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SF的映画レビュー

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ネタバレだらけの散文のようなレビューです。 旧作から新作、往年の名作から変なサメ映画までいろいろレビューしていきます。
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2019年3月の記事一覧

映画:バンブルビー (2019) ネタバレ有

これだよ!こういうデザインのトランスフォーマー が見たかったんだよ!(以下用語全てG1アニメ準拠です) 初っ端から怒涛のセイバートロン星の戦いは見ごたえたっぷり。まるで初代アニメ版を見たご褒美のように今回のTFのデザインはどれも初代のアニメ準拠になり知っていれば一発でわかるデザインなのがとても嬉しい。しかもバーゲンセールの如くラチェットから始まり、ホイルジャック、レーザーウェーブに声まで再現されたイカすサウンドウェーブにワクワクしない訳がない。足りないのはメガトロンと政宗一成

映画: SPACE BATTLESHIP ヤマト (2010) ネタバレ有

キムタク!お前艦長代理をやれ!お前が古代進だ! わかってる。2時間であの遠いイスカンダルまで行って帰ってくるのを馬鹿正直にまとめるのは無理がある。なので今回のアレンジは結構驚きだけど納得してしまう。ガミラスもイスカンダルも意識集合体というよくわからないモノにするのもアリといえばアリだ。 双子星を表裏一体の惑星にしたり、エイリアンにしたり、森雪をパイロットにし、相原や佐渡先生を女にするのもこうなったらもうアリだ。 映像もいい。素晴らしい迫力のヤマトを見せてくれる。ドッグファイト

映画:ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 (2017) ネタバレ有

実写化乱造時代と言ってもおかしくない昨今の邦画事情。節操なく売れ線の漫画を実写化していくやり方はクオリティの落差もあってか映画化されても原作ファンには嬉しくない仕上がりになってしまうこともしばしばだ。そして遂に僕の好きなジョジョまでもこの時代の流れには逆らえず実写化された。ちなみに僕はとてもジョジョ(特に四部)が好きで「ジョジョの実写化も見届けてみせる!」という若干やけくそな気持ちで初日の一番早い時間に見に行った。 もちろんアクの強いキャラクターに、濃い世界観など日本が舞台の

映画:I AM A HERO アイアムアヒーロー (2016) ネタバレ有

大泉がマンションから外に逃げた先に見えたものは日本の終わり。 「あぁ本当に日本は終わってしまったんだな」とビシビシ感じる、海外のゾンビものじゃ味わえない本当に起こってそうな日本のゾンビもの。 外へ逃げるシーンの絶え間ない人々の悲鳴、救急車も人間をはねる。そして曲がり角を抜け大通りに出ると、どうしようもない説得力のある絵がバシっと出てくる。こんなに心底震え上がって「ヤバい!」って思うのは怪獣映画にだってない。このインパクト、スケール、スピード感、絶望感は凄まじい。そこからタクシ

映画:猫が教えてくれたこと (2017)

イスタンブールにも猫がいる!猫大事!猫は可愛い! 本作はトルコ・イスタンブールに暮らす猫たちとそれを愛する人々のドキュメンタリー映画。そりゃもう猫がこれでもかと出て来ますし、これでもかと可愛いですよ。さすが猫だ。 そして各々自由気ままな暮らしをイスタンブールの港町をこれでもかと見せてくれる。子猫に大人猫。気楽な奴から気性の荒そうなやつ。個性的に撮影されているのも良いところ。音楽も気持ち良いです そんな本作。実は罠がある。猫は可愛い。でも中身が全く無い。いや、猫が可愛けりゃ良い

ジェット旅客機 vs ナチス戦闘機【エアポート2015 (2015】)ネタバレ有

謎の乱気流の向こうは1940年ドイツ上空でした。 ダラスからロンドンに向けて飛び立ったAI42便。突如、目の前に現れた巨大な雷雲を抜けると、地上の街は炎に包まれていた。そして、複数の爆撃機が機体を取り囲んだ。機長は無線で助けを求めるが、繋がった先は管制塔ではなく、連合国軍の伍長を名乗る男。時は、ヒトラーが進撃する第二次世界大戦中であった…。(Amazon説明より) アイデア一発勝負とはまさにこの事。 あらすじでコレでもかとワクワクさせてくれますが、やっぱりこのタイトルとい

映画:シティーハンター (1993)

「俺の名前は冴羽獠!」 いやいや、あんたジャッキー以外の何者でもないよ! シティーハンターの事はよくわかりませんが、石丸博也の声で喋る冴羽獠が本来ならあり得ないのは知っています。 そんでもって本作はもう頭を抱えるくらいコテコテのSEを使いまくったコメディアクションと雑なストーリー、そして漫画的表現でジャッキー・チェンといういろんな意味で濃すぎる一品。 漫画原作映画としてはアレかもしれませんが、ジャッキー映画としてはなかなか見所が多く、サービスたっぷりにジャッキーアクションを堪

映画:ニンジャバットマン (2018)ネタバレ有

開始早々アーカムアサイラムは時空転移装置とかなんとかで丸ごとタイムリープ!時は戦国!大体の連中はバットマンより一足早くこの地に馴染んでる。 そして始まるのは恒例のバットマンvsジョーカー! …そんなストーリーにはあまり惹かれなったけれどアニメを製作するのがあの「神風動画」なら話は別だ。あのアニメ版ジョジョで濃すぎるオープニングを作った連中が作り出す長編アニメは劇場で見なきゃ損だ! そして仕上がったものは終始ハイテンションであらゆる日本的な要素をぶち込み、闇鍋の如くチャンポンし

映画:アリータ・バトルエンジェル (2019)ネタバレ有

これが実写化ってもんだ! 風の噂に銃夢の実写化の話は聞いており、キャメロン印で出ると聞いてから急いで原作を読んで待ってきた。そして出た特報の邦題は銃夢とはかけ離れた謎の題名。アリータ!?なんだそいつは!ガリィじゃないの!?だから漫画の実写化は信用ならんぜ!…と、一端によくある文句の一つもでちゃいそうなお披露目だったが予告を見れば見るほど「あれ?これ?…もしかして…」となり、監督が我らがマチェーテでシンシティなロバート・ロドリゲスに決まり見るっきゃないという流れへ…。 おい!!

映画:エレクトリックドリーム (1984) ネタバレ有

コンピューターだって恋がしたい! チェスも将棋も人間に勝った!次はその美人ちゃんの争奪戦だ! 自我に目覚め、人間の女性に恋をしてしまったコンピュータとの三角関係はたまらなく微笑ましくそして楽しい。 恋する気持ちは人間と変わらない。いや、それ以上かも。ならば恋敵はやっつけなければ!それ俺が作った歌だろ!俺の歌に彼女はホレたんだよ!ズルすんな人間!…そんな健気で好奇心おう盛なコンピュータがなんとも可愛い。たまに怖いけど。 全編MVのような映像と気持ちのよいPOPな80'SMUSI

映画:オーバー・ザ・トップ (1987)ネタバレ有

なんだかよくわかんないけど涙がボロボロ出る。 すれ違ったままだった親子がお互いを助け合い、絆を深めていく物語。すげえベタだ…ベタかもしれないが、逆にそれが心に響く。 荒削りだが清い心持つ父ホークが一度は世間の偏見から失った息子との時間を、死に際の妻がやり直すチャンスを授けてくれた。そして本当の家族を息子マイクもホークも手に入れていくのだ。それも腕相撲で。 ホークの行動は結構荒削りだが…いや、やりすぎなところもある。おぉいっ!子供にトラック運転なんて危ないよ!ちょっと!そのぶ

映画:スパイダーマン・スパイダーバース (2019) ネタバレ有

仲間、友達、運命共同体 独特な漫画風タッチのビジュアルにコレでもかと言わんばかりの色の洪水。スピード感溢れるシーンの連続にはワクワクが止まりません。こんな色だけで感動するなんてスピードレーサー以来だ。そしてそれぞれのスパイダーマンの絵柄が違うのがコレまた面白い。というか凄い。ペニー可愛い。 そんな本作の主人公マイルスは半人前スパイダーマン。死んでしまったスパイダーマンの意思を継ぎ頑張るもなったばかりでどーしていいのかも分からない始末。時空の歪みでやってきた他のスパイダーマン連

映画:2001年宇宙の旅 IMAX版 (2018)

圧倒的な音の宇宙 2001年宇宙の旅。それはSF映画の金字塔であり映像的にも作品的にも風化しない奇跡の作品だ。もちろん僕も大好きな作品だ。 まぁ僕が本作について語らなくても、腐るほど語られている作品なので今回はIMAX版はどうであったかという所だけの感想です。 僕はこれまで2001年は2回劇場で見ている。両方「午前十時の映画館」で上映された時だ。(一つは六本木で一番前の席で見た。もう一つは友人を誘ったが寝てた。)その時もその圧倒的な迫力と音楽に驚いたが、今回のIMAXは格が違

脳がバグる映画 【ジュニア (1994)】

く…狂ってる!あらすじ I・ライトマン監督、A・シュワルツネッガー、D・デヴィートの「ツインズ」トリオによるドタバタ・コメディ。流産を防止する薬の研究開発をしていた科学者のアレックスと相棒のラリー。完成間近になって最終的なデータを取るための人体実験の許可が下りない。仕方なくアレックスがわが身を実験台としてデータを取ることに。最初は3ヵ月の実験のはずが、無事データが揃ったにもかかわらず、母性(?)に目覚めたアレックスは実験を止めようとせず……。 (Yahoo映画より引用) シ