クラブチームの中体連参加~地域クラブ活動の取り組み~初年度4月
2024年4月 せとなみTC中体連申請
当クラブは、2016年より広島陸上競技協会・尾道市陸上競技協会より承認をいただき、尾道市初の陸上競技クラブチームとして活動しています。
クラブ創設から9年目の2024年、せとなみTRACK CLUB(略称:せとなみTC)は広島県中体連の陸上競技部へ加盟申請いたしました。
「”いつかは”こうなるかもね」がいよいよ現実となる日が来るとは思いませんでした。
「学校の部活が無くなる」「クラブチームが全国大会に参加する」「部活に出ずに地域のクラブで練習する」…など、私たちが「まぁ、あるわけないじゃろ」と思っていたことがすごい速度でやってきました。
地域クラブは何ができるのか
学校の先生方や中体連と地域クラブが手を取り合って協力して、子ども達のために何ができるのかを私たちは地域クラブとして考えて行動していきたいと思います。
今まで古き良きとされていた「部活」が無くなろうとしていて、そんな中で「地域クラブ」が力を発揮して子どもたちに活動の場を提供すること。
そんな時代の過渡期の一歩目が数年後にどういう風に見えるのかをnoteに書き留めて残そうと思います。
おそらく、書き残すことで未来の誰かの何かのためになるのではないかなと思っています。
地域クラブが苦しんでいる事は「練習環境」と「活動資金」
そして、当クラブが中体連主催競技会に参戦するということで、私たちに足りないのは圧倒的に活動費・資金と練習環境です。
学校というハコは絶大で、グランドや練習器具も最低限度でもあります。
しかし、地域クラブで自前のグランドを持っているクラブなどほぼ0に等しいと思いますし、陸上クラブならばさらに0%に近づく尚更の事だと勝手に認識しています。
陸上なんて、走れればいいじゃないのと言われる方もいらっしゃると思います。細かいことを言い出すと止まりませんが…
毎日のように全力ダッシュやハードルを置いて走れたり
砲丸ややり投げ、円盤やハンマーを投げれたり
人や車が横切らずに安全に長い時間走れたり
マットを出して高いバーを跳んだり、砂場に向かって遠くに跳んだり
…そんな環境が陸上競技の練習には必要です。
これらをクラブとして集団で道路や公園で毎日のように部活としてしていたら、相当な理解が地域住民や利用者の方に求められると思います。
そして「お前らは出て行け」「利用禁止」と言われたらハコの無い私たちは手も足も出ないですし、守ってくれる人もいません。
おそらく、数十年間は練習環境が最大の壁になるのなのではないかなと思っています。
出る杭は打たれますし、理解を求めても時代の最先端をわざわざ時間を割いて勉強してまで理解してくれようとする協力者も少ない中で、未来のダイヤモンドアスリートを地元尾道から世界に羽ばたけるようにチャレンジしてみたいと思います。
私自身の考えは、「部活」も「クラブチーム」も子どもたちにとって「選択肢」になれれば良いと思っています。
選択肢は多いに越したことは無いと思います。1つの手法だけで勝負するよりは、複数の選択肢のお陰でクリティカルヒットするアスリートも必ずいると思います。もちろんその逆もあり得ると思いますが、それを無くすために指導者資格や情報の共有、相談窓口なども数年前に比べると開かれていると感じています。
話しはもう一つの課題の資金面になります。
学校の部費などは生徒総会などである程度の金額が見れますね。それらのお金はどこからか、PTA会費やいろんな学校のお金を顧問の先生が頑張って引っ張ってきている場合や、大きな大会に出場するときは校内で募金を求めることもあると思います。
公立中学校で部費を徴収している中学校はどれくらいあるのでしょうか?
学校のグランドや施設の借用料が必要な学区もあれば、部活はタダと無い学区もあると思います。
地域クラブは、施設使用料・器具購入・ウエア購入・遠征費・事務連絡費・エントリー費用…、を選手個人や会費だけから徴収しようと思うと相当な金額が必要になります。これに加えて、指導者への指導料となると、一番お金がかからないはずの陸上競技であったはずなのにすさまじい金銭的負担を強いられます、
クラブ活動費と運営費を自力で集めることが出来るか
個人から過剰負担させないようにするためには、クラブの運営資金が必要になります。
各家庭の負担を最小限度になるように、クラブが活動資金を集めて選手負担を減らす必要があると思っています。
もちろん教育委員会や市政が補助金を下ろしてくれれば楽なのに、という考えも有りますが非現実的ですし金額はもちろん知れていると思います。
もっとたくさんの人にこの現状や選手たちの活躍を知ってもらえることで何か解決策を見出したいと思っています。
私がスポンサー集めに走り回ることも大切だと思いますが、ご理解だけで支援金を受け取ることはwin-winではない場合が多いと感じています。
ギブ&テイクの精神で、支援者に何を与えることが出来るのかを明確にできるように取り組んでいきたいと思います。
子どもたちと一緒に、新たな時代を切り拓く取り組みも行えたらと思います。
クラブ運営というスポーツビジネスをうまく回すことで、自分たちの活動の幅を広げることだけではなく、社会経験として今しかできないチャレンジにも取り組んでいこうと思います。
上手くいくかどうかは分かりませんが、何かの企画をやってみて1万円の売り上げがあれば私たちは約1か月の有料の陸上競技場や雨の日は体育館を利用して活動することが出来ます。
その資金が無ければ、自前で準備するしかありません。
行政や市政がルールを決めて「はい、どうぞ」の状況ではなく見通しも全くない中で、自らの力で切り拓く力が問われると思います。
地域クラブが行政と市政と交渉して物事がスムーズに進むとは考えられません。私たちは私たちなりに地道に無理のないペースでコツコツやっていこうと思います。
noteから応援してくれる皆様へ
そんなクラブチームの苦悩を一緒に時間を共に過ごしたり、アドバイスをいただけたり時には手を差し伸べてくださると幸いです。
不安しかない今を全力で立ち向かって乗り切ってみたいと思います。
そんな、私自身のクラブチーム創設や成り行き、生い立ちなどの背景を知っていただく必要もありますので、こんな人間が広島県の尾道市でこういう想いを持って陸上クラブで活動しているんだなというのを知ってもらえると幸いです。
当時の記事を編集せずにそのままリンクをしておりますので恐ろしい文章力を楽しんでください…