12月25日-4
ー光司ー
俺は焦っていた、今日はXmasだからタクシーがまったく捕まらず走っている。
時刻は午後11時。
明香との待ち合わせに到底間に合わない時間だ。
今日だけは、今日こそは間に合わなければいけなかったのに。
明香は待って居てくれてるだろうか?
いや、もう居る筈ないだろう…。
そう思いつつも懸命に待ち合わせ場所まで走った。
♪♪♪〜
♪♪♪〜
メールの音に気付いて走りながら開くと明香からだ、立ち止まりメールを開く。
ーーー今迄ありがとう、さようならーー
たった一文だけが書かれたメールだった。
!?
俺は再び走り出しながら電話してみるが拒否されている様だ。
クソッ!!
そしてやっと到着した広場にはもうすでに明かりも薄暗く人もまばらだった、もちろん明香の姿は無い。
一体何処に行ったのだろうか……。
何度も電話やメールをするが返事は無い。
俺はハッとして今度は飛鳥が住むマンションに向かうが明かりがついていない。何か手がかりがないかと送られて来ていたメールを確認してみた。
“今お店に着いたよ”
“少し遅れるのかな?慌てなくて良いよ”
“メインのステーキ美味しそうだよー。早く来ないと1人で食べちゃうよ”
“もしかして……事故に合ってないよね??”
“メール届いてるのかな?”
そして最後に“悲しいよ”と送られていた。
後悔と悔しさと入り混じって胸が苦しくなる。
明香は、いつもこんな思いしていたんだ……ずっと……。
そんな事も気づかず、俺はなんてバカなんだ!
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