2月号座談会「スペキュラティヴ・デザインの手法(前後編)」
キーワード:スペキュラティブ・デザイン、アイディエーション、ワークショップ、メソドロジー
どのようにしてスペキュラティブ・デザインは可能か?
太田:アーティスト/デザイナーの長谷川愛氏による著書『20XX年の革命家になるには──スペキュラティヴ・デザインの授業』(BNN新社)が2020年の1月末に出版されました。この本のなかには、オルタナティブなアート&デザインの事例──著者自身の言葉によれば「ものごとの根本からクリティカルに問い直す力」のヒント──がたくさん紹介されています。
と、同時に、同書にはそうした力を養うような付録として、ワークショップ用のキットが収められています。今回の特集は、いままでと少し毛色を変えまして、このキットを実際に使ってみよう! というものです。
瀬下:ぼくは前からこういう企画をやりたくって、だから今回はウキウキなんですよね。読者参加型でみんなでやりたいのに、ぼくはあんまり自分がやったことなかったので、これはまずいなと。そういうわけで、今日はいつも以上に頑張りたいと思います!
太田:いいですね。しかしワークに入る前に、もう少しだけ話しましょう。じつはですね、こうしたツールの開発は有用だなと実感させられた機会がつい先日ありまして。企業向けワークショップのパイロット版のようなイベントに有識者として呼ばれ、参加してきたんですよ。未来洞察やSFプロトタイピングをテーマにしたものだったのですが。
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