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ARMORED CORE VIのPVをじっくり観る

とりあえずこれを見てくれ。

公式サイトはここだ。

本日2022/12/09、世界最高のゲームシリーズであるアーマード・コア最新作が発表された。前作ACVDが2013年にPS3/Xbox360向けの発売だったので実に10年ぶり、ハードを一つ飛ばしての発売となるためファン達が狂喜している。かくいう私もその一人なので、PVをしゃぶりつくすことにする。付き合え。
なお、私は地底人(AC3からシリーズを始めた人)なので、2以前の話は正確性に欠けるところがある点ご留意いただきたい。


公式サイトによると対応フォーマットは上記の通り。エルデンリングを買った人は全員プレイ可能だ。素晴らしいことだ。
気になるのがPC版のプレイ感。伝統的に機体毎に旋回性能が異なるので、いわゆるキーマウ操作とはちょっと嚙み合いが悪い。PAD限定ということもありうるかもしれない。

タイトルからも情報を拾っていこう。
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON
メインタイトルは伝統的なゴシック体、ナンバリングだけあの……よくある明朝的なアレになっている。Vの時の武骨なフォントとは対照的だが、意図はまだよくわからない。
サブタイトルは(多分)「ルビコンの戦火」。十中八九ルビコン川だろうから、今回は4シリーズのように現代の世界をある程度土台に持った世界設定になると思われる。伝統的にポストアポカリプス、ディストピア、近未来のオリジナルな世界設定を採用してきたが、今回はより現代に寄せてリアルな戦場を描くつもりなのかもしれない。(昨今の欧州情勢が悪影響を与えないことを願う)
余談、史実でユリウス・カエサルがルビコン川で言った「賽は投げられた」って台詞、かなりACみが高い気がする。今までオマージュ台詞がなかったのが不思議なくらいだ。

ところで、基本的にシリーズではそのナンバリングの最初のタイトルにはサブタイトルが付かない。ナンバリングごとに大きく世界設定を変更しながら、サブタイトル付きの各ナンバリングの続編を出す……『3無印』の後にその続編である『3サイレントライン』が出るといった流れが伝統だ。
そういう訳でナンバリングの最初からサブタイトルがついているのは異例である。パッと思いついた理由は2つ。

  • 「ACシリーズの6」であることと同じくらい「FIRES OF RUBICON」であることがテーマ上重要だから

  • 『VI FoR』以降もVIシリーズを続けるにあたり、「無印とその続編」ではなく「複数の並列な物語」として扱いたいから(例えばルビコン=イタリア半島編と北アメリカ編、アフリカ編のような)

後者だと複数出る計画が既に立っているということなので個人的にはうれしい。予想をしだすときりがないのでPVへ行こう!

PVを観る


左端にSoMっぽいのが見える。どちらかというとレイヤード的なプラットフォーム?


初手爆発。建築物がなんなのかさっぱりなので、完全に現代ベースではなさそうか。こういう爆発は核と相場が決まっているが、ちょっと演出が核っぽくない気がする。もちろんコジマ爆発でもない。あぶぶ氏が隕石衝突と言っていて、なるほど言われてみればそうも見える。


スケールがデカすぎる。

何事? とにかく滅茶苦茶になっていることだけはわかる。多分シリーズで描写された破壊の中でも最大で、コロニー落としレベルの重大事件が起きている。よく見ると爆発の衝撃波は右上の白く光っている部分から広がっていて、画面中央の黒い球はそれを防ぐバリアのようにも見える。大魔法か?
この時点で既にアーマードコアのいつものスケールを軽く超えているのだがもう一つの可能性として、これ地球の映像じゃなくて宇宙だったりしないか?
赤いのはガス、バリアは天体、画面右下は町じゃなくて星々……流石にないだろうか。ルビコンの話のはずなんだけどな今回。


Feed the fire. Let the last cinders burn.

核の冬的なカットを挟んで神話において神とは力である的なポエムが挿入。「(戦)火に薪をくべろ。最後の薪を燃やし尽くせ。」みたいな感じでしょうか。「前も後ろも滅茶苦茶になってるけどとにかく戦って敵を倒すぜ!」というACスピリッツだけは感じられる。ほのかにダークソウルも香る。


メインカット。

アアアアアACだあああああああ!!!
作品を一番端的に紹介できるカットとして作られたと思しき映像。戦場跡でスカベンジをしているAC。ACシリーズはミッションをこなした報酬で店からパーツを買うというのが基本の流れだが、今回は拾ってくるのが主なパーツの入手手段になるかもしれない。個人的には……まあ……そんな好きな要素でもないが、「+」のいっぱいついた武器を掘ったり。
古くは隠しパーツを企業のコンテナから拝借したり、Vシリーズなんかは基本設定からACがほぼ発掘品のレストアだったりするのでこうした泥臭さはシリーズの伝統とも言え、これを拡大したシステムになるのかも。拾得物バトルと言えばソウルシリーズなので、ノウハウが流入していることを期待したい。


大成功しても驕らず古いファンも気にかけてくれる世界最高のゲームクリエイターたちの会社。


爆弾映像

PAやんけ!!!!
プライマル・アーマーは4シリーズ固有(VDにもちょろっとだけ出た)のシステムで、重金属であるコジマ粒子を磁場を使って機体周囲に滞留させ、敵の攻撃を防ぐと共に高速機動時の空気抵抗その他を軽減……つまりバリアである。ハイエンドAC「ネクスト」の次元の違う速度(4000km/hとか)と防御力(単発ならミサイル等もほぼ無力化)を設定上一挙に担保する、4シリーズ固有の設定だった。昨日までは。
なお、放射線的なものを発しているので人体に有害である。


4脚型。火力と旋回性能に優れ、ガショガショと気持ち悪い歩行は一部の人間を虜にする。


モノアイ~~!

機体デザインは3系~N系のデザインをディテールアップしたように感じる。
この後Vっぽい・4っぽいデザインも出てくる。いっぱい見れてうれしい。


きみ忍び義手じゃない?
完全に謎の兵器だ。ブンと腕を振ったらやられメカがまとめて爆散した。ブレードが発振してたようにも見えないし。
もう一点、Vシリーズでは手持ち火器を両肩のハンガーラックにマウントし、計4種の武器を切り替えて戦うスタイルだったが今回は従来の形式に戻ったようだ。右肩は担ぐ専用の肩部キャノン、左肩はミサイルポッドに見える。(一つ上の画像だとあんまりミサイル出そうな感じがしないが)


コアのデザインが完全にクレスト白兵戦型

盾!盾うおお!
実体盾は3系・N系・V系に、画像のようなエネルギーシールドを形成するタイプは3系・N系に存在する。盾大好き。ACの盾はあんまり使い勝手よくないけど。
……いやこれ、頭部パーツとか色とか、さっきの4脚か? この腕は忍び義手の腕では? つまり基本機能としての全包囲バリアを収束させて盾を形成?? ヤバいよこれは。
もう一つの可能性としてこの盾が爆竹の正体であり、さっきのは盾力場を応用した攻撃、いわゆるシールドバッシュ(範囲攻撃)だったという可能性も挙げられる。たまんねぇ。


4脚狼と対峙するAC? の大放電攻撃。ちょっとエフェクトがさっきのPAに似ているので、アサルトアーマー(PAを開放する全包囲攻撃)の再解釈かもしれない。


こいつは…

とっつきだ!
厄介古参がとっつきと言ったら射突型ブレード、つまりパイルバンカー! 三又で格好いいな…… なんか鉄血のオルフェンズのダインスレイヴ思い出した。というかこれ、腕部マウントしてるか? 腕と一体化してるようにも見える。

この敵ACのコアのデザインでほぼ確定しましたが、このマッチアップはAC3のオープニング、クレスト白兵戦型とミラージュ高機動型のオマージュである可能性が高いです。

クレスト白兵戦型。画像はコトブキヤのプラモデル。
ミラージュ高機動型。武装全パージして格闘戦を仕掛けるも、クレ白の無慈悲な引き撃ちで蜂の巣にされる。

クレ白が4脚だったり細かいところは全然違いますが、両者のデザインが直線主体・曲線主体とクレスト・ミラージュのデザインを引き継いでいること、なによりコアのデザインから間違いないと言ってしまってよいのでは。具体的な関係があるかは別にして、ちょっとしたセルフオマージュではあるはず。


V系とっつきっぽい右ストレートで壁をぶっ壊すメカ。手前のACよりかなり大きい。


可愛らしい両足、クソデカ砲塔、キャタピラっぽいの……なんだこりゃ?


それとなく死神部隊感。


量産機体感と意味深なライトはAI制御の記号かも

戦闘&戦争のザッピング。


20年越しに引き撃ちの借りを返したミラージュ高機動型。血のようなオイルがエロい。


今背中から武器を取り出した!
Vの仕様は取り消しになったといったけど、オプションでハンガーを装備できるのか。機能退行を許さない攻めのエンジニアリングだ。


ファンサが過ぎる

ミラージュ高機動型がホワイトグリントになった!!!!!


おぉぁ……(恍惚)

感謝……

ただ感謝。それしかない。
ACVDから10年。これはなんとなく間が開いたわけではなく、ACfAの評判からACVで大量に獲得した新規顧客を満足させられず、VDが商業的に失敗した結果空いた10年だった。(らしい。ACVも普通に面白かったけど……)
フロムはソウルシリーズで有名企業に名を連ねる事になり、ブラボ、SEKIRO、エルデンリングと「そういうメーカー」になっていくものだとどこかで予感していた。ソウルシリーズ達も非常に面白いのだが、心のどこかで……そう、闘争を。忘れられなかった我々を、マギーのような我々を忘れずにいてくれたことに感謝を述べたい。

それはそれとしてエルデンの調整のやり方でまたちょっと信頼に傷ついてるからなフロム。頼むぞ。

ちょっと与太話

クリエイターは常に新しいものを作るが、ファンは今までの作品から傾向を予想するしかない。何でもかんでも過去作と結びつけるのは行儀のよくない見方かもしれないし、蓋を開けてみれば全て大外れの可能性も多々あるがちょっと考察してみたい。

今回のPVを過去作と紐付けてみたときに気になるのは以下。

  • 現代の地名(ルビコン川)

  • 隕石衝突で地表がめちゃくちゃ

  • PAの存在

  • クレスト社・ミラージュ社っぽいコアデザイン

これらのうち、現代の地名とPAは4系との関わりを示唆している。
まず4系世界の歴史的大事件、国家解体戦争について押さえておきたい。
4系世界では当初我々の暮らす現代を下敷きにしつつ、2足歩行型(+α)戦闘兵器アーマードコアが運用されている世界だった。なんやかんやあってACを製造している軍需企業が一斉に国家体を見限った結果、軍需企業各社による世界同時多発的クーデターが起きた。これが国家解体戦争である。その要になったのがPAを持ち超機動力と超防御力を備えたネクストACによる電撃戦であり、この武力を背景に各企業は国家に成り代わり統治をおこなうようになった……というのがAC4ゲーム開始以前のあらましである。
PV中に出てきたあのバリアがPAであるとするならば、その技術の出どころは国家解体戦争直前の各軍需企業より他にない。加えてネクストは本番まで隠されていたはずなので、このPVは国家解体戦争当時、ないしその直後のごたごたを描いたものである可能性がある。
一方AC4等と同時期の可能性は低い。当時ネクストはほとんど企業子飼いの超エリートであって、とうていゴミ拾いなどする身分ではない。ACfAより更にあとの時代の可能性ならありうるかもしれないが。
重大な弱点として、この説は冒頭の爆発をまるきり無視している。AC4世界で起こる爆発といえばコジマ実験の失敗程度のもので、それは緑色のはずなので自ら否定した。また衛星軌道からと思われる映像では大陸一つ吹き飛ぶレベルの爆発に見えたが、AC4世界ではそういった爪痕は見受けられない。(オーストラリア大陸には有名企業がいなかったような気がするので、そこであったのかもしれない)

結局信憑性が薄い説になってしまったが、個人的に4系の世界設定が一番好きなのでローゼンタールとかが出てきたら嬉しい。続報を待ちたい。

追加情報!

>遠い惑星「ルビコン3」にて不可思議な新物質が発見された。
ルビコン川関係ねえ!!
そういやいつぞやのリークで宇宙開拓時代的なこと言ってたな……
エネルギー源とかでスーパーな物質なんだけど危険性もありPV冒頭の爆発はこの物質のせいで起きたよ。今はボロッボロのルビコン3の上で企業やレジスタンスたちがこの物質を奪い合っているんだ。君はここで傭兵として身を立てることになる…… みたいな感じらしい。非常にシンプルなあらすじだ。ACシリーズはなんも考えずやってると背景の政治劇とか全然わからないからシンプルなのはいいことですね。

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