朝の連続テレビ小説から、書くネタを仕入れたので……
この記事は、毎日楽しみにしているテレビドラマでの、あるセリフが「相手の悩みに意見するには、その出来事を経験してなければ語る資格がないのではないか」について考えるきっかけとなったので、それについて書いています。
本業から帰宅し、一息ついたわたしには、ある楽しみがある。
それは、録画しておいた、NHK朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」を観ることだ。
簡単にあらすじを紹介すると、気象予報士試験に合格し、上京して民間の気象予報会社で働き出した主人公、モネ。モネは上司や先輩から仕事を教わる中で、気象予報は天気の予想をするだけでなく、人の人生に関わる大きな責任を持った仕事であることを痛感し、悩みながらも周りの人からの意見を聞き、自分で一生懸命考えて答えを出しながら、成長していく物語である。
モネは、東日本大震災が起こった日、合格発表を見るために、地元である宮城県気仙沼を離れていて、家族や友人が恐怖と戦っているときに一緒にいられなかったという負い目をずっと心に抱えていた。
そんなモネが、気象予報士として働くある日、災害に多く遭遇する地域の人は、生まれ育ったその土地を離れるしかないのでは?という意見を耳にする。
モネは即座に「そんな簡単なことじゃないです」と上司に意見してしまった。災害のあった地元を離れた自分をずっと責めているモネだからこそ、余計に反発してしまったのだが、そのことがあって、考え込んでしまった。
そんなモネに、つかず離れずの距離にいる若手医師、菅波が言ったひと言に、わたしは心を動かされたのだった。
そのひと言とは、
「深刻な問題に対処するには、
当事者ではない人間の方が、より深く考えるべき」
~NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」菅波医師のセリフより~
わたしはこのセリフにであうまで、そのことに意見できるのは、それを経験したのでなければ、あまり意見しない方が良い。と思っていた。
だって、当事者からしたら「やったこと(経験したこと)のない人に言われたくない!」と思うのではないかと、そんな考えがあったからだ。
しかし、菅波医師のセリフによると、経験したことがないのであれば、そのことについて情報を集め、深く考え、公正な立場で意見を言うことができるということになる。
そう、「冷静になって、公平な視点からアドバイスすることができる」のだ。
どうせ歳を重ねるなら、そういったスタンスで会話のできるひとになりたいものである。
しかし、こう言っては何だが、朝の連ドラからこんな深いことを考えることができるとは。
そして、痛感した。
発信ネタは意外なところに隠れてる
なんてことをしみじみ感じた、とある日の午後だった……。