無くしたことを忘れるのではなく、慣れていく。〜子宮とおっぱいを無くしてから〜
両側乳房全摘手術のあと、私は「喪失」ということを時折、考えるようになった。
47歳の時の子宮筋腫手術による子宮の喪失は、快適だった。
抗がん剤の使用で髪の喪失は少しはショックだったが、ある意味想定通りのできごとであり、すぐに慣れてウィッグなど楽しめるようになった。親しい友達や家族であれば坊主姿を見せることもできた。
ただ胸の傷はまだ見せられない。夫は見ているが、子どもにも見せられない。おっぱいがなくなることは頭で理解していたが、胸に残った傷痕を私自身が「痛々しい」と思っており