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Photo by
nanapachi78
私はあなたには慣れない
この胸の高鳴りは何なのか……。
そう、中学のクラスメイトが義理の姉になったのだ。
その子はいつも目立っていた。部活でもエースだった。先生にも気に入られていた。
でも。
顔が好きじゃなかった。
色気もなかった。
かわいげもなかった。
変な趣味があった。
ダサかった。
あだ名は令和の怪物だった。
ミライモンスターとも呼ばれていた。
まさか、俺の姉になって一つ屋根の下で暮らすことになるなんて。
胸の鼓動が収まらない。
なんで薄着なんだよ。
なんで朝メシそんなにおかわりするんだよ。
トントン。
ノックとともに、姉が俺の部屋に入ってきた。
そこには1000年に一度レベルの美少女が立っていた。
夢か幻か。
怪物は俺の部屋だけでは美少女に見えるのだ。
「私の部屋覗かないでよ」
そう言って廊下に出ると、そこにはまた怪物が歩き始めていた。
さぁ新生活。面白くなりそうだ。