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極悪犯罪現場へ突入セヨ!【 Ready or Not 】(Steam)

NSPD OPEN UP!!!

ここはアメリカ合衆国ロススエノス。栄えた事で夢を掴むチャンスのある街の一方、凶悪犯罪が横行しまくっているヤバい街。そんな街でもお巡りさんは日夜犯罪に立ち向かっている。この街の犯罪はスケールも武装も日本の比ではない。殺人武器麻薬の製造に輸送、人身売買に密入国斡旋、果ては無差別テロとロクでも無い犯罪が重武装して渦巻いている。
そこで我々特殊部隊SWATの出番だ。立てこもって銃さえあればワンチャンあると勘違いしてるアホどもに現実の厳しさを教えてあげよう。

そんな2023年の12月にSteamで登場した本作「Ready or Not」は警察特殊部隊SWAT5人組の隊長となって犯罪現場に突入して悪党を全員捕らえ鎮圧するのが目的のリアルタイプFPS。
ソロプレイモードである「指揮官モード」では隊員に指示を出しながら慎重に「銃を下ろしやがれアホ!」「大人しく捕まりやがれ!」と真摯に犯人を説得しながら現場を制圧していく。容疑者を捕えるにあたって生死は問わず。銃を持ってるって事は撃たれる覚悟があるって事だからな!

このドアに並ぶやつ映画で見たことある!

犯罪地獄の最前線に行こう!!!

突入するステージはガソリンスタンドや学校など悲しくも事件現場になってしまったステージもあれば、薬物製造の拠点となったラリった落書きだらけの不気味な家や、仮想通貨の違法マイニングで財を得たフィギュアだらけのオタクストリーマーのアパート、武装カルトの総本山などロケーションは多種多彩。グラフィックも良い上に、どのステージも臭いまで漂ってきそうな生々しい描写が凄まじく、歩き回るだけで心がヒリつくヤバい雰囲気のステージばかりで最高、まさしくこの強烈なビジュアルのロケーションの造り込みこそが本作の一番の目玉だ。

後半のステージは公共の場が理不尽な銃乱射テロによって惨状になってしまったところもあり、そういった所はかなり精神的にくる(様々な場所から鳴り響くスマホの着信音がツラい)…やはり突入するなら犯罪者のお宅訪問が一番だな。

バイオハザード7のベイカーに負けず劣らずのヤバい現場ばかりだ!
現場の奥深くへ行き着くと、隠された犯人の本性が露わとなった光景を見ることとなる。
本来ならホラー映画の舞台になりそうな場所だが、我らSWAT部隊はズカズカ突入だ!
この情景がロススエノスの日常と思うとまず住みたくないね!

映画的には「エンド・オブ・ウォッチ」や「トレーニングデイ」「ボーダーライン」、ドラマなら「トゥルーディテクティブ」あたりの最悪治安のアメリカ警察映画を彷彿とさせる。この辺りの映画がお好きなら本作はオススメだ。

仲間と共にリアルに立ち向かえ

そして本作は難易度の高いリアルタイプFPS。体力は少ない上に、犯罪者どもは五感が冴えまくったオンラインプレイヤーかと思うくらい極端に強い。ちょっとした隙間からも撃ってくるし、少しの油断で死んでしまう。
戦おうにもCoDのようにはいかず、少しの銃撃で視界は霞み、銃の反動と硝煙とマズルスラッシュに耐え最悪の視界の中戦うことになる。もちろん、歩きながら戦おうとするなら弾は全く当たらないぞ。

マジで何も見えん!

しかしプレイヤーは1人で戦っているわけでは無い。随伴する4人の隊員たちに上手に指示を出していけば、手際良く勇敢に突入してくれるし、素晴らしい射撃能力で敵をバッタバタとやっつけてくれる。プレイヤーは戦うよりも彼らに的確な指示を出せるかが大切なのだ。
もちろん無茶な指示をすれば彼らも帰らぬ人となる。この仲間が死んでしまった時の罪悪感は半端無い…。

そして本作はCoDのような一本道ではなく、現場を探索しながら犯人を捕まえて、一般人を助けていかなければいけないのでルートを考えながら進まなければいけない。もちろんマップはブリーフィングで頭に突っ込んでおこう。

ドアの下からカメラで覗き込み、罠と敵の有無を確認、閃光手榴弾使用の指示をして突入だ。
部下のストレスケアも大事な司令官のお仕事。
ただし、あまりデメリットになったりするところも無いので地味な要素だった。

そんな指示操作は慣れるまではモタモタしてその間にやられてしまうし、高い難易度のおかげで本作に慣れるまでは何度も殉職を繰り返すことに。しかも敵の配置は毎度ランダムなのでパターンなどは組めず毎回緊張感を持って挑戦する事になる。開始直後から銃撃される事だってあるから厄介だ。

そして、ようやく任務をやり終えた時、深いため息が出るほどホッとするのも本作の緊張感がとんでもなく高い事を実感する。なんせ後半のステージは広い上に難易度も高いので、やり直すとなるとかなりの時間を消耗するから死が色んな意味で恐ろしんだ…。

本作は高い難易度のおかげで序盤は苦戦しますし、ローカライズは日本語が実装されたとはいえ不完全な所が多いのは気になりますが、唯一無二の恐ろしくも好奇心をそそるロケーションと、緊張感あふれる戦闘、そして全18ステージとお腹いっぱいのボリュームがたまらない逸品でした。満足です。


DATA

Ready or Not
発売 / 開発 :VOID Interactive
対応ハード:Steam
発売年:2023年12月12日
ジャンル:FPS


おまけ:特殊部隊オタクのお宅訪問

前述の通り本作には違法マイニングで財を成したオタクストリーマーの家が2ステージ目「毎秒23メガバイト」にて登場する。アメリカらしからぬ萌えフィギュアだらけの部屋は個人的に本作一番の見所だ(?)。
せっかくだからおまけにオタクな彼のお宅をじっくり見ていきたい。

家主のマイケル・ウィリアム第一容疑者。
恐らくその猫耳を馬鹿にされたことが、今回の事件に繋がってしまったのでは…。
惚れ惚れするくらいのオタク部屋。AIイラストポスターが面白い。
にしても左の「かわいいメイドサーガ」ってなんだ。
部屋中に彼が違法マイニングで手に入れたフィギュアたちが並んでいる。
どこか似てるようで似てないキャラクターたちがいい味出してる。
オタクストリーマーらしい。ゴツいデスクトップがたまらん。
ベッドの傍らには「ホットなアニメの女の子」なる雑誌が…!
限りなくザクに近いザクもどき!
こちらには初音ミクっぽいフィギュアもあるぞ

…と、どれもどこかで見たことあるようなキャラクターに似たフィギュアが並んでおり、眺めているだけでも非常に面白…ん?これは!!!

ややっ!これはストライクウィッチーズのサーニャ・V・リトヴャク中尉のぬいぐるみ!あいつ、サーニャ推しだったのか…。


ここにもサーニャが…!なるほど、あの猫耳ヘッドホンの理由が読めてきぞ(?)
玄関に3体目のサーニャを確認。彼の愛は相当だったんだな。
…と、そんなことをしていたら部下に怒られた。

このサーニャのぬいぐるみ。アオシマから2010年に発売された実在する商品で、他のキャラクターは苦し紛れに色を変えたり少しデザインを付け加えてそれっぽい偽物にしているのに、なぜかサーニャだけはほぼそのまんまである。(よく見るとネクタイの星や襟の部分がちょっと違う。)一体どういうことなんだVOID Interactive…。

そんなこんなでReady or Notは一部屋見るだけでもこれだけ面白いゲームです。(他は最悪現場すぎるけど)是非セール時には購入を考えてみてはいかがだろうか。

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【ゲーム感想】えすえふ
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