【log.】 SMは優しさの灯火
こんなにも、自分という輪郭が浮き彫りになることは、人生において他にない。
こんなにも、恐怖や弱さを覚える心の一番やわい部分を、そっと包み込まれることも。
SMは確かに痛みが伴うけれど、それは身体的な痛みじゃない。
生まれてから今まで負った数々の傷が、もう一度かつての痛みを再現するから痛いんだ。
そしてそれらを、目の前で温かく溶かされてゆく。
その安心感は途方もなくて、その温もりに包まれたいからこそ、痛みを自分から差し出す。
痛みが好きなんじゃないし、痛みに興奮するわけじ