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【活動報告:詳報=ミュージカル・ベストテン2021の選考投票に参加しました、1位は3年連続四季作品の「アナと雪の女王」、部門1位は石丸幹二・安蘭けい・小池修一郎、注目の京本大我は男優2位の大躍進、急逝の神田沙也加は女優6位に(2022)】*ブログと同内容です

 わたくし阪清和(さか・きよかず)は日本のミュージカル界の2021年を総括するミュージカル出版社の「2021年ミュージカル・ベストテン」の投票に今回も参加させていただきました。このミュージカル・ベストテンはミュージカル関係者、ファンはもとより、世間の注目度も高く、各主要メディアも報道する大変権威のある賞です。私は共同通信社文化部の演劇担当記者だった2008年から2011年までお手伝いし、2012年は担当を外れたためにいったんお休みしていましたが、フリーランスのエンタメ批評家、インタビュアー、ライターとして独立した2013年に復帰し、今回まで9年連続で参加させていただいています。通算では13回目になります。ミュージカル出版社の方々をはじめ関係者の皆さまのご理解があってのことです。大変ありがたく感じております。今後もミュージカルをはじめ、演劇そしてエンターテインメント全般に対する鑑賞眼、批評精神をさらに磨いていきたいと思います。

 読者の皆様方におかれましては、ぜひとも投票結果の掲載された「ミュージカル」2022年3月・4月号 2021年ミュージカル・ベストテン発表号(2022年3月5日発売)をお買い求めいただき、それなりの本数をご覧になった方はあれこれと作品の臨場感を思い返していただき、あまりご覧になれなかった方は私たちを惹き付けてやまないミュージカルの魅力の一端を感じ取っていただきたいと思います。ミュージカル界が2020年から始まったコロナ禍の下で苦しみながら、再び不死鳥のように立ち上がる過程が凝縮されている一冊とも言えます。

 この記事では、受賞作や受賞者の中から、当ブログで掲載した劇評もお読みいただけるように構成してあります。じっくりとお読みいただき、作品の素晴らしさを感じてください。

★続きは阪清和のエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」で(劇評など一部のコンテンツは有料ですが、ニュース記事はいまのところ無料です)

★「ミュージカル」2022年3月・4月号(2022年3月5日発売)=amazon

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 3月5日に発売されたばかりの「ミュージカル」2022年3月・4月号は「2021年ミュージカル・ベストテン発表号」と銘打ち、大特集されています。初演作品、演出家、スタッフ、男優、女優、再演作品といった部門ごとに順位と各選考委員の投票状況が表記されています。また各選考委員の投票順位と、1位に選んだ作品を中心とした選考理由の評が掲載されています。

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 今年の投票結果です。(本を手にして読むまでは順位は知りたくないという方は、これより以下はお読みにならないでください)


 ベストテンは日本初演作品が対象です。第1位は劇団四季の「アナと雪の女王」、第2位は京本大我主演の「ニュージーズ」、第3位は映画で有名な傑作小説をミュージカル化した「蜘蛛女のキス」でした。

 以下4位「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」、5位「桜嵐記」、6位「オリバー!」、7位「アリージャンス~忠誠~」、8位「ジェイミー」、同数の9位「アナスタシア」と「ウェイトレス」と続きます。

 作品1位は2019年が「パリのアメリカ人」、2020年が「ロボット・イン・ザ・ガーデン」、そして2021年は「アナと雪の女王」と3年連続で劇団四季の作品が獲得しました。


 また再演作品では、「レ・ミゼラブル」が再演ベストテン1位になりました。


 男優は、第1位が「蜘蛛女のキス」「パレード」の石丸幹二、第2位が「ニュージーズ」の京本大我、第3位が「オリバー!」「モーツァルト!」などに出演した市村正親となりました。

 以下、4位の竹内涼真、5位の海宝直人、6位の井上芳雄、7位の加藤和樹と平方元基、9位の大貫雄輔と田代万里生と続きます。

 石丸は新演出の「蜘蛛女のキス」で新境地を開き、再演の「パレード」で正義と家族愛に包まれた人物を巧みに演じました。

 初舞台の竹内涼真の4位は見事で、映像で培った演技力が活きました。

 特に快挙と言えるのは2位の京本大我です。既に「エリザベート」などのミュージカルで高い評価を受けていますが、演出が同じ小池修一郎であるこの「ニュージーズ」で結果を出しました。若くして座長を担える大器が誕生したと言って間違いないでしょう。


 また注目の女優は、第1位が「蜘蛛女のキス」などの安蘭けい、第2位が「ニュージーズ」や「GHOST」の咲妃みゆ、第3位が「ウェイトレス」の高畑充希となりました。以下、4位の濱田めぐみ、5位の明日海りおとなりました。

 6位には昨年12月に急逝した神田沙也加が入りました。本当に本当に悔しくてなりません。これからもずっとベストテンに入り続けることは間違いないほどの実力の持ち主でした。彼女の在りし日の輝きをしっかりと心に刻みながら、共に明日へと歩いていきましょう。

 以下、7位に「ナイツ・テイル~騎士物語~」の上白石萌音、8位に礼真琴、9位に鳳蘭と珠城りょうと続きます。


 演出家部門の1位は「ニュージーズ」「ロミオとジュリエット」「ポーの一族」「モーツァルト!」を手掛けた小池修一郎に決定しました。

 スタッフ賞は、「アナと雪の女王」の日本版スタッフ全員と、作詞・作曲のクリステン・アンダーソン=ロペス&ロバート・ロペス、劇団四季の舞台美術チーム、日本語台本・訳詞の高橋知伽江。そして「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」美術担当の石原敬、「海王星」音楽担当の志磨遼平、「17AGAIN」や「オリバー!」などの訳詞を担当した高橋亜子、「GREASE」の振付担当の藤林美沙・青山航士、「オリバー!」振付担当のマシュー・ボーン、「ポーの一族」などの美術を担当した松井るみ、「ジャック・ザ・リッパー」衣裳担当の安野ともこ、らが選ばれた。


 私がどの作品や誰に投票したかや、どんな理由で選んだかは本誌をご購入いただいて読んでいただくとして、投票結果から言えることは、やはり1位の「アナと雪の女王」が2位以下を圧倒していることです。20人の投票者のうち8人が1位に選んでおり、さらに8人が3位以内に選んでいるので当然のことですね。

 劇団四季、東宝は手堅く上位を獲りましたが、それにも増してホリプロの充実ぶりが目立ちます。ベストテン10作品中5作品がホリプロ関連です。男優・女優1位の作品もホリプロです。

 そして演出家の小池修一郎は再演にも新作の初演にも強さを発揮し、納得の1位となっています。

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 ベストテンを1位から順に見ていきましょう。

 1位の劇団四季「アナと雪の女王」は、2013年に公開され世界中で記録的な大ヒットを果たしたディズニーのアニメ映画『アナと雪の女王』を原作に米国で舞台化されたミュージカル「Frozen(アナと雪の女王)」の日本人キャスト版。映画の世界をいかに舞台で表現するかが見ものでしたが、美術チームが見事にそれを具現化してくれました。総合力での堂々の1位です。

 2位の「ニュージーズ」は米国で新聞配達を担っていた少年たちの物語。子どもの労働問題という社会性を土台に、深みのある作品に仕上がっていました。小池が抜擢した京本と活躍が続く咲妃のコンビが奮闘したことが上位になった大きな理由でしょう。

 3位の「蜘蛛女のキス」は原作の持つ幻惑的な雰囲気を失わず、舞台ならではの面白い見せ方で観客を魅了しました。出演している石丸幹二と安蘭けいが共に男優、女優の1位になったことは象徴的な出来事です。

 以下4位「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」は男ぶりが突出した俳優たちが躍動。中でも大貫はダンスで鍛えた肉体派ならではの作品に運命的に出会った感があります。

 5位の「桜嵐記」は素晴らしい作品ですし、6位の「オリバー!」はクラシカルながらミュージカルの魅力が炸裂。子どもたちの活躍も目立ちました。

 7位の「アリージャンス~忠誠~」は海宝と濱田めぐみがミュージカル界でも指折りの歌唱力を発揮した作品で、ストーリーへの評価も高い作品でした。

 8位の「ジェイミー」、9位の「アナスタシア」「ウェイトレス」と良質な作品が並びました。


 「ミュージカル」2022年3月・4月号は前述したように、「2021年ミュージカル・ベストテン発表号」ですが、通常の企画記事も充実。ミュージカル「Endless SHOCK-eternal-」の製作発表リポートや、「ブラッド・ブラザーズ」に出演する柿澤勇人・ウエンツ瑛士のインタビュー、松下洸平主演の音楽劇「夜来香ラプソディ」に出演する木下晴香のインタビュー、「ピアフ」の製作発表リポートなど注目の記事が目白押しです。ぜひご購入いただき、ご覧ください。


 なお、このエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」では年間を通じて80~100本の劇評を発表しており、これは個人としては日本で最も多い数です。昨年は一昨年に引き続き新型コロナウイルスの感染拡大のために多くの舞台が中止になり、本数は減りましたが、昨年はやや持ち直しました。

 今回の「2021年ミュージカル・ベストテン」で受賞した作品の劇評を以下にご紹介し、リンクを貼っておきますので、自由にご覧ください。観劇時の感動が、受賞の喜びとともによみがえることは間違いありません。

 作品をご覧になれなかった方も、それぞれの作品の臨場感をお楽しみください。

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 当ブログをよく読んでいただいている方は既にご存じだと思いますが、劇評など一部のコンテンツの全体像を無料でお読みいただけるサービスは2018年4月7日をもって終了いたしました。劇評は序文は無料で、それ以降を含む全文は有料(作品によって違い、100~300円です)公開しています。劇評の全体像は新しいクリエイターのための作品発表型SNSサイト「note」で公開しています。ここではわたくし阪清和の専用ページへのリンクを貼っておきますが、ブログに掲載したそれぞれの劇評に飛んでいただければnoteの個別記事へのリンクがありますので、ご利用ください。

 ご理解を賜れば幸いです。


【各部門での受賞作のうち、エンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」に掲載された劇評リスト】

<ベストテン第1位>

★ミュージカル「アナと雪の女王(2021)」劇評=2021.08.28投稿

<ベストテン第2位>

★ミュージカル「ニュージーズ(2021)」劇評=2021.10.12投稿

<ベストテン第3位>

★ミュージカル「蜘蛛女のキス(村井良大出演回)(2021)」」劇評=2021.12.04投稿

<ベストテン第6位>

★ミュージカル「オリバー!(武田真治・ソニン・原慎一郎・小浦一優・鈴木壮麻・浦嶋りんこ・北村岳子・目黒祐樹・越永健太郎・大矢臣出演回)(2021)」劇評=2021.10.21投稿

<ベストテン第9位>

★ミュージカル「ウェイトレス(Lilico出演回)(2021)」劇評=2021.03.14投稿

<男優ベストテン第1位となった石丸幹二と女優ベストテン第1位となった安蘭けいが出演>

★ミュージカル「蜘蛛女のキス(村井良大出演回)(2021)」」劇評=2021.12.04投稿

<男優ベストテン第2位となった京本大我と女優ベストテン第2位となった咲妃みゆが出演>

★ミュージカル「ニュージーズ(2021)」劇評=2021.10.12投稿

<女優ベストテン第2位となった咲妃みゆが出演>

★ミュージカル「GHOST(咲妃みゆ出演回)(2021)」劇評=2021.03.13投稿

<男優ベストテン第3位となった市村正親と女優ベストテン第9位となった鳳蘭が出演>

★ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き(2021)」」劇評=2021.02.21投稿

<男優ベストテン第3位となった市村正親が出演>

★ミュージカル「モーツァルト!(山崎育三郎・香寿たつき出演回)(2021)」」劇評=2021.04.24投稿

★ミュージカル「モーツァルト!(古川雄大・涼風真世出演回)(2021)」」劇評=2021.04.19投稿

<女優ベストテン第3位となった高畑充希が出演>

★ミュージカル「ウェイトレス(Lilico出演回)(2021)」劇評=2021.03.14投稿

<男優ベストテン第4位となった竹内涼真が出演>

★ミュージカル「17 AGAIN(2021)」劇評=2021.05.25投稿

<女優ベストテン第4位となった濱田めぐみが出演>

★ミュージカル「レ・ミゼラブル(吉原光夫・濱田めぐみ・生田絵梨花・上原理生・三浦宏規・敷村珠夕・橋本じゅん・谷口ゆうな・木内健人出演回)(2021)」劇評=2021.06.08投稿

<男優ベストテン第5位となった海宝直人が出演>

★ミュージカル「王家の紋章(海宝直人・神田沙也加・大貫勇輔・新妻聖子・前山剛久・大隅勇太出演回)(2021)」劇評=2021.08.24投稿

<男優ベストテン第6位となった井上芳雄が出演>

★ミュージカル「ナイツ・テイル -騎士物語―(2021)」劇評=2021.10.14投稿

<女優ベストテン第6位となった神田沙也加が出演>

★ミュージカル「王家の紋章(海宝直人・神田沙也加・大貫勇輔・新妻聖子・前山剛久・大隅勇太出演回)(2021)」劇評=2021.08.24投稿

<男優ベストテン第7位となった平方元基が出演>

★ミュージカル「メリリー・ウィー・ロール・アロング~あの頃の僕たち~(2021)」劇評=2021.05.27投稿

<女優ベストテン第7位となった上白石萌音が出演>

★ミュージカル「ナイツ・テイル -騎士物語―(2021)」劇評=2021.10.14投稿

<男優ベストテン第9位となった大貫勇輔が出演>

★ミュージカル「王家の紋章(海宝直人・神田沙也加・大貫勇輔・新妻聖子・前山剛久・大隅勇太出演回)(2021)」劇評=2021.08.24投稿

<男優ベストテン第9位となった田代万里生が出演>

★ミュージカル「マリー・アントワネット(笹本玲奈・昆夏美・田代万里生・上原理生・川口竜也出演回)(2021)」劇評=2021.02.11投稿

<再演賞>

★ミュージカル「レ・ミゼラブル(吉原光夫・濱田めぐみ・生田絵梨花・上原理生・三浦宏規・敷村珠夕・橋本じゅん・谷口ゆうな・木内健人出演回)(2021)」劇評=2021.06.08投稿

<演出家賞を受賞した小池修一郎が演出>

★ミュージカル「ニュージーズ(2021)」劇評=2021.10.12投稿

★ミュージカル「モーツァルト!(山崎育三郎・香寿たつき出演回)(2021)」」劇評=2021.04.24投稿

★ミュージカル「モーツァルト!(古川雄大・涼風真世出演回)(2021)」」劇評=2021.04.19投稿

<スタッフ賞関連作品>

★ミュージカル「アナと雪の女王(2021)」劇評=2021.08.28投稿

★ミュージカル「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(鈴木拡樹・井上小百合出演回)(2021)」劇評=2021.09.07投稿

★ミュージカル「17 AGAIN(2021)」劇評=2021.05.25投稿

★ミュージカル「オリバー!(武田真治・ソニン・原慎一郎・小浦一優・鈴木壮麻・浦嶋りんこ・北村岳子・目黒祐樹・越永健太郎・大矢臣出演回)(2021)」劇評=2021.10.21投稿

★ミュージカル「ウェイトレス(Lilico出演回)(2021)」劇評=2021.03.14投稿

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 阪清和のエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」は、映画、演劇、音楽、ドラマ、漫画、現代アート、ウェブカルチャーなどに関するエンターテインメントコンテンツの批評やニュース、リポート、トピックなどで構成され、毎日数回更新しています。


 わたくし阪清和は、エンタメ批評家・ブロガーとして、毎日更新の当ブログなどで映画・演劇・ドラマ・音楽・漫画・ウェブカルチャー・現代アートなどに関する作品批評や取材リポート、稽古場便り、オリジナル独占インタビュー、国内・海外のエンタメ情報・ニュース、受賞速報などを多数執筆する一方、一部のエンタメ関連賞の審査投票や票賞選出などにも関わっています。


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 また、当ブログでは毎年、映画、演劇、ドラマで優秀な作品を顕彰する3つの賞「SEVEN HEARTS演劇大賞」、「SEVEN HEARTS映画大賞」、「SEVEN HEARTSドラマ大賞」を実施しています。2020年の作品を評価する「SEVEN HEARTS演劇大賞2020」、「SEVEN HEARTS映画大賞2020」、「SEVEN HEARTSドラマ大賞2020」はいずれも既に最優秀賞まですべての部門で受賞結果を発表しています。よろしければご一読ください。

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【News】SEVENHEARTS演劇大賞2020は「殺意 ストリップショウ」「ロボット・イン・ザ・-」、主演は緒川たまき・小瀧望・妃咲みゆ・三浦春馬、助演は中嶋・柄本・木下晴香・上田竜也(2021)

【News=発表】「SEVEN HEARTS 映画大賞2020」最優秀は『ミッドナイトスワン』『シカゴ7裁判』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、主演賞は長澤・草彅、新人賞は森七菜・永瀬廉(2021)

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