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注文住宅の適正な価格とは?|質を担保したら最低いくらかかる?
前回までの振り返り。「家なんかにお金をかけるな。質は担保しろ。」が基本スタンス。
家の価値は0になる、むしろ固定資産税・修繕費を考えると負の資産なので、なるべくお金をかけるべきではない。でも、家は健康の土台なので、質は担保すべき。質を担保しない家なら、建てない方がまし。という事です。
そして、この相反したテーマを実現可能にするのが、「ちょうどいい塩梅」の考え方。過不足なく偏りなく仕様を決定し、お金をかけずに到達できる最高レベルを目指すというもの。言い換えると、費用対効果が最も高いところで「止めておく」という戦略です。
で、今回は、このちょうどいい塩梅の仕様にした場合、どれくらいで家が建つのか?をお話します。
本記事の内容は、以下動画でも解説しています。
https://youtu.be/AmMuH-WdBcQ
ちょうどいい塩梅の仕様を具体的に
ちょうどいい塩梅の仕様とは、「せやま性能基準」「せやま標準仕様」「付帯工事」を全て満たすことを言います。
「せやま性能基準」で家の性能を担保し、「せやま標準仕様」「付帯工事」で予算オーバー(契約後の追加費用)を防ぎます。契約前の見積書に含まれていることを条件です。
①せやま性能基準
文字通り、家の性能を左右する仕様です。この仕様全てで、「ちょうどいい塩梅」レベルをクリアすることが条件です。
「基本性能」「メンテナンス」「地震・シロアリ・災害対策」の3項目があります。
②せやま標準仕様
契約後の追加費用の心配をなくすための標準仕様一覧。これまで家を建てた人が、「これはあった方が絶対便利!」という仕様をまとめており、この仕様全てを見積書の金額に含んでいることが条件になります。
「住宅設備」「照明・カーテン・その他機能」「デザイン」「保証・工事・アフター」の4項目があります。
③付帯工事
①と②が本体工事と呼ばれ、それ以外の工事が付帯工事と呼ばれます。家を建てるなら必ず必要な費用なので、契約時の見積書に含めておくべきですが、住宅会社によっては、契約後に追加費用として請求されることがあるので契約前のチェックが必要です。
外構工事・ローン諸費用等は、施主の状況によって費用が大きく異なるので、契約時の見積書に含めることは、あまりありません。
ちょうどいい塩梅の家は、延床面積30坪で2000万円以内
①②③をすべて含めた「ちょうどいい塩梅」の家の金額目安は、延床面積30坪で2000万円(税抜)です。
税込で2,200万円以下になるので、ローン支払いに直すと月6万円くらい。固定資産税・修繕積立金を月2万円とすると、月8万円の負担となり、使い捨て部分(資産にならないローン支払い)が、家賃と良い勝負になります。
これ以上は、お金持ちの遊びです。30坪でも100㎡ありますから、マンションで考えるなら「VIPルーム」クラスです。これ以上必要ですか?
「家なんかにお金をかけるな。質は担保しろ。」を言い換えると
「家なんかにお金をかけるな。質は担保しろ。」を詳しく言い換えると、
家にかけるお金は、税抜2,000万円まで。ただし、ちょうどいい塩梅の仕様はクリアするように、「せやま性能基準」「せやま標準仕様」「付帯工事」を網羅した上でね。
となります。
これから、日本全国に「ちょうどいい塩梅の家」を建ててくれる工務店を増やしていく予定ですが、まだ少し時間がかかりそうなので、現段階では、各自で仕様・見積書をチェックしながら、家づくりを進めてください。
「せやま性能基準」「せやま標準仕様」「付帯工事」の一覧表は、無料でダウンロードできますので、活用してください。
ダウンロード→https://good-things-committee.com/guide/3915
今日はこの辺で。次回は、見積書(見積書と資金計画書の大きな違い)のチェック方法について、詳しくお話します。ではでは~