)

あらすじ
1992年、北朝鮮の核兵器開発を巡って緊張状態が高まる朝鮮半島。韓国軍の情報部隊の将校パク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は、国家安全企画部のチェ・ハクソン室長(チョ・ジヌン)から、コードネーム「黒金星」という工作員として北朝鮮に潜入する命令を受ける。北朝鮮の核開発の実態を探るため、事業家に扮したパクは3年にわたって慎重な工作活動を試みる。

(Wikipediaより引用)

極限の緊張感を味わえ

[注意:本文はネタバレを含みます]

南北の諜報戦にはそこそこ期待しましたが、僕の想像を超えるの展開の連続と極上の緊張感でガンガン進む驚きの一本でした。
重々しくヒリヒリした雰囲気の中続くスパイ劇は、スリリングというより一つのミスでどんな恐ろしい事が待ってるかわからない極限の緊張感でこちらも息が詰まりそうで、スパイと高官の一挙手一投足で静かに行われる究極のお互いの腹の探り合いがとにかく怖い。おかげでこっちもずっと目が離せない。
主人公の巧みな交渉術とスパイテクニックはとにかく面白いけれど、進めば進むほど後戻りの出来ない深すぎる闇に飲み込まれて行く過程が面白くもとてつもなく恐ろしい。
あとスパイである顔と商社マンである顔の使い分けっぷりが凄いです。

そして映画中盤に入国する事になる北朝鮮という異空間の雰囲気は「ボーダーライン (2015)」のメキシコにも似た死ぬほどヤバい所に来ちゃった感がハンパじゃない。怖い!もう一目散に帰りたい!!!
そして堂々とお目見えする将軍様の存在感は茶の間のワイドショーで見てきたモノとは違う、「ヤバさ」に溢れておりあの空間にいるだけで、気を失いそうです。そして北朝鮮の現実に直面するあのシーンはあまりにも突然現れてショッキング過ぎました。

更に後半はまさかの展開

そんな事で南北が結託するの!?
意外すぎる展開に主人公の正義感が揺れて、己の信じる正義の為にスパイが金正日に直談判するシーンは見てるだけでコッチが緊張で吐きそうでした。そして察しながらも、自らの国の未来の為にリ所長との奇妙な友情がまた良いんですよね。

ただ終盤はいつのまにか国家を揺るがす大事件を題材にした、二人の友情を越えた謎のロマンスのような気がしなくもない展開には感動しながらもドラマチックすぎて笑っちゃいました。
そんな訳で終始ドキドキして驚いて、最後には感動しちゃうなんとも凄まじい映画でした。傑作です。 


DATA

工作 黒金星と呼ばれた男
公開年:2018年
製作国:韓国
上映時間:137分
監督:ユン・ジョンビン


小話

ちなみにこんな知らない国で緊張感と恐怖たっぷりのヒリヒリを体験できる映画といえば前述したメキシコのヤバい場所にところに突入する「ボーダーライン」(2015)やアメリカのヤバいエリアに突っ込む「トレーニングデイ」(2001)、「エンド・オブ・ウォッチ」(2012)あたりが個人的には好きでした。ドラマでも「TRUE DETECTIVE シーズン1」(2014)は最高にアメリカに行きたくなくなる描写ばかりでよかったですね。


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