一人ジョシタビ 京都
旅が好きな理由は、無数にある選択肢の中からじぶんの好きなものを選び出して、時間の許すかぎり効率的かつエレガントに旅程を組むのが、とても楽しいからだ。
まずは妥協せずに、行ってみたいところを書きだしてみる。
行きたい場所をくまなく盛り込んで、時間配分も文句なしのエレガントな旅程ができた暁には、我ながらセンスがあるな、と悦に入ってしまう。
まあ実際には大抵、朝起きる時間が遅れたり、ごはんのあと眠くなったりして、途中の予定をそぎ落としながら過ごしていくわけだが。。
いずれにしても旅は、予定を組んでいるときからもう始まっているのである。
週末会社がひけたら、金曜から月曜出勤の前までの3泊3日で旅行するため、直接京都へ起つと決めた私は、その週の深夜帰宅後、ガイドブックやインターネットで熱心に情報収集をした。
さらに、翌日は忙しい業務の合間にこっそり廊下へ出ていろいろなところへ電話をかけ、何とか諸々の予約手配をすませたのだった。
●事前予約リスト
・金曜日宿泊 京都ロイヤルホテル&スパ(コトラン・スパがある)
・土曜日宿泊 大原の宿坊 浄蓮華院が満室のため、寂光院近くの大原温泉民宿を予約
・日曜日宿泊 京都駅近くのビジネスホテル
・コトラン・スパ
・紫野和久傳 大徳寺店 典座料理 営業時間11:30〜15:00 11:30と13:30の二部制とのことで、13:30に予約。お料理は5250円のお決まりのみ
●1日目
金曜日の18:00には退社しようと決意していたのだが、予想通り少し遅れてしまい、1時間遅れの19:00頃に会社を出た。
東京駅の券売機で新幹線チケットを買って改札を通し、駅ナカのグランスタで夕飯のお弁当を買い込み、東海道新幹線のホームに行って自由席の行列に並んだ。
チケットを取ったのは、20:00ちょうどの、のぞみ新大阪行き。
時間を見ようとして左腕をまくったら、さっきまであったはずの腕時計がなくなっていた。
恐らく先ほど人ごみのグランスタで、バッグの取っ手を腕にかけた際にでも引っ掛けて、留め具が外れてしまったのではないかと思う。
さして高いものではないが、妹とおそろいで、それなりに気に入っていたのに。 先日、近所の時計やさんのおじいちゃんに電池を替えてもらって、きれいに掃除もしてもらったばかりなのに。
しばし落ち込む。がっくり。
昨年、沖縄に10日間ほど一人旅をしたときには、あえて時計を持たず、できるだけ時間を意識しない旅を意図したものだが、今回は意図せずして時計を持たない旅になってしまった。
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