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静かな夏の謎解き【 夏の狂気 】(Switch)

今年の夏も暑い。

最高気温は30℃超え。暑い。暑すぎる…。
窓を開ければ熱風が吹き込み、体から汗が噴き出る。北海道にもそんな本格的な夏がやってきた。よし、こんな今こそあのゲームをやるしかない。

「夏の狂気」こんな真夏にお誂え向きなタイトルのゲームはない。この夏の暑さはまさに狂気。タイトルに惹かれ購入して寝かせていたが、今年の夏こそ遊ぶしかない。

目覚めた先は絵画の中…。

本作「夏の狂気」(原題:Summertime Maddnes)はDP GAMES制作の主観視点の謎解きアドベンチャーゲーム。Switchによくある、ゴシック体フォントで雑に邦題を付けちゃった系の海外ゲームの一つだ。他のハードでは原題なのに何故かSwitchだけ「夏の狂気」なのだ。

静かな絵画の世界の旅へ

あらすじ
1945年7月の第二次大戦中のプラハ。孤独な画家である主人公は突如現れた謎の紳士(悪魔)と契約し、自分の絵の中に入ってしまう。
主人公は刻限までに絵の世界から脱出しなければ、永遠に絵の中に閉じ込められてしまう…。

冒頭から結構シリアス。夏の狂気とは彼のことなのかもしれない。

そんな夏なタイトルとは裏腹に本作はとても静けさが漂う謎解きアドベンチャー。夢のような不条理世界でヒントは少なめの謎解きをしながら進行していく。ストーリー通り時間制限があのが、その時間を消費することでヒントを得られるシステムだ。
謎解きは簡単なものから、難しいものまであり、中には「そんなのわかるはずねえよ!」と叫びたくなるシーンもあって、結局僕は根を上げて攻略を見るシーンは三度ほどありました。

そして終始雰囲気やビジュアルは一貫して美しく静かなので、少々単調ではあったけれどこの美しい世界観は浸りがいがあり、夏感はあまりないけれど、夏な季節には良い涼しさがあった気がする。
このCG世界の探索感は90年代アドベンチャーゲームを遊んでいる気分だ。

ルネ・マグリット的なシュルレアリスムを感じる、絵になるシーンが次々と現れる
この先にあるステージもなかなか大変だったけど、雰囲気はとてもよかった!

ただしローカライズが少々難儀なもので、ドアの文字などは親切に日本語にしてくれてるけど、ゴシック体でしかも簡体字になっていたりと、英語版に比べるとだいぶ雰囲気に合っていないモノでちょっと残念。まぁこの辺りは最低限日本語ローカライズされているだけ御の字って感じですね。

英語版では洒落たフォントだが
日本語版では雰囲気に合わない感じに…。

本作は単調だったり、謎解きの面倒くさかったり、わかりにくかったりなど難儀な点は多少ありましたが、その独特で美しい世界を巡り歩くだけでも価値のある体験ができたと思える一本でした。
茹だる夏に遊ぶのは意外とオツな一本でした…にしてもホント暑いな…。


DATA

夏の狂気 ( 原題:Summertime Madness )
発売:Sometimes You
開発:DP Games
対応ハード:Switch、Steam、PS4、XBOX他
発売年:2022年1月27日
ジャンル:アドベンチャー


注意!以降の文章はネタバレがあります

ちなみに一番「わかんねえよ!」と叫びたくなった謎解きは、ポーズ画面のオプションの音量設定を一番下まで下げるというモノでした。
そんなのわかんねえよ!!!

ちなみに謎を解くと音量は元に戻る。

そして一番好きなステージは駅。この暗くも白い照明が綺麗な世界が浸りがいがありました。涼しそうだな…。

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