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最近の記事

今日の気温は28度、summerday in Fall

XGのやってること本当に好きだ、アフロフューチャリズムを少し勉強したからこそアジアフューチャリズムの可能性を感じてたし、これ特有の外的なポジティブさみたいなものが明確に備わってていい。トニモリスンを授業で扱う中で、"goldfish bowl theory"という理論を学んだ。作家は、金魚鉢の中に存在する金魚、飾りつけ、液体としての水を描いていて、このことによって読者はそれらが金魚鉢に囲まれた世界であり、その構造を理解するが、物語の中に存在する人々はそれに気づくことはない。こ

    • アメリカ留学記①?

      ちょうど今から1ヶ月前ほどから、ミネソタ州の小さな田舎街で留学をしている。ミネソタは選んだというより、自分自身の成績の悪さや後回しにする悪い癖のせいで決まったという感じだが、留学生に対しての理解があり(もしかしたらどこもそうかも)、治安も最悪ではないので満足している。 こっちに来て一番感じるのは、東京という場所がどれほど恵まれているかということで、無限にやれることがあってしかもそれが密集している素晴らしさに恐ろしいほど無自覚だったと感じる。こっちは車がないと何にもできないし

      • アジアフューチャリズム?

        アフロフューチャリズムがブラックパンサーの成功などで台頭し、それに伴う様々な文章や作品を鑑賞した上で、これはアジア人にも用いることができるのではないか?と思う。アフロフューチャリズムが掲げるouter spaceから来た人々という意識や、alianation的な考え方はアジアの人々にも共通するところがあるのではないのだろうか。 最近twitterで見た動画がずっと頭に残っている。アメリカに旅行に来た女性二人組に向かって話しかける白人男性の動画撮影者が、彼女たちと他愛ない会話

        • "and" your bird can sing

          「きみの鳥はうたえる」三宅唱 僕は夏という季節が一番好きで、何もしていなくても少し自由になれるような気がする。それは小学校や中学校で夏休みがあった名残のようなものだろうし、そのイメージは割と世界共通だと思う。そして、夏には必ず終わりが来るというのも。函館の夏が描かれているこの作品は、hi'specの音楽と共に、夏の自由さを思い出させてくれる。 佐知子と静雄には、それぞれ離れたい、距離を置きたいような物事があって、それぞれ店長である島田と、母親との関係に悩みを抱えている。た

        今日の気温は28度、summerday in Fall

          「All DIRT ROADS TASTE of SALT」と「塩を食う女たち」

          「ALL DIRT ROADS TASTE of SALT」は今年に入る直前に映画館で見ることができた。サンダンス映画祭で話題になっており、とても気になっていた。しかしどうせ見れことができるのは1年後ぐらいだろうと思っていた矢先に、A24の未公開作品集という特集で上映が決まった。 詩人、そして写真家でもあるRaven Jacksonによる初の長編監督作品である「ALL DIRT ROADS TASTE of SALT」は、1970~80年代のミシシッピ州に住む黒人女性、マッ

          「All DIRT ROADS TASTE of SALT」と「塩を食う女たち」

          「オッペンハイマー」というシングルストーリー

          以下ネタバレを含みます。 公開日当日にオッペンハイマーを鑑賞し、我を見失うほどに動揺してしまった。 果たして自分が感じた怒りは正しいのか、身の回りの人々はどう感じたのか、それらは何に起因するのか。頭の中をそんなことがずっと巡っていて朝の5時になっていた。 鑑賞直後の自分にとっては、ラストシーンにおける言葉とこの映画がアメリカ社会において広く受け入れられているという事実はこの映画がただ彼らのための免罪符であるとしか考えられなかった。今年同じくアカデミー賞に多数ノミネートされ

          「オッペンハイマー」というシングルストーリー

          オッペンハイマー 殴り書き

          今日はアホみたいに風が強くて、予約をしてなかったら見に行かないぐらいだった。オスカーの作品賞。その他諸々受賞した作品を見ないわけにはいかなくてやっと公開された「オッペンハイマー」を初日に日比谷のIMAXで見た。 本当にどうゆう顔をすればいいのかわからないシーンが何個もあった。確かにモノクロのIMAXや原文のこだわりをカラーとモノクロで表す描写は素晴らしいのかもしれない。でもそんなことは見ている最中には思いもしなかった。 自分は映画で寝たことが無いし、途中でトイレに行って大

          オッペンハイマー 殴り書き

          2月まとめ(3月にものめり込み)パート2

          最近のことを書き出そうとしたら思ったよりも長くなってきて、もっとこまめに書き出さないとなと思う。コーネル・ウェストもそう言ってた。 「哀れなるものたち」はとても良かった。単純に絵が綺麗だったし、作品の持つパワーがあった。少し引っかかったのは、最後の終わり方で、原作はまた色々と違うらしく、読んでみたいと思う。そしてもう一つが、いわゆる白人至上主義的なところだ。気にしすぎなのかもしれないが、黒人の人々が出現するパートが、飢餓や経済の格差を社会の現実として隠されていることを知るパ

          2月まとめ(3月にものめり込み)パート2

          2月まとめ(3月初週ぐらいまで入ってる)パート1

          大学を休学することにして、自分の好きなことに時間を使おうと決めてからもう2ヶ月近く経った。1.2月は飛ぶように過ぎるというけど年々早く感じるのは恐ろしい。2月なんて記憶がほとんどない。 ピクトル・エリセの「瞳をとじて」は本当にすごかった。今年はたくさん映画館で映画を見ようと思って実際に頻繁に行っていたけれど、あれをみた後は少し映画はいいかなと思うぐらいだった。結局あの感動は今年超えることはないんじゃないかな、映画のための映画だったし、必然として作られるような映画はやっぱり恐

          2月まとめ(3月初週ぐらいまで入ってる)パート1

          オクティヴィア・E・バトラー 「キンドレッド」

          少し関係のない話になるが、自分がアフロフューチャリズムに興味を持つきっかけから入ろうと思う。最初のきっかけは、「Atlanta」である。Childish Gambino(Donald Glover)が主演、監督を勤めたこの作品は、自分の趣向を大きく変えたと言っても変わりはない。シーズン1の「人種転換」の奇抜なストーリーはこんなことしていいんだという気持ちにしてくれたし、一歩間違えれば終わりのリアリティを描いたシーズン2の最終話はナラティブによって物語を体験することでしか得るこ

          オクティヴィア・E・バトラー 「キンドレッド」