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サンドペーパー

歩くたびにすり減る靴底
走るたびに上がる鼓動
笑えば幸せがやってくると
教えられて作った笑顔
鏡の向こうで泣いていた

手の中の幸せが不幸せと
知らずに優しく撫でた

階段を駆け上り
真ん中で一休み
ここから見る街は
とても狭くて
あぁ今日も街が暮れる

触れるたびに重なる日々
触れるたびに上がる鼓動
笑ってれば幸せなんだと
教えられて思い込んでいた
あなたはいつも笑っていた

隣にいる幸せが幻だと
気付かずに僕は笑った

いつもの道を足早に
4車線を走り抜けた
汚れた地下鉄は
とても可笑しくて
あぁなんてくだらない世界だ

歩くたびにすり減る靴底
笑うたびに泣く心
笑えば幸せがやってくると
思い込んで作った笑顔
鏡の向こうで銃口を突きつけた

手の中の幸せが不幸せとは
思わずに引き金を引いた

階段を駆け下りて
真ん中で一休み
今日からの毎日は
きっと愉快だ
あぁ今日も明日も明後日も

ほら今日も僕の顔は笑っている
喜劇は悲劇で
ほら今日も僕の心は泣いている
悲劇は喜劇だ


#詩 #現代詩 #自由詩

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