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底冷え花冷えジビエ
人間はイメージする生き物です。食べても無いのに出てきた料理を見て『おいしそう☆』と思うことが出来る。
だからメニュー画面を見て『何を注文しようか』を決めることが出来る。
もしかしたら野生動物だって同じかも知れませんけど『おいしい』と思って食ってるのかどうかは怪しいしね?
ショートケーキの画像を見れば、だいたいどんな味でどういった食感で後味がどんな感じかというところまではイメージ出来る。その想像を超えてくるから喜びになる。
白い大きめの皿の真ん中に乗せられ、たっぷりの生クリームでデコレーションされた甘い匂いがする石鹸であったとしても美味しそうに見える。
人間の脳に付与されている学習機能は初手のフェイクにめっぽう弱い。
ニオイ付き消しゴムに歯形を付けるヤツは別としても、そういったところも含めて人間らしいっちゃ人間らしいけどね?
ジビエ料理も近頃では一般化して、逆にサプライが追いついていない感もある。
そらそうよ、そんなにウジャウジャいませんからね、野生動物なんて。
東出昌大がさっき獲ってきたアナグマを捌いてぶつ切りにして料理に入れて食ったりしてるの見て興味が湧いた人もいるかも知れませんけど、そりゃ家畜の肉の方が美味いと思いますよ?
だって想像できんでしょ?アナグマ言われても。そのビジュアルすらも。
畜産動物の肉は安全だし何より手に入りやすい。野生動物を獲るのに罠を仕掛けたり、獲った動物を捌く道具とか、その処理方法や、労力やイレギュラーさとか色々考えたら圧倒的に『畜産』の方が安定的で安い。
だからこうなってるんだしね?
たまに『江戸時代は肉を食っていなかった』とか言ってる人もいますけど、さすがにウソでしょ。『なまこ』を食ってみようかと思う人だっているくらいなんですから、生き物だったら『食えるかな』って思うでしょうよ。
シナでは孔子の時代だったかに野生動物どころか人間さえも食ってたらしいですからね?
で、孔子が知らずに弟子を食っちゃって『もう人間を食うのはやめよう』って、そんぐらい人類は日常的に肉を食ってた。
『動物を食べるなんて可哀そう』とか、あなたの優しい心は素晴らしいけど、どう考えても無理ゲーっす。人間も動物もやっぱり肉は食いますよ。
さりとてどんなに肉が好きだからっつったって、牛を見て『美味そう』とは思わない。生クリームでデコレーションされた石鹸は美味そうに思えてもね?
さすがにそこは直結してはいけない脳の何かの作用が働いているんでしょうしね?
野生動物を狩り、食している民族は動物を見れば『食料だ』と認識するだろう。ダイレクトに『美味そうだ』とは思ってないにしてもね?
『四つ足で食わないのはテーブルとイス』って言われてるくらい、シナでは普通に犬も猫もネズミもヘビも蝙蝠もとにかく肉なら何でも食うんで、市場にも普通に並んでるでしょうし、そう考えれば『移民がペットを食ってる』ってトランプが言ってたのもあながちウソでも無いんだろうなとも思う。
日本ではペットを食われることは無いにしても、公園の鳩を獲って食った外国人がちょいちょい逮捕されています。
たぶん日本人がツツジの花を引っこ抜いて蜜を吸うくらいの感覚で『鳩だ、獲って食おう。』ってぐらい、ジビエなんて関係ないほど野生動物を獲って食うことが日常なんだろうなとは思います。
数年前に豚コレラが大流行して急激に猪の数が減ったらしいけど、今では普通に農業被害は出てるし、鹿が道路で轢かれてる事故もそこまで減ってない。
それどころか今では自動車保険に『鹿轢いた保険』まで用意されている。
そして今日も『クマがかわいそう!』って言う人と『ジビエ美味しいな』って人が同じ電車で隣同士立ってる。