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ディレクター業務を爆速効率化!AIワークフロー「Dify」のまとめ

今回は、自分が業務の中で頻繁に活用しているAIについてお話しします。
私は現在、ネットショップに機能を追加できるアプリの「アプリストア」を担当しています。
下記が日常的に行なっている業務です。

・アプリ詳細ページの作成
・アプリ詳細ページのコンテンツレビュー
・DMによるアプリ訴求
・機能紹介ページの作成
・アプリのキャンペーンの実施
・オウンドメディアの記事作成
・アプリに関するアンケート、インタビューの実施

この業務がすべてのアプリに対して発生するため、とても一人では手が回りません。これらの業務のすべてにAIを活用することで、業務効率を図り、運用が可能になりました。

元々はSlackのワークフローのAIで実施していましたが、さまざまなサービスサイトの情報調査も不可欠なので、調査から依頼できる(URLを設定した情報取得のフローも組み込める)「Dify」を活用することにしました。

Difyとは
プログラミングの知識がなくても、誰でも簡単にAIアプリを作成できるプラットフォームです。生成AIを活用したチャットボットやコンテンツ生成ツールなど、様々なAIアプリをノーコードで開発できます。RAGエンジンを用いて、エージェントから複雑なAIワークフローまで、LLMアプリを編成することも可能です。
https://dify.tdse.jp/

Difyのワークフローリスト

現在自分が使っているAIのまとめです。
自分の業務上、主に「LLM」と「WEB SCRAPER」の組み合わせがほとんどです。文章作成に関しては、さまざまなアウトプットフォーマットに合わせて作成できます。

基本的なワークフローの作り方

Difyは、いくつかのステップを伴うワークフローを作成できます。
例えば、入力 -> プロンプト -> 出力というようなイメージです。
ステップを選んで追加していくだけなので、非常にシンプルで誰でも簡単に作成できます。

ワークフローを作成

「最初から作成」メニューから、「ワークフロー」をクリックします。

開始「入力フィールド」

任意のフォームを作成することができます。
入力フィールドで入力したデータは変数で呼び出すことができます。

LLM「プロンプト」

利用するモデルを選び、SYSTEMのところにプロンプトを入力します。
「入力」で入れたデータを変数として使いたい場合は、プロンプト内で、「/」を入れると変数候補の一覧が出るので、そこから選択して入力します。

LLMとは
言語モデルのことで、膨大なテキストデータから学習し、高度な言語理解のための技術です。LLMを応用したAIとして、 ChatGPTやGeminiなどがあります。

出力

出力変数で、LLMで出力される変数を選ぶと、LLMのプロンプトによって生成された文章が出力されます。

テスト・実行

「▷実行」ボタンをしてください。



普段自分が利用している中で、いくつか汎用性が高いワークフローをご紹介します。

URLから情報を取得して、文章を作成

これはかなり便利なのでおすすめです。URLを入力するだけでそこの内容を学習してもらい、それをもとに文章を作成してもらうワークフローです。

ツールの「Web Scraper」を使い、開始のところで取得したURLから情報を書き出させて、それを参考に文章を生成できます。

▼ このサイトを、小学生でもわかるようにまとめてと依頼した出力例


Difyは、プログラミングの知識がなくても誰でも簡単にAIアプリを作れるツールです。ドラッグ&ドロップで操作できる直感的な画面があり、チャットボットやコンテンツ生成など、いろいろなアプリケーションを作ることができます。
Difyは無料プランもあるので、お金をかけずに試すことができます。もしもっとたくさんの機能を使いたい場合は、有料のプランにすることも可能です。 また、Difyは誰でも使えるようにオープンソースで提供されているので、商用利用も一定の条件のもとで可能です。これにより、会社やビジネスでもDifyを使って、独自のAIアプリケーションを作ることができます。

https://www.ai-souken.com/article/what-is-dify を要約

…まぁ小学生でもわかる..レベルかな?
まとめ感としては良さそうです。


フォーマットに沿った書き換え

1つのコンテンツでもさまざまな媒体に転載する場合があります。
その時に決まったフォーマットに文章を整えるのも、地味に骨が折れる作業です。そこでDifyを活用します。
元のコンテンツが既に公開されているものなので、URLを設定してその内容を理解してもらい、プロンプトによってフォーマットに当てはめてコンテンツをリライトしてくれるようにしました。
 仕上がりが、ワードプレスの記事化だったので、htmlソースも一緒に組み込んでいます。

▼ プロンプト例

{}で囲まれた箇所は、「/」を入力して、該当する変数を選びます。
変数は事前に入力の際にインプットしたものや、Web Scraperや別のLLMで書き出した情報などを入れます。
媒体によって、htmlタグが必要になるものや、utmを設定したい場合など、前もってフォーマットに入れておくと非常に楽です。

あなたは、サービスの機能紹介を作成するライターです。ショップオーナー向けの機能について、わかりやすく伝えます。[アプリ情報]を参考に、[作成ルール]に従って、作成してください。 「」で書かれたものを項目として作成してください。
#アプリ情報
アプリ名:{アプリの名前}
仕様:{アプリの情報取得のテキスト}
#作成ルール
「キャッチコピー」を作成する。[機能名]の頭につけるキャッチコピーを30文字以内で出す。キャッチコピーは機能を使うことで得られるメリットを入れる。
「簡易説明」機能の概要をわかりやすく50文字程度でまとめる。簡易説明は、具体的に機能が何ができるかということをまとめる。「ができるアプリです。」という文末にする。
「概要」を作成する。機能の概要を200文字くらいでまとめる。機能で何が可能なのかをまとめる。
「メリット」を作成する。機能のメリットについて、2から4個のメリットをあげて、まとめる。ショップオーナーが抱えている課題を解決できることを示す。各メリットは、見出しを作り、見出しは<h3 class="hoge__title">と</h3>で囲み、メリットの本文は<p class="hoge__point">と</p>で囲んで、htmlで表記する。
「こんな方にオススメ」を作成する。この機能がどんな方にオススメの機能かを書く。購入率を上げたい方、など方という表現を使う。3-4個リストで記載する。各リストは<li class="hoge__list">と</li>で囲んで、htmlで表記する。
「URL」を表記する。URLは、{アプリのURL}に?utm_source=hoge&utm_medium=hoge-article&utm_campaign=btnを追記する。

▼ 入力例

【アプリ名】
hogehogeアプリ
【アプリURL】
https://appstore.xxx/apps/xxx

▼ 出力例

## キャッチコピー
広告は簡単に、効果は最大に!
## 簡易説明
Google広告を簡単に最適化できるアプリです。
## 概要
「かんたん商品広告」は、Googleが提供する多様な広告プラットフォームを利用して、ショップの商品を効果的に宣伝できるアプリです。GoogleのAIを利用して広告の運用を簡単かつ効率的に行うことができ、初心者でも簡単に始められます。広告の設定から運用までをアプリがサポートし、時間とコストを節約しながら集客を促進します。
## メリット
<h3 class="hoge__title">低コストで始められる</h3>
<p class="hoge__point">一日700円から広告運用を開始でき、高額な初期投資や運用代行費用を抑えることができます。</p>
<h3 class="hoge__title">操作が簡単</h3>
<p class="hoge__point">複雑な設定は不要で、初期設定と予算設定のみで広告運用が可能です。初めての方でも手軽に利用できます。</p>
<h3 class="hoge__title">運用の手間がかからない</h3>
<p class="hoge__point">Google AIが広告の最適化を自動で行い、常に最良の広告効果を目指すため、日々の運用負担が少なくなります。</p>
## こんな方にオススメ
<ul>
<li class="hoge__list">ショップのアクセス数を伸ばしたい方</li>
<li class="hoge__list">広告に興味はあるが、設定や運用が難しいと感じている方</li>
<li class="hoge__list">時間やコストを抑えて効率的に広告を利用したい方</li>
</ul>
## URL
https://appstore.xxx/apps/xxx?utm_source=hoge&utm_medium=hoge-article&utm_campaign=btn

必要なリサーチ設問を自動生成

設問も自分一人で考えるとどうしても抜け漏れなどが出るので、できるだけたくさんの設問案から、ブラッシュアップしていくのがおすすめです。
こうしたアイデアの拡散が必要な場合に、LLMは非常に有効です。

▼ プロンプト例

{}内は入力時に入れる変数になります。

あなたは優秀なリサーチャーです。 {テーマ}をインタビューで取得したいと思います。インタビューは、 {ターゲット}に向けて実施します。このインタビューの目的は、{目的}です。目的を達成するために必要な情報を取得する質問リストを考えてください。 特に{特に重点的に知りたいこと}について情報を取得したいです。

▼ 入力例

【ターゲット】
40代,50代のサラリーマン
【目的】
中年男性向けのシャンプーの新商品開発
【テーマ】
利用しているシャンプーの課題と、理想のシャンプーに求めること
【特に重点的に知りたいこと】
洗髪時間と、香りの好みについて

▼ 出力例

以下は、中年男性サラリーマンを対象にした新しいシャンプー開発のためのインタビュー質問リストです。特に洗髪時間と香りの好みに焦点を当てたリストですが、追加すべき質問項目を含め、詳細に整理しました。

## 基本情報の確認
お名前(イニシャルでも可)と年齢を教えていただけますか?
ご職業を教えていただけますか?
## 現在使用しているシャンプーについて
現在使用しているシャンプーのブランドは何ですか?
そのシャンプーを選んだ主な理由は何ですか?
ご使用のシャンプーに満足していますか?満足している点、不満な点があれば教えてください。
## 洗髪に関する習慣と時間
普段、どのくらいの頻度で髪を洗いますか?(例:毎日、一日おきなど)
一度の洗髪にどれくらいの時間をかけますか?
忙しい朝や疲れた夜に、洗髪時間を短縮できるシャンプーに興味はありますか?
## 香りの好みについて
好きな香り(例:柑橘系、ハーバル、無香料など)はありますか?
現在使用しているシャンプーの香りに満足していますか?
香りが強いシャンプーと弱いシャンプー、どちらが好みですか?
シャンプーの香りが一日中持続することは重要ですか?

## シャンプー選びの決め手
シャンプーを選ぶ際、最も重要視する点は何ですか?(例:価格、成分、ブランド、香りなど)
パッケージデザインは購入意欲に影響しますか?

## 頭皮や髪の悩み
頭皮や髪の具体的な悩み(例:脱毛、フケ、かゆみなど)があれば教えてください。
これらの悩みに対して、現在使用しているシャンプーはどの程度効果がありますか?

## 新商品に対する期待
新しいシャンプーに求める機能や特性はありますか?
シャンプー選びで重視するエコフレンドリーな要素(例:リサイクル可能な容器、天然成分など)はありますか?

## ライフスタイルに関する質問
お住まいの地域の水質は硬水ですか軟水ですか?硬水地域にお住まいの場合、水質がシャンプーの泡立ちやすすぎにどのように影響するかご存知ですか?
現在の生活スタイル(例:スポーツを頻繁にする、アウトドア活動が多いなど)がシャンプー選びにどのように影響していますか?

## 製品の使用後の感想
シャンプー使用後の髪の手触りやコンディショニング効果にどの程度満足していますか?
使用後の頭皮の感じ(例:清涼感、乾燥感など)について教えてください。

質問項目はなるべくバリエーションがあった方が良いので、何回か実施するのも良いのですが、こちらのワークフローでは、1つレビューステップを追加することで、1回目の質問生成で漏れた項目をフォローするように設定しています。


人手不足の昨今、リソースで困ることは多々あると思います。
これからもAIを活用しさまざまな工夫をすることで、できる限り業務コストを削減していたいと思います!
読んだ方の何かの参考になれば嬉しいです。

この記事はGMOペパボディレクター Advent Calendar 2024 の17日目の記事です🎄次の記事もお楽しみに!


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