さらば竹小舞のある風景。家に壁ができていく。
セルフビルドで建設中の家は「なるべく土に還る」をコンセプトにしていることもあって、土壁を採択しました。
「土壁にします!」と簡単には採択できたものの、そのときはこんなに大変だとは想像さえできておらず…。
竹の伐採や荒壁土の仕込みをしているころは、まだ心にもお財布にも余裕があって常に笑顔で作業していたけれど、竹小舞という下地を編むのには2ヶ月もかかり、もはや修行の世界!
「大変じゃないことなんてない」という夫・バタの口癖をたびたび呟きながら、夫婦ふたりで力を合わせ、仲間にも多大なるサポートをしてもらい、なんとかここまでやってこれました。
ようやく終わった竹小舞が、家全体に広がっている様子を見ると「きれいだなあ。なんならずっとこのままの風景がいいんじゃない!?」なんて、夫婦の会話でよく話していましたが、左官屋のけんちゃんには「これ、下地だから(笑)」とバッサリ斬られました。
ということで、9月に入り、かれこれ2年以上寝かせた最高の状態の荒壁土を塗っていきます。
実はちょうど1年前に、荒壁土塗りのワークショップを開催しましたが、その時には一部しか竹小舞ができておらず、全面の壁塗りができていませんでした。
そのため、1年越しの作業となりましたが、これからは竹小舞が全面にできているので、壁塗りに専念できます。
そうして念願叶ってはじまった荒壁土塗りですが、左官屋のけんちゃんが作業しにきてくれる日に合わせて、計4日、ワークショップを開催しました。
すると、林業関係の研修会を兼ねて参加してくれたチームもあり、総勢50名ほどの方が、荒壁土塗りに参加してくれ、おかげさまで家の壁が半分以上できました。
家の壁ができていく達成感と同時に、竹小舞の美しい壁がなくなっていく寂しさ。
それもこれも自分たちで手を入れているからこそ感じることのできる、貴重な経験であり、壁塗りもお祭り気分で楽しみながら作業できたのは、紛れもなく、わくわくしながら参加してくださった皆さんがいたからこそ。
そんな壁塗りがはじまったタイミングで、左官屋のけんちゃんの奥さんから
「竹小舞は夜にライトアップするときれいだよー」
という話を聞き、壁が塗り終わられてしまう前に急いで仲間にライトを借りて、雨の中でしたが、『竹小舞ライトアップの会』を勝手ながらに開催しました。
言葉にしがたい、なんともきれいな風景に心洗われましたが、もっとたくさんの方に見てほしかったので、この家が完成したら、次は小さな小屋でそんなこともできたらいいねと話したことでした。
祭りが去ったあとは、夫婦ふたりでぼちぼちと作業を進めていますが、ひとりで作業をすることもあり、そんなときには、重たい土をバケツに入れて両手に持って運んで、それをフネに入れ替えて、練って…。
練れた土はバケツに入れて、それを手板に乗せては壁に塗って、の繰り返し。
丸1日作業をした日の夜には体力も尽き果てて、それを連日した現在、季節の変わり目による寒暖差に負けて、家族全員が風邪気味という絶望的状況を迎えています…。
「10月中旬までには荒壁土をつけておいてほしいね」
という左官屋のけんちゃんに言われた期日も迫る中、夢にまで泥オバケが出てきそうですが、こういう時に限って、別の仕事に追われたりして、思うように作業が進まないもの。
あとちょっと、あとちょっと!と自分で自分を励ましながら、あと水回りの終わっていない壁塗りの追い込み。
マイ鏝を購入したという仲間も参戦してくれ、2日間にガッと集中して作業をした結果、なんとか無事に終わらせられました!
ここまで長かったけど、壁がつくと家になるなあと感動の気持ちでいっぱいです。
感動の気持ちに浸りたい一方で、次は大直しという作業が待っているので、来週からはその作業を頑張っていきます!
またレポートしていきますので、ぜひ覗いてやってくださいね。
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