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後編【レモンサワーブームの火付け役】「広島県三原市」にルーツがあった。

先日の記事で、東京恵比寿にある
予約の取りにくい人気店「晩酌屋おじんじょ」と
瀬戸内のまち広島県三原市との関係を紹介しました。

後編では、「おじんじょ」を含め現在、都内で3店舗を経営する三原市出身の高丸聖次さんに「おじんじょ」の名物メニューの誕生についてまた地元三原への想いなどをお聞きました。

おじんじょのオーナー高丸聖次さん(広島県三原市須波出身)

ーお店の名物「レモンサワー」はどのように生まれたのでしょうか?

当時、お店で飲むレモンサワーって炭酸が効いてなかったり、正直あんまり美味しくなかったんです(笑)

なので、仕事の帰りにコンビニで良くレモンサワーを買ってました。美味しいし、安いし。

ただコンビニに商品として並んでいるということは、需要はあるんだなと。しかし当時は飲食店でレモンサワーにこだわったお店は、ほとんどないことに気づきました。

そこでお店の売りの一つとしてレモンサワーにこだわろうと考えたところ、たまたま、広島の瀬戸田町(レモンの島として有名)に知り合いがいて、そこから柑橘農家さんと繋がって、広島のレモンを使うことになりました。

当時は広島レモンを使ってるお店は聞いたことがなくて、さらにレモンサワーだけで何種類も出しているお店はほとんど無くて。それが少しずつ話題になって大手酒造メーカーさんなども来店してアドバイスをくれたりするなど徐々に広がって行った感じです。

高丸さんが監修する大手酒造メーカーの缶チューハイ

ー三原のブランド鶏「神明鶏」を使おうと思ったきっかけは?

実は神明鶏の肉汁焼きもオープン直前に決まったメニューです。鶏を使おうと思ってて探していたら、もともと地元の友達だった三原の「肉の中村屋」さんから連絡あって、「神明鶏っていう三原ブランドの鶏がある」って紹介されました。

高丸さんに神明鶏を紹介した「肉の中村屋」

それで、神明鶏を扱う「鳥徳」さんに連絡をしたら、色々と相談にのってもらいました。鳥徳の社長からは「部位に分けて仕入れるとコストも高くなるので、丸鶏を仕入れて4つに割って出せば」とアドバイスをいただきました。

確かにと思い丸鶏を仕入れて捌き方を勉強して、今の「神明鶏の肉汁焼き」が完成しました。

神明鶏を扱う「鳥徳本店」写真:鳥徳ホームページより
店では丸鶏を上(手羽胸)下(もも)に分けて提供している。

当時は本当に計算とかしてなかったんですけど。今振り返ると地元の知り合いや仲間が色々と協力してくれてそんな小さい出来事が積み重なって今に繋がってる。そんな気がします。

ー地元である広島三原市の魅力って何でしょうか?

三原の良いところはやっぱり須波や糸崎で見られる「海沿いの景色」だと思います。三原には尾道のような観光地ではない瀬戸内のニーズがあると思ってます。尾道の景色も良いけど、「静かでゆっくりとした瀬戸内が楽しめる場所」これはすごく武器になると思います。

ゆったりとした時間が流れる三原市須波町

ーもっと三原に人が来てもらうためには?

目指してくる街を、めざして欲しい。わざわざ三原を目指して行きたくなるようなお店や宿泊場所がもっと増えると良いですね。瀬戸内の景色や食を楽しみながら泊まれる町。そんな場所になっていって欲しいですね。

ーこれからの三原との関わりについて

地元須波の海沿いでタイ料理のお店とかやってみたいですね。リゾート地ではないけどゆったりとした時間の中、美味しい料理が楽しめる。最高だと思います。

それと、今すぐに何かは出来ないけど、今後はスポットで三原市で開かれる食のイベントなどに関わって行けたら良いなって思ってます。初めは地元の仲間とひっそりとやりたいです(笑)

高丸さんの3店舗目「高円寺bob」三原出身の若者も働いている。

文・写真:ずーしみ @do_shimi 


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