「経営者の左腕のその先へ」合宿で得た、セブンリッチの次の10年の在り方
こんにちは。Seven Rich Accounting(以下SRA)です。SRAでは、2020年8月に合宿を実施しました。行き先は、北海道のニセコ。
夏のニセコと聞けば「うらやましい!」なんて声も聞こえてきそうです。しかしその裏側には、事業の肝になるとも言える「あるもの」を作り上げるミッションがありました。
今回のnoteでは、合宿をリードした皆さんに「あるもの」の行く末と、合宿を通して見えたことについて、お話を伺いました。
(※撮影のため一部マスクを外しておりますが、感染症対策を十分に行って実施しております。)
「思っているだけ」のOKRを「より野心的」で「自分事にできる」ものに変えていく
―今回の合宿は、部門を超えたメンバーが参加したそうですね。目的は何だったんですか?
日野:一言で言うと、OKRです。去年からOKRはあったんですが、全員が意識してそこに向かえていなかったんですよね。このままでは10年後にOKRが達成できるイメージがない……そんな危機感がありました。
というのも、今までのOKRは個々人にきちんと腹落ちしていなかったから。今年はOKRを各部門単位にまで落とし込み、そこに結びつく行動指針も策定したいと考えていました。
そこまで決まればそれぞれがOKRを自分事として考えて主体的に行動できるようになるし、部門という最小単位のなかで、小さくリーダーシップを発揮できるようになるだろう。そう思って合宿を企画しました。
ーなるほど。合宿の中で、1からOKRを作り直したのですか?
横田:いや、事前に「OKRミーティング」というものを開催して、大きな枠組みはある程度作ってから合宿に臨みました。事前準備に10時間ほど費やし、自分の部門のObjectivesとKey Resultsの部分は、各部署の担当者がたたき台を作って持っていきました。
▲準備はギリギリまで続く
ーでは、事前に作ったOKRを行動指針に落とし込んでいくところがメインだったんですね。
日野:…と言いたいところですが、それぞれの部門で事前に作ったOKRはボコボコにさたので、改めてOKRを考えなおすところからのスタートでしたね。
▲ボコボコにしてる人の様子
横田:ボコボコにされたよね(笑)!作りこんでいったつもりだったのに、改めてメンバーみんなで顔を突き合わせて考えてみると「全然ストレッチしてないよね」とか、「こんなの1年で達成できるじゃん!」っていう気づきがあって。
事前準備ではどうしても、自分の部署とか、SRAという単位でしか考えていなかったんですよ。「グループに対して」の視点が抜け落ちていた。合宿では、グループの使い方、グループ全体に対してどのように可能性を広げていくか、とより広い視野を持って考えなおしましたね。
―視野が広がったキッカケは何だったのでしょうか?
八木:「10年後」を皆で考えたことがキッカケのひとつとしてあるかな。直近でやることって、大体イメージがつくじゃないですか?各チームがどんな仕事をしているとか、何のためにチームがあるかとか。
でも、10年後ってなると具体的にイメージするのはどうしても難しくて、だからこそ、「想像できる限り最強の部署の形」を思い描こうと思える。そうすると広い視野を持たざるを得ないので、出来上がったものには10年かけて向かいたい場所、本当に実現したいことみたいな大きなものが盛り込まれていましたね。
―より広い視野で決めたOKRを、さらにそれぞれが「自分事」として捉えられる行動指針に落とし込んでいったということですね。
日野:そうです。去年は会社単位でOKRを作り、行動指針も人事の人、会計の人……という粗い粒度設定しましたが、今年はより細かくしていて。バックオフィス、総務、経理、人事、会計もカスタマー担当と進捗管理担当……と組織の最小単位ごとにOKRと行動指針を作りました。
そうなると、達成のためには人任せにはできず、自分が頑張るしかありません。「自分はどのように行動すべきなのか」という指標をそれぞれが明確にできたように思いますね。
八木:とはいえ、OKRも行動指針も「作って終わり」ではなく、浸透して始めて価値が生まれるもの。まずはそれらをきちんと浸透させて、OKRや行動指針を軸に考えられる人間になるというところに注力していきます。
「野心的なOKR」のその先
―野心的なOKRの先に思い描いているものは?
日野:”SRグループ経済圏”を作りたいと思っていますね。私たちが組織として成熟してクライアントに素晴らしい価値を提供できている状態はひとつの目標です。でも、もっと世の中に価値を提供するためにはどうしたらいいだろうと考えると、「自分たちがどうあるか」だけではなくて、「経済圏」として物事を考える必要があると思ったんですよね。
ーというと?
日野:今私たちが向き合っているのは、基本的にはクライアントだけです。でも将来的には、クライアントの家族まで幸せにしていきたいと思っています。
たとえばクライアントのお兄さんが自営業をしているならその財務状況もサポートしてあげたいし、お母さんの将来のことが心配ならその手助けもしたい。財務状況、家族構成、全部情報を把握したうえで、人生でできることを全部SRAが提供してあげられる状態が理想ですね。
―自分たちの成功からクライアントの幸福にシフトするイメージでしょうか。
横田:その通り!実はさっき話したSRAの行動指針には評価基準があって、「個人や自分のチームが満たされいる状態」って、10点中3点でしかないんです。SRグループ全体のことを考えて初めて8点、クライアントの先にある幸せまで考えられて初めて10点に近づけます。
もちろん、クライアントの幸福を目指すのはOKRの達成のためではなく、「SRグループとしての価値を世の中に広く提供したい」という強い思いがあるから。
そしてそれは、会計税務に関する知識や会計士としてのスキルだけではとうてい実現できません。もっともっと深くクライアントを理解し、グループ同士でも連携をとりながら、SRAの価値を高めていきたいですね。
合宿だから”できた”こと、合宿だから”したい”こと
―合宿をして良かったなと思うことはありますか?
一杉:一番は、札幌オフィスと東京オフィスの交流ができたことですね。札幌と東京は人の雰囲気も、土地柄もまったく違うので、良くも悪くも違いを感じることが多かったんですよね。
たとえば東京のクライアントにはベンチャー企業が多く、札幌に比べるとクライアントの課題により深くまで踏み込んでいる。一方札幌は東京に比べるとベンチャーは少なく、「そこまで踏み込んでほしくない」っていう保守的なクライアントもいて。僕たちは東京と同じ熱量でやれていないんじゃないか、と課題に感じることもありました。
ですが、今回の合宿を通して、”SRグループとして”目指したい場所を共有できた。ただ東京と同じやり方でやればいいというわけではなく、土地柄やクライアントの性質を考えて、本当にクライアントに必要な価値を提供することが大切だとわかりました。
会社として共通の指針がひとつできたのは、すごく良かったと思いますね。
日野:あとは、横田さんが服部さんへの手紙を読んだのも良かったよね。
―手紙?
横田:ちょうど合宿の時期がSRA創立9周年の時期と重なっていたので、感謝の手紙を書いたんです。娘から父への手紙のようなね!
創立から今までの間に、服部さんが言う”いいやつ”がたくさんメンバーになってくれて、多様性のあるすごく良い組織になりました。
組織が成熟したからこその悩みにもぶつかったし、そんなタイミングでジョインしてくれた仲間に本当に救われたこともあった。札幌オフィスも以前は少数精鋭、個人が頑張るしかない状況だったのが、今は組織として力を伸ばせるフェーズに来ていて……。そんな風に、これまでの歩みを振り返る機会になったのも良かったですね。そういうのって、合宿ぐらいでしかできませんから(笑)。
▲父と娘
―次の合宿はどんな合宿にしたいですか?
八木:今たぶん、皆の頭の中には「遊びたい」があると思います(笑)。
一杉:あるある!(笑)
日野:ここまでお話してきた通り、わたしたちが目指すべきは「会計事務所」としてではなく「SRAグループ」として価値を生み出すことです。そのためには、会社間、グループ間の相互理解が必須だと思っています。でも現状、グループの枠を超えて何かができている人はほとんどいないんですよね。
八木:合宿で行動指針と現状の自分の立ち居振る舞いを照らし合わせたときも、「自分のチームのことだけ考えているレベル」の人がほとんどでしたからね。
日野:枠を超えて何かができている人がいないのは、それを促進する仕組みが作れていないからだと思っています。そういう意味で、「遊びたい」はけっこう的を射ているんですよね。グループを超えて互いをわかり合うためのアクションをしてはじめて、シナジーが生まれるはず。「視野を広げるための遊び」をやっていきたいですね。
横田:OKRを達成出来たら、本当に遊びたいけどね!(笑)
▲気持ちよくウニ丼を食べにいきたい。頑張りましょう
編集協力:TELLING
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