己の可能性を信じろ! ~AKB48『金の羽根を持つ人よ』~
この曲は、AKB48の42ndシングル「唇にBe My Baby」のカップリング曲で、木﨑チームBのオリジナル楽曲になります。
なにやら自己肯定感を高めてくれる小気味の良い曲です。
頭サビ
「金の羽根」というのはもちろん比喩で、すぐに思い浮かぶのは、持って生まれた「才能」ということになるのでしょう。
けれども、この曲の歌詞では、「才能」と捉えてしまうよりも、内に秘めている「可能性」と捉えたほうが、よりしっくりくるような気がします。
ただ単に「才能」と言ってしまうと、すでにそこに現前している能力のことを指しているように受け取られます。
けれども、「可能性」と言えば、まだ開花していない「才能」、これから育てていく「才能」、もしくはまだ見つけられていない「才能」のことを指していると考えることができます。
ここの歌詞で言っているのは、いろいろなことに挑戦して、自分の可能性を広げてみようということですよね。
自分に何ができるのか、何が向いているのか、何が本当にやりたいことなのか、試してみないことには自分でもわからない。
人は誰しも自分の中に何かしらの「可能性」を秘めているもの。
その「可能性」を見つけ出すことによって、自分なりの夢を抱き、その夢をどこまでも追いかけていけるようになる。
ここでは、そういうことを言っているのでしょう。
1番Aメロ
どんな人でも、それこそ性別も人種も民族も国も関係なく、大概は同じように「オギャー」と産声を上げてこの世に生まれてくる。
それはどうしてなのだろうか。
まだ見ぬ世界にいきなり放り込まれたことによる戸惑いと不安と、もしかしたら恐れからなのか……。
1番Bメロ
生れ落ちた瞬間に、この世で経験するであろう悲しみや苦しみの涙を先に流しておけば、この先の人生でそんなに涙を流すようなこともなく笑顔で過ごしていけるだろうといったところでしょうか。
まあもっとも、現実にはそんなことはないわけですけれども、そんなふうに思いなして楽観的に生きていくほうが、気持ちは楽になれるかもしれませんね。
1サビ
可能性を秘めている人たち、それはとりもなおさずすべての若者たちのことを指すわけですけれども、そういった人たちへのエールといって良いのでしょう。
今はまだ力不足で自分の「可能性」を十分に引き出せなかったとしても、努力を惜しまず研鑽を積んでいれば、いずれ飛び立てる機会がやって来る。
「風が吹いて背を押され」というのは、好機が訪れてということでも、運が巡ってきてということでも、あるいは周囲の人々からの助けが得られてということでも良い。
いずれにせよ、そのときに自分の力も十分に養われていれば、空高く飛び立つことができる。
つまり、準備を怠らずに、自分のターンが回ってきたときにそのチャンスを逃さずに掴み取れということなのではありませんかね。
2番Aメロ
自分には何の才能もないと決めつけて諦めてしまってはいけない。
自分に何ができるのか、どんな可能性があるのか、そんなことは自分でもわからないものです。
いろいろなものに好奇心を抱き、いろいろなことに挑戦してみることによって、少しずつ自分の可能性が見出されてくるのではありませんかね。
自分で勝手に限界を決めて何もせずに諦めていたのでは、自分の中に隠されている可能性は、一生見出されることなく終わってしまいます。
やってみなければわからないのですから、まずは自分の可能性を信じてみることでしょうね。
2番Bメロ
いろいろなことに挑戦してみても、それが上手くいくことよりも上手くいかないことのほうがはるかに多いのが普通ではありませんかね。
挫折して傷つくことも1度や2度では済まないでしょう。
けれども、そうした経験から学べること、気づかされることも少なくないはずです。
つらい経験にはなるかもしれませんけれども、そうした経験は成長の糧にもなるのですよね。
失敗を繰り返したからといって諦めることはない。
何度でも立ち上がれば良い。
自分でもまだ気づいていない可能性がどこかに潜んでいるかもしれないのですから。
2サビは頭サビと同じ内容ですね。
Cメロ
自分では大したことはないと思っていることでも、実はその中に大きな可能性を秘めていることがある。
その可能性を信じて、自分の持っている才能を伸ばすなり磨くなりすれば、その才能は必ず輝きを増してくるもの。
思えば、48グループのメンバーには自己肯定感の低い人が少なくありませんよね。
とてもポテンシャルが高そうだなと思っても、なぜだか自分に自信が持てなくて、あと一歩を踏み込めない、どこかでためらってしまって全力を出し切れない。
この歌にあるように、もっと自分の可能性を信じてみても良いのにと思うのですけれども……。
ラスサビ
人は誰でも心の奥底に、明日への希望や勇気を持っているはずです。
どんなに小さな可能性であっても、その可能性を自分自身が信じることで、大きな力になっていくのではありませんかね。
誰もが自分の中に何かしらの可能性を秘めている。
それを信じて、諦めることなく一歩ずつ前に進んでいけば、いずれ必ず道は開けてくる。
この曲には、そういった前向きなメッセージが込められています。
引用:秋元康 作詞, AKB48 「金の羽根を持つ人よ」(2015年)