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ナンバー23

数学は好きですね。いや、『好きになった』が正しい。

6歳になると学校で『算数』とやらを習うようになる。数字ってのが1から10、そっから無限にあると。それを『足す』という考え方、『引く』という考え方を教えてもらう。

『なぜそうなるの?』

なぜそうなるかを考える知能がまだ無いうちに『こうですよ』と教えられるので不思議に思うことは無かったし、確かに『1』あるものがもう一つで『2』になる。そしてもう一つで『3』いたってシンプルな理屈であったしね?

そしてだいたいのものを数字で表すことが出来ることを知るようになり、もうその頃には数字を疑う余地はなかった。

税込み550円のものを買って1000円札渡せば品物と450円をお釣りとして渡してくれる。ウソはどこにもない。騙されるハズもない。

以下ネタバレ注意


古本屋で奥さんがある本を見つける。23という数字に憑りつかれた男の話で、『身の回りのものすべてが23という数字に支配されている』という。

足したり割ったり並べ替えたりとにかくすべての数字が『23』になる。読み進めていくうちに自分との妙な共通点に気が付く。『これは自分のことを書いているのではないか?』と思いその証拠を探し始める。

ジム・キャリーのサイコな演技が見事にハマる素晴らしいミステリー作品となっております。

ちなみに身の回りのすべての数字は、足したり引いたり割ったり掛けたりして必ず23にはなりません。もちろんね。つまり『無理やり23にもっていかないと絶対にならない』のでありまして、逆に『無理やりなら23にこじつけられてしまう』ってことです。

自分に関連するもの、社会現象、歴史の登場人物、興味のあるすべて『23にしないと気が済まない』病ですね。やがて『23になる数字だけが真実』と思い込んでしまう。重症です。

たった一つ、よい息子(4165)でよかったね。

Q: 4 1 6 5 を23に導け

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