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Since You been gone

日本って電車は遅れないんです。バスは遅れても。なのに遅刻する人がいる不思議な国でございます。

時間の捉え方ってのは世界中で全く違う。年寄りは30分早く到着するが外国人は30分遅れる。30分早く到着しても怒られたりはしないけど、30分遅れるとだいたいは怒られます。

日本に住む外国人が『電車が時間通りに来ること』に驚く。外国に行った日本人が『電車が時間通りに来ないこと』に焦る。

無理を押してでも時間通りに運行するのか、出来る限り時間通りにしようと努力してみるのか、能力と技術と感覚とそのニュアンスの違いだと思います。

その昔、手紙を書いてポストに投函したら『三日後』に届くものだった。大事な手紙であっても、不幸の手紙であっても。住所が適当でも届いたし、間違って隣の手紙が入ってることもあったけど、それが今、状況次第では『翌日』に届くことだってある。

まるでケビン・コスナーがこの手紙だけを届けてくれてるんじゃないかと思うほど、しかも雪が降っても台風が来ても5日とか6日とか極端に遅れたりはしない。(山間部、離島は除く)

メールなんか1文字間違えただけで送りもできないのにね?いかに機械よりも人間の推測する能力が優れているかがわかる。

そうかと思えば、川に年賀状が捨てられていたり、現金書留の中身が無くなってたりっていう事件は定期的に起こっていた。

性善説や性悪説とかそういう大袈裟なことじゃなくて、単に統計学的に言うところの、ある一定の割合で『バカ』が混じるのが社会だからってだけのことだと思いますので、それはもちろん郵便や運送事業に限ったことでは無い。

やんわりと『人間が100人いればそのうち1人がバカである』として計算した場合のバカ比は1%で、何かのイベントで1000人集まった中に必ずバカが10人紛れることになる。10もいればかなり注意が必要だ。

もっと優秀で、バカ比は0.1%であると仮定しても、10000人規模の大企業にそれでも10人のバカが確実に存在することになる。人事課がしっかりしている企業であっても『バカだから』って理由で解雇にまで持って行くことは至難の業だ。

ちなみにフジ・ロック・フェスティバルやサマー・ソニックや京都大作戦に10万人が集まったとしたら、その中に千人のバカが紛れ込んでいると思って間違いない。もう大惨事だ。しかもスリや痴漢や盗撮犯もやってくるので実際にはもっとバカ比が上がる。

『84円の奇跡』

そんなバカの壁をすり抜けて、たった84円のハガキを確実に届けてくれることにこそ賞賛を送りたい。電車が1分と遅れないのと同じく『アンビリーバブル』な出来事である。

何かと遅延気味な『ゆうパック』ではございますが、どうぞこの84円の奇跡と相殺していただきまして、『そりゃまぁ遅れることだってあるかもね?』くらいに思っていただければそこまで腹も立たないんじゃないかと思いますが、いかがなもんでしょう?

何でもかんでもネットで買って送ってもらうスタイルが定着してしまった昨今、郵便事業に限らず『配送業』全体で人材確保が課題になっていくと思いますが、『84円のハガキ』を運んでる人たちの給料が、ネットで安いプラスティックのザルを買って『壊れてるんだけど?』とクレーム入れてくる人の収入を大幅に上回っていかなければなかなか難しいでしょうね?

『オレの方がもらってる』からこそどうしようもないしょうもないクレームにも余裕をもって対応できるんじゃないでしょうか?

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