見出し画像

第74回:KRITAのノート:#色の採取ツール(スポイト):どうしたら色を混ぜる事ができるの?(その1)


色の採取ツールで色を混ぜる方法(その1)

KRITAデジタルペイントで始める

第74回:KRITAのノート:#色の採取ツール(スポイト):
どうしたら色を混ぜる事ができるの?(その1)

口上

最近、水彩画の描画方法の動画をよく見ています。水彩画にはグラデーションの描画法や透明なものを描画する技法や海の水面や波を描画する技法などがあることを知ってとても参考になっています。このような動画を見ると最初に、当然、絵の先生が顔料や絵具をパレットに載せて2つの色を水に浸した丸筆で適度な色合いに混ぜてから塗り始めます。
 この「2つの絵具をパレットに載せて混ぜる色をつくる」という絵を描くためには当然の作業を見ていて、はてと思いました。KRITAデジタルペイントでもこれと同じ機能は存在しないのかな?と。
 そして、改めて考えてみますと、いままでの色の指定で2色を調合して新しい色を作ることは無かったと気付きました。そこでいろいろ調べてみたら、KRITAデジタルペイントにも「色を混ぜる機能」つまり混色の機能が2つあることが分かりました。

1.色の採取(スポイト)ツールを使って混色する方法
2.デジタル混色の機能を使って混色をする方法

今回は1の方法を紹介いたします。

1.色の採取(スポイト)ツールを使って混色する方法

まず、色の採取ツール(スポイト)のオプション(機能)を一通りおさらいして見ましょう。

色の採取ツール:
ツールのオプション

①色採取の範囲[選択]:


・ 表示されているすべてのレイヤーから採取する(初期設定)
・ 現在のレイヤーから採取する

②色の更新[チェックボックス]:


・ ☑色を更新する(初期設定)
・ □色を更新しない

③パレットに追加:


・ □パレットに追加(しない)
・ ☑パレットに追加する

➃追加先のパレットの選択:


・Animation Color Set
・Concept-cookie
・Default
・Gradient
・Markers
・Pixel Art 16
・Pixel Art 32
・Swatch CMYK
・Swatch Colored Grey
・Swatch RGB
・Swatches
・Web

⑤半径(スポイトの大きさ):1 px (初期設定、数値入力)

⑥色の合成(率):

100%(初期設定、スライドバー)

⑦チャンネルの表示:


□色をパーセントで表示
(しない=数値表示)
☑色をパーセントで表示する

⑧チャンネル:


数値
赤:0~255
緑:0~255
青:0~255
アルファ:0~255

パーセント
赤:0~100
緑:0~100
青:0~100
アルファ:0~100

図2

1.色の採取(スポイト)ツールを使って混色する方法

(1)色の採取ツールで最初の色を採取する。(合成:100%、初期設定)

(2)ツールのオプションで合成率を変更します。(合成:20%)

(3)色の採取ツールで第2の色を採取します。

(4)(3)を繰り返すごとに色は第2の色に近づきます。

パレット
a. バーントアンバー(茶)Burnt Umber, #76573c
b. コバルトブルー(青)Cobalt Blue, #0068b7
c. レモンイエロー(黄)Lemon Yellow, #fff352
d. スカイブルー(空色)Sky Blue, #90d7ec
e. アクアブルー(青)Aqua Blue, #00ffff
f. カドミウムレッド(赤)Cadmium red, #e30022
g. サップグリーン, Sap green, #69ef67
h. バイオレット, Violet, #714f9d

  1. チャイナホワイト(白)China white, #ffffff

  2. ブラック(黒)Black, #000000

白と黒の混色バリエーション


黒とコバルトブルーの混色バリエーション

黒とサップグリーンの混色バリエーション

カドミウムレッドとレモンイエローの混色バリエーション

サップグリーンとレモンイエローの混色バリエーション

その他の色見本

漆黒
#8b52a1

萌黄色(もえぎいろ)
#a9d159

いいなと思ったら応援しよう!