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海は寒い!暗い!そして酔う!【 EVER BLUE 】(PS2)

ここは内海に浮かぶ島ダイダロス島。
主人公のレオナルドは友人マルコの口車に乗せられてダイビングで宝探しをすることになる。
しかしそれはこの島の謎に迫る冒険の第一歩だった。

海を潜るゲームは好きだ。ゆったり暖かそうな海でお魚と戯れるなんていいじゃないか。美しいグラフィックなら尚更だ。
そんな訳で今回遊んだのはテトリス99やファイティグレイヤー等でお馴染みのARIKAが開発のダイビングゲーム「EVER BLUE」です。
しかしお魚は本作はにとっては賑やかしの背景に過ぎない、本作の目的はあくまでもお宝探し。
小型な船から、豪華客船に海賊船、船と共に沈んだお宝をゲットするために主人公は海へと潜る。しかし海中というのは生優しいものではない。いつだって本気で人間を殺しにくる。

沈没船発見!

待ち構えるは美しい死の世界


前提としてダイビングは人間の生存に適さない場所に無理やり入り込むのだ。もちろん海水の寒さが主人公の体力を奪い、探索する船は広い上に複雑で目印も少ないので一瞬で迷子になる暗く迷路のような船内、そして常に失われていく酸素が緊張感をこれでもかと高めてくれる。現実なら確実にパニックになるような状況、一歩間違えれば死ぬような世界をこのゲームはこれでもかと疑似体験させてくれるのだ。
後半は船内が暗すぎて、迷子上等で突き進まないと、先の見えない恐怖に怯えまくる事になるぞ。
それに本作はホラーゲームでもないのに、暗いおかけでめちゃくちゃ怖いのもとても良いところ。たまに深海魚がヌッと現れた時なんて普通にビビるぞ。海の神秘と恐怖は紙一重だよ。

船内は探索はドキドキするぜ!

財宝のために命を賭けろ

しかしそれでも潜るのをやめられないのはやはりそこに金銀財宝があるから!やっぱ金よ!
高価な壺!絵画!宝石!武器!ビンテージなお酒!持ち主を亡くしたお宝が主人公に見つかるのを待っている。この宝箱をゲットして開ける時のワクワク感はいつだってたまらない。PS2初期の作品ではあるけれど主観視点でお宝を一つ一つ調べていけるシステムはスカイリムやFalloutで当然のものになっちゃったけど普通に凄いし、やっぱり楽しい。グラフィックもかなり雰囲気が出ていいてかなり良いぞ!
もちろん目を奪われすぎると溺れて自分もお宝と永遠に一緒になっちゃうけどね。
しかし流石に後半の船たちは100年以上は経っているのにとても綺麗で現実のタイタニック以上に朽ちていないとおかしいだろとは思うけれど、そこはまぁゲーム性と擦り合わせた結果だよね。(それともオリハルコンの影響?)

転がっているお宝は全部俺のもんだ!

美しき島・ダイダロス

そんなお宝探しも良いけれど、本拠地となるダイダロスの町の異国感ある雰囲気もとても良いし、当時のPCゲームを思わせる大人な雰囲気は今でもたまらなく僕の心をくすぐる。
町では住んでる人々のリクエストに応えたりするのも楽しいし、一人一人の町に息づいてると思わせる地味ながらも優しいテキストがまた素晴らしい。神秘の石オリハルコンと亡き父親との因縁など、少ないテキストながらもドラマが描かれているのも嬉しい。親友マルコとの友情と決意、そして別れも素晴らしいぞ。

しかし本作は主観視点で水中を自由に動けるおかげでマジで酔う。そのせいで休みながら細々とプレイしたせいかクリアまで7時間程度なのだが、体感は物凄く長く感じた。なのでクリアした時の達成感は結構あったね。
それと本作は青ディスク(CD-R)なせいなのか、常にPS2が唸りをあげていたのがマジで怖かったしうるさかったです。

そんなこんなで色々大変だったけど面白かったEVER BLUE。なんだかんだARIKAダイビングゲームはその後EVER BLUE2そして、WiiのFOREVER BLUE 2作へとこのジャンルにしては長いシリーズを築いていくのであった。


DATA

EVER BLUE
発売:カプコン
開発:ARIKA
対応ハード:PS2
発売日:2001年8月9日
ジャンル:ダイビングアドベンチャー



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