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#関節夫のひと息小説15 ラブソングを歌いなさい

#関節夫のひと息小説15

ラブソングを歌いなさい

喧嘩の理由は、圭介が真里子の
誕生日を忘れたことだった。
真里子は怒り、黙って部屋に
閉じこもった。圭介も悪いとは
思いつつ、どう謝ればいいのか
わからなかった。

夜が更けて、家は静まり返っていた。
圭介はリビングでギターを手に取り、
真里子が好きだったあの曲を口ずさんだ。
少し切なく、少し優しいラブソング。

「♪君の笑顔が、僕を照らすんだ…」

突然、ドアが開き、真里子が顔を出した。
目が少し赤いが、その顔には微かに
微笑みが浮かんでいた。

「続けて。」

圭介は微笑んで、
もう一度ギターを弾き始めた。

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