企業の構造改革と雇用流動化
いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
先日、日本経済新聞に「24年の早期退職、既に23年超え 構造改革で雇用流動化」との見出しの記事がありました。
内容は、「上場企業の早期退職の募集人数が2024年2月末時点で、23年通年を1割上回り3600人に達したことが分かった。インフレで持続的な賃上げが求められる中、企業は事業収益に合わせて雇用人員を適正化している。対象年齢を定めず若い世代を含めた募集も多く、日本企業で構造改革に伴う雇用流動化が本格化してきた。」とあります。
まぁ、記事にもある通り資生堂ジャパンが19年振りの大規模な早期退職に動く事が報じられています。
その人員数は、国内で約1,500人。
また、オムロンも国内で1,000人。
その他にも、ソニーグループが国内外で900人。
セブン&アイHDも、国内で700人となっています。
日本の企業が収益向上に向けた構造改革と雇用流動化を進めていく事により、若手にとっては新しいキャリアの選択肢が増えます。
また、中高年層にとっても、自らのキャリアを生かすチャンスが増えて行きます。
雇用流動化は、経済活性化には必要な事だと思います。
バブル崩壊後に、日本の多くの企業は雇用を守るとして、人材を飼い殺しにしてしまいました。
そのため、構造改革が遅れ、雇用流動化も進まず、新たな産業の芽も出てこなかったと思います。
そのことにより、日本は世界から大きく遅れをとってしまいました。
いま、ここで構造改革と雇用流動化の進捗を止めては行けないと思います。
日経平均株価が史上最高値更新しているのに、早期退職募集が増えているのは、大企業の一方的な利益至上主義的なことではないと言う事だけは、理解しておきたいなぁと思います。
ちなみに、雇用流動化って企業側目線で、あまり好きではないすね。
人材流動化の方が、しっくりきますが。
同じ日の日本経済新聞の見出しに「保証融資37兆円重く 中企庁が焦げ付き回避へ経営支援」とあります。
こちらの記事の内容は、「公的保証が付いた中小企業向けの融資が37兆円まで積み上がっている。融資の焦げ付きを回避するため、中小企業庁は企業の資金繰り支援から経営改善に軸足を移す。各地の信用保証協会が融資先の企業を支援する形を想定しているが、人材の確保やノウハウの蓄積など体制整備が課題だ。」としています。
中小企業の資金繰りについては、コロナ禍による金融機関の貸し渋り倒産を防ぐため、実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)など保証付き融資が大幅に増加、保証協会が貸し倒れの際に金融機関に返済を肩代わりする債務の残高はコロナ禍前の20兆円台から、ピーク時の21年5月には約43兆円まで膨れ上がっているそうです。
まぁ、融資返済できない企業を潰してもいいなど、暴言を吐くつもりはありません。
ただ、保証協会が融資先の企業支援するための人材確保やノウハウの蓄積などの体制整備が課題としていますが、そのあたりは民間のコンサルティング会社のノウハウを使って頂きたいですね。
餅屋は餅屋と言う事だと思います。
民間のコンサルティング会社に保証協会がコスト払った方が、成果が上がる気がします。
まぁ、本音のところはイノベーションを起こす新しい企業へのコンサルティング業務を政府の補助で行って頂きたいところですが。
本日の1曲は、手嶌葵さんの「明日への手紙」です。
本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。