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新選組はそうでもない

アタシは江戸時代が好き。長きにわたる『戦』の無い時代。

そら徳川家じゃない地方大名の中にも『いつでも天下獲ったるわい!』と思ってた人もいたかも知れませんが、政は『名をあげる』という”個人の欲望”の為だけに行われるものではないですし、さすがに教養のある江戸時代の地方君主ともなりますれば、その辺はもちろんわきまえてらしたとは思いますよ?

『犬公方』と揶揄された徳川綱吉公の時代にあっては、人々の暮らしもさることながら『犬や猫までも慈しみなさい』と、そこまで考える余裕があったということなんじゃないかと思いますけどね?

『生類憐みの令』を『人は飢えてもいいが動物は殺してはいけない』かのごとく吹聴する人がいますが、そんなねフランス王室じゃないんですから(アハハ)もし暴君が出てたとしたら周りが粛清しますわな。

そんな江戸時代もやがて終焉を迎えるワケです。覇権主義の白人社会が次に目を付けたのは『黄金の国ジパング』でありまして、アフリカやアジアの細々とした土地よりも、実り豊かな日本を手に入れるため『ペリー提督』がやってくるワケです。

最新鋭の蒸気船に乗り、太平洋を渡ってやってくる。その技術力にはおののいたでしょうね?圧倒的スピード、膨大な火力、一歩も二歩も先を行く科学力…

彼らの要求は『開国』でありました。鎖国政策により一部の国と行われていた貿易を解放せよと。

オランダやポルトガルからの情報は届いていたでしょうし、今までみたいに『先住民を駆逐して奪う』ようなシンプルな作戦ではムリだということはさすがに理解していたでしょうからね?

江戸幕府はこのまま上手いことやろうとした。もう世界は新しいフェーズに移ってることを察知した地方の武士は蜂起した。そして江戸幕府は終焉を迎え、明治時代、近代化へと移り行くワケです。

この時代の移り変わりを映画やドラマ、それぞれの作者が様々な視点で描いています。中でもとりわけ人気なのは『新選組』のストーリーで、江戸幕府存続のため、京都の町を護り、討幕を企てるテロリストたちと勇敢に戦う地方から集まったボランティアの物語☆

今でも熱狂的なファンの方は多く、壬生寺、池田屋などを巡るツアーも人気であったり、結果的には敗軍であるにもかかわらず今でもこうしてヒロイックに語られることが多い。

シナやノースコリア、コリアが日本を仮想敵国として一致団結国威発揚に使うパターンはもう使い古された感もあるんですが、そもそもアタシはその手法に疑問を抱いております。

黒船を目前に、その圧倒的技術力、火力の差に恐怖を感じたならば、この目の前の仮想敵国に対して一致団結し国威発揚するってパターンじゃないんですか?

『誰がイニシアチブ取るか』で一旦戦ったワケですよ。即断即決が出来ていれば江戸幕府のまま取り急ぎ近代化も出来たろうに、一先ず『討幕』が目的になっちゃった。

ま、後からは何とでも言えるんですが(アハ)この後の歴史は誰もが知るところで、戦争という体のいい名目でアメリカ白人社会によって日本人は駆逐されアイデンティティを奪われます。

ペリー提督の夢はこれにて完結。たった四杯で夜も眠れず。

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