日蝕
日食ですか日蝕ですか
まどっちでもいいんですがね。部分日食なのか皆既日食なのか或いは金環食なのか、太陽と月に位置関係が織りなす天体ショーって、確かに魅力的な感じが有りますね。
だから、今度、日蝕がみられるのは、何年後!なんて煽る気持ちも分からないではありません。アメリカで15のお州にまたがって起きた今回の皆既日食ショーは、7年ぶりなんだそうです。
私がいつも「ヘェ~~~~」と思っているのが、日蝕に限らず多くの天体ショーについて、正確に今度は何月何日の何時から始まって、何時に終わるなんてことを、計算で導き出してくることです。
勿論、物理の法則をしっかり理解していれば、「そんなんで驚かないでくださいよ!」と言われそうな気もしますが、自分の不得意なことを軽々とこなす人に出会うと、やはり驚いてしまいますね。
逆に自分がふっと発した言葉に周りが甚く感銘を受けたなんてことが有ると、あれっ、自分て結構物識りなのかなんて、調子者だけに思い込んでしまうことが有るのしばしば。
それだけに、天体ショーを正確に予測できるのは、一部の人にとって当たり前であり大部分の人にとって当たり前でない出来事なんです。
これと同じようなことは、結構身近に有ります。界面活性剤=洗剤と思っていただいて結構ですが、この洗剤の働きなんて「要は汚れが落ちればそれでいい。」のであって、その化学的な部分なんて気にしていません。ところが、たまに環境汚染の槍玉に上がったりすると、いきなり興味を持ちはするもののその構造や製法・はたまたその後の処理にどの程度の技術力が投下されるところまで、一般人で追及する人はほぼいないといってよいくらいです。そこで、蘊蓄をひとくさり垂れることができるか。
それくらい、表層的な現象であれば、人の興味は湧くというお話です。ですから、アメリカの日蝕が日本でも報道されるのは、その話題性が高い=興味を引く表層的な発想は、アメリカでも日本でも同じなんだということが、図らずもニュースの取り上げ方で分かってしまったわけです。
こういった切り口でニュースを見ていくと、結構、他人とは異なる視点で物を観察することができるようになります。
えっ、日蝕のニュースだけで、こんなに引っ張るなって?イエイエ、引っ張るのではなく、ものの見方のお話でした。