詰め将棋2024年版 その16:頭の体操:七手詰め詰め将棋篇
2024年7月12日作成
REV9
ブログ投稿しています。複数画像付き等最終版は此方から、ご覧ください。
詰め将棋が通常の将棋と異なるのは、攻めて・守りての手を自分自身で全て考えて、詰め状態に至る道筋を明らかにする事です。
今回も、より本格的な七手詰めの詰め将棋を取り上げます。
五手詰めからだと二手増えるだけですが、詰め将棋の投稿を始めた頃の三手詰めから考えると、(三手*二)+一となり、三手詰めより倍以上の手数・複雑さになります。
尚、詰め将棋を始められる方は、詰め数が小さいものから取り組まれる方が良いと思います。詰め数が大きいと、その分、手筋が沢山ある場合が通例であり、容易には正解に行きつけない事があり得ます。
手筋というのは手数ではなく組み合わせの棋譜筋の数です。(詰み数が大きくなるとそれだけ手筋のパターンや方路が複雑化します)
では具体的な詰め将棋の棋譜を見ていきましょう。
講師自身自分で詰め将棋を作成する事もできますが、時間の関係で、引き続き、日本将棋連盟さんの”次の一手”という情報を引用させて頂こうと思います。
⑯詰め将棋2024年版 問題その16(七手詰め)
今回も、より本格的な七手詰めにチャレンジしてみましょう。
状況:七手詰めです。持ち駒は金と桂が各一枚づつです。3二に角、2一に銀、1四に飛、1五に歩の先手側・攻めて側の駒配置で、守りは相手玉が2二の位置にあり、1一、4三、3四に各々歩、4五に銀、2四に金の布陣です。相手の持ち駒は、原題では記されていますが、関係ありませんので、省略します。
2024年版七手詰め 問題その16
持ち駒は金と桂です。持ち駒の桂はあまり強力ではありませんが、一応飛び道具の一つです。
桂馬飛びの言葉通り、斜め二コマ先に利き筋が有る為、使用する位置・いつ使用するかがポイントになると思います。
配置駒で攻め手には、飛と角とが一枚ずつあり、一見強力に思えますが、角周辺には後述の問題があり、飛には隣の2四に守りの金が配置されており、此方ももたもたしていると守りの金の餌食になりかねません。
相手玉近くの攻め手の駒の角と銀とが配置されておりますが、利き筋に少し難が有る為、もたもたしていると3一のコマへ相手・守りの玉が逃げていきかねません。
こういった攻め手・守り手の駒配置関係を意識しつつ、攻め手が王手を続ける事で、詰み迄持っていく必要がありそうです。
先ず、ここで考えるのは初手ですが、王手になる事を考えると、以下の候補手が考えられます。
配置済み駒使用の手
3二の角
2三馬(角成)
2一の銀
1二金(銀成)
1四の飛
1三龍(飛成)
1二龍(飛成)
1五の歩
王手筋無し
持ち駒使用の手
金
3三金打ち
2三金打ち
3三金打ち
1二金打ち
桂
王手筋無し
これらの初手候補の内、数手先までザッと考えて、詰められそうかどうかを感触を得て、可能性の高そうな手を先々迄考えて、7手で詰められるかどうかを確認していきます。
以下、詰めに至る打ち手順です。
1三龍(飛の成)で王手
同玉
2五桂打ちで王手
2二玉
2三馬(角の成)で王手
同金
3二金打ちでの王手で詰みです。
以上の七手詰みです。
皆さんは、将棋や囲碁を嗜まれておられるでしょうか?
講師の経験が、皆様のお役に立てれば幸いです。