第8話
『あなたは既に死んでいますよ』
『へっ??』
あまりの衝撃の言葉に気の抜けた声が出る。
死んでいる…俺が……??
また頭の中で記憶が蘇る、マイと高橋を殺したと思ってタバコに火を点け背を向けた瞬間、最後の力を振り絞った高橋が自分に刺さったナイフで俺を……。
クソッ!最後まで忌々しい奴め!!
『あなたの魂は真っ黒だ、地獄にも行けないのです。』
そう言うとニタリとマキが笑う。
その顔がまるで悪魔の様に歪んでいて俺はあまりの恐怖で言葉を失う。
『あなた様の行き先は、煉獄の炎です。お気をつけて行ってらしゃいませ』
そうして俺は力なく引きずられ炎の中へと連れて行かれた。
永遠に終わる事のない炎、燃えては再生しまた燃やされる永遠のループ。
今日もまた煉獄の炎が静かに燃えている。次の獲物はまだかと待つ様に…。
その炎の奥底では無数の悲痛な叫びが溢れている。
ーーー第3夜・完ーーー
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